地中海文化を語る会編『ギリシア・ローマ世界における他者』5の『ロゴスと他者』
6の『ある銀行家の妻の一生』 まで読み進んだところで図書館の返却期日が来てしまったので只今一旦返却中。 それぞれ、『ロゴス』は哲学の話、 『ある銀行家の』は、古典期アテナイの女性の地位についての話でした。 古典期ギリシアの民主制は民主制といっても限られた一部男性のためのものとは 分かってたけど、やっぱりねえ。 ある銀行家の妻の一生を読んでて、なんか、江戸時代の女性を思い出しました。 ぶどう酒色の海 (西洋古典小論集) 岡 道男 / / 岩波書店 ISBN : 4000246305 スコア選択: ※※※※ 上記の本返却中につき、息抜きに岡道男先生の 『ぶどう酒色の海 西洋古典小論集』を読み始めました。 小論集、とあるけど、西洋古典を長年研究してこられた先生のエッセイ集みたいなもんです。 いろんな小話が載ってて、とても楽しく読み進んでます。 今日読んだ部分から、「ふーん」と思ったことをメモ。 ・ホメロスにおける、「言葉」と「矢」に対する動詞や形容詞の一致。 (「翼をもつ」とか、「逃げる」「飛んでいく」といった鳥に擬したものから 「射損じる」「大地に落ちる」「狙いを定める」のように、言葉を矢に見立てたものまで) →矢の射程はギリシアでは「道」である。 そして、物語そのものや、詩歌に対しても、道をたどるのと同じ動詞を使う。 →だから、遠矢の神であるアポロンが詩歌も司ってんじゃない? ・~ントスというのは非ギリシア語系でおそらく先住民の語彙(これは知ってた)。 ・アキレウス、オデュッセウス、パリスが非ギリシア語源ってのは知ってたけど ペネロペイアもそうだったことを思い出した、そういえば。 二人そろって非ギリシア語系の名前を持つ夫婦なんですね。 ギリシア人が来る前はこの夫婦、いったいどんなエピソードを持ってたのかしらん。 やっぱり頭のいい二人だといいな。 ・時代が黄金→銀→青銅→鉄と劣化していくことについて。 昔を美化している、という説のほかに、当時実際使われていた金属に由来する、という 説は聞いたことあったけど、 オリエントの、王権の交代と、その王権を守護していた神(その神の司る星と金属)の交代が、 反映されているのでは、という説は初めて見た。 (いろいろ面白いこと考える先生だなあ…) これまた『ギ・ロ世界における他者』と同じでさっくさく読めます、たのし~い☆ 続きをモリモリ読もうと思います! これと平行してまたもロマンス小説月間。今3,4冊目に突入。 だんだんシリーズ物とか、ロマンス小説出版社の種類にちょっとは詳しくなってきましたヨ。 (自慢できーん!) ゲームメモの方でバトン一件回答。
by mi-narai
| 2008-09-25 23:21
| 2008年9月の読書
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