オウィディウス著『恋愛指南』
次、女性の口説き方、ならびに、落とした女性との仲を長持ちさせる方法の段に 入りました。 最初はテーマである「女性の落とし方」というのが、 どうにも男性視点で好きではなかったのですが 蓋を開けてみるとなんか、一生懸命で可愛くなってきた。 オウィ先生、本気が冗談か分かりませんが 兎に角押せ!マメになれ!褒めろ!彼女に尽くせ! みたいな事を力いっぱい書いてるんですもの。 「女性はみんな自分には愛される価値があると思ってる」 「いやよいやよも好きのうちだ!」 みたいな言い切りも、女性をバカにしているというよりは 「だから、怖がらずにガンガンアタックしろ!かっこ悪くなるのを 恐れてちゃなんにもならないぞ!頑張れ!」というエールだと思うんです。 現代日本でも、男性側が振られるのが怖くて積極的になれない、みたいな 悩みが良く言われるのですが、 オウィ先生の書きっぷりをみていると、昔のローマでも案外そうだったんだなあ などと思えて可笑しいです。 ちょっと前に読んだBL小説『美男の達人』で出てくる美男塾でも 同じようなことがレクチャーされてたのを思い出しました(笑)。 いや、あのBLも面白かった(BL以外の部分が)。 翌日読了。 女性の口説き方、長続きさせる秘訣、などは2章までで終わって 3章は、逆に女性に向けての、いかに男の心を掴むかの指南でした。 読み終わっての感想は、 ……オウィ先生、師匠と呼んでもいいですか……? いや、もともとオウィ先生のことは好きでしたが、 恋愛に対する姿勢に共感できる部分が多くってさ。 こう、欠点を努力で補おうという姿勢とか、女性観とか。明るい態度とか。 もし自分が男だったら、アタシもやっぱり 『愛する女性が狂態を晒してもうダメという目をしている』のが見たーい☆ それはともかく、ちょこちょこ挟まれるギリシア神話エピソードの中に トロイア関連の名前も出てくるんだけど、アキレウスがちらっと出てくる箇所が なぜかエロいんだ…。 (その直前のヘクトールのたった数行の記述にも、散々妄想させられたけど) 読みながら赤くなったりにやけそうになったり、気持ち悪い人になりかけました。 最初から最後まで面白く読んだけど、通勤電車で読むべき本ではなかった…。
by mi-narai
| 2008-08-31 17:26
| 2008年8月の読書
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