『TROY』のDC版のDVDが発売されたそうですよ!
普段DC版なんて興味ないんですが、今回、ヘクトールシーンが若干ふえたっぽいのと 劇場版でカットされていたオデュッセウスの出番が一部復活している かもしれないとの情報を得たために、ものすごく悩んでます。 オデュッセウスとヘクトールのために買うべきかしら… (通常版はもう持ってんのよ…) エリック・バナのヘクトールは絶品なのよね…。 ショーンのオデュッセウスも良かったけど、エリックのヘクトールはもうなんというか 別格。絶品。心臓鷲掴み。 …買おう! 内藤正典編集『激動のトルコ』読了。 今見直したら、PKK問題について書いてあるのは3章で、2章は移り行くトルコの世俗主義についてでした。 トルコはイスラム国家の中で唯一政教分離を果たし、アタテュルクの建国以来の 世俗主義を貫きとおし、西欧の民主主義とイスラムの融合を身をもって体現してる国なんですが (おまけに親日国)、最近色々あって強硬な世俗主義からもうちょっとゆるやかな 信仰の自由を認める方向へ転換しつつあるらしいのですよね(この本を読むと)。 トルコは現在フランス型の徹底した政教分離(=公の場では宗教色の一切が省かれる制度)を採用してて、普通に考えるとそのあたりはもうちょっとゆるくてもいいかという気もするのですが でも、ムスリムの多い地域だけに、そうやって公私をちゃんと線引きしておかないと、 かえって公の場でも宗教を反映した格好をしていないと白い目で見られることになるかも知れず、 建国以来の世俗主義を支持する層からは、与党のイスラム政党の推し進めるイスラム色の強い 政策に反発が出てるのですよ。軍部は自他共に認める世俗主義の僕だし。 (代々、政治が宗教に偏りすぎると、軍がソレを修正してきたらしい) そういった宗教問題って現代日本ではあまり馴染みがないので興味深かったです。 (反対に新興宗教に騙されたりする人も少ないんだろうなあ) 4章は憧憬と蹉跌、5章は疎外と内向、どちらもEU加盟問題についての章でした。 東欧が大量に加盟して、その経済立て直しのために原加盟諸国が負担強いられてたり、 労働力流入の問題なんかで色々思うところがあるのは分からんでもないんですが。 でも、それでも今のEUの言い分はトルコに対して不誠実だと思う。 ドイツの前外相フィッシャーさんの次の言葉を今のEUのお偉いさん方はかみ締めるといいと思います。(てことで、備忘のためにフィッシャー語録メモ) 「ヨーロッパの安全保障は東地中海と中東によって決まるだろう。好むと好まざるにかかわらず、ヨーロッパはこれらの地域で重要な役割を担うことになっている。そしてそのためにはトルコの仲介が必要なのだ。 トルコの近代化・民主化はイスラーム世界の変化と安定の模範となり、ヨーロッパの安全保障にも貢献する。しかし近年はヨーロッパがトルコに不誠実な態度を取り、関係を悪化させている。ヨーロッパはトルコを戦略的につなぎとめなければならないのだ。 確かにトルコ加盟への道は長く、問題点も多い。しかしトルコを遠ざけ、自ら危険を招いているのはヨーロッパ自身なのだ。このような愚かなことは、政治の世界では何よりも行ってはならないことである。トルコも、そしてEUも、この大いなる挑戦が頓挫してしまったとき、取り返しのつかない代償を払うことになるだろう」 6章はドイツのトルコ人 以前からドイツにはトルコ移民が多いとは知ってたけど、その現状について。 ドイツのトルコ人についても色々と考えさせられましたが、ドイツの国民性なんかも仄見えて ちょっと面白かった。 7章はヨーロッパとイスラム イスラム…というか、宗教に対する諸政策の違いというか。 8章は作られたイスラーム像 ちょっと前に話題になった、ムハンマドの風刺画に対する各国の反応の違いなど載ってます。 最後のあたりはトルコではなく、ムスリムとキリスト教徒との共存とか、多文化共生とか、そんな話になってました。 ところどころ切込みが浅いかな?(えらそう)と思うところもありましたが、おおむね興味深く楽しく読めました。 言葉遣いが簡単でものっすごい読み易かったしな! よっしゃ、次! パトリック・オブライアン著 『新鋭艦長、戦乱の海へ―英国海軍の雄ジャック・オーブリー (下)』 14門程度の小型船が、策を駆使して50数門搭載してるジーベック型フリゲートを撃破・拿捕 しましたよ!!! すっげーーー!!!!!!!!!! 映画 『ナルニア国物語2 カスピアン王子の角笛』見に行きました。 以下、若干のネタバレが含まれますので、嫌な人は飛ばしてください。 見終わった直後のワタクシと妹の会話。 「…面白かったけど、最後ちょっと寂しかったな」 「うん、大人になるには色々捨てなあかんて言われたみたいで、身につまされたわ」 「あ、でも、あたしらもう大人やん!捨て去った後やん!」 「そっか、そうやな」 「なんも怖いもんなしやで!」 「そっかー」 (二人、なんとなく安心) 「でも、これで年長の二人がリタイアしてまうんやろ?」 「あたしらのアイドルピーターがもう出てこえへんなんて!これから何を楽しみに見に行けばいいの!」 「でも、今回ピーター、いたたまれへんシーン多かったよな」 「反面、エドマンドがいい感じに育って!」 「あ、ソレわたしも思った。今回のエドは良かった」 「前回はエドマンドがいたたまれない担当やったけどな」 「ていっても、今回のエドマンドあんまり出番なかったやん」 「今回のピーターみたいに出番多くても大半いたたまれへんよりええやん」 「今回は、8割りスーザンのターンやったな。あれ、原作どおりなん?」 「大体原作どおりやったけど、カスピアンとのラブは原作にはなかったはずやで」 「そうやんなあ。ああ、もうピーターとスーザンが出ないなんて…(しつこい)」 「『馬と少年』で大人になった姿で出てくれたらええのに」 「イギリスの児童文学ってその辺厳しいよな…。もしこれがアメリカやったら違うで」 「絶対ハッピーエンドやで。力技で問答無用でハッピーエンドやで」 「スーザン、元の世界にかえらへんで。カスピアンと熱いベーゼの後ナルニアに留まってまうでw」 …なんというか、アホな姉妹ですね。
by mi-narai
| 2008-07-03 22:16
| 2008年7月の読書
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