タグ:ミステリー ( 38 ) タグの人気記事

『アンティキテラ』 『世界史の中のアラビアンナイト』 『落下する緑』他

トゥルグット・オザクマン著『トルコ狂乱』
2センチくらいまで読み進んだ(センチ換算すな)。
感想は読み終わってから纏めて書きます。


アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ (文春文庫)

ジョー マーチャント / 文藝春秋

スコア:


ジョー・マーチャント著『アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ』読み終わりました。
確か数年前に相互さんのshocacoさんも読んだと仰ってたようなないような…(ウロ)。

めっちゃ面白かった…!!

アンティキテラの謎が解明されていく過程に、それに関った人間たちのドラマが
重なって、二重に面白い出来に…!

第1次世界大戦前後、ギリシャのアンティキテラ島の近くで、
海底の海綿採集を生業とする漁師さんが沈没船を発見したところから物語りは語り始められます。
当時、トルコから独立したばかりで国民の民族意識を高めたかったギリシャ政府は
この発見に飛びつき、大掛かりな引き上げ調査を断行。
知らんかったけど、それまで沈没船が学術調査用に引き上げられた事とかなかったんだってね。
その過程で、当時の技術が未発達だったせいで引き上げに関った漁師さんが何人も潜水病に
掛かった件などを交えつつ、
話は引き上げられた一つの小さな箱に集約されていきます。

この箱、なんだか、なにかの機械に見えます。
内部には、当時の技術では考えられない歯車の組み合わせが。
一般向けにはさほど注目されず、最初は博物館の収蔵庫に超適当に放置されていたんだけど、
ごく一部の学者や技術者などの間では議論が巻き起こったみたい。
わたしなどは全くの文系で見ても良く分かりませんが、
多分、技術者が見たら、その機械の仕組みがもうちょっとで分かりそうに見えるんだろうなあ。
そのあたりの逆転裁判の仕様にも似た、丁度いい難易度が、
解明してやろうという意欲を掻き立てたんだろうなあ。
色んな人が『よっしゃ!ワシこそがこのからくりの仕組みを解き明かしてみせよう!』と
この謎にのめりこんで、それぞれ説を立てていくけど、正解には到達しえず、一生を終えます。
そうこうするうち、科学技術の発達によってもう少し内部構造なんかが分かるようになって

近年ようやく全貌が見えてきた…!

という、実はけっこうホットな話題なのでした。

アンティキテラ島の機械の謎に夢中になった人々の中には、高名な学者の他に
一介の学芸員さんもいて、わたしはすっかりその人びいきになってしまいました。
学者の人が特権としていろいろ優遇される中、その人は自分の出来る範囲の事を頑張ってこつこつやり、
時にはライバルの学者に研究成果を盗まれたりしつつもひとつひとつ機械の仕組みを解明していくの。
友人面して近づいてきてそ知らぬ顔でその学芸員の研究を盗んだ学者たちに憤り、
大学教授との待遇の差にも憤り、
アメリカのプロジェクトチームに負けるな!と心の中で応援しつつ読んだもんね!
最後、ほぼ全ての謎が解き明かされた暁には、なんだか読者にまで
「やったったで!」という達成感が。


世界史の中のアラビアンナイト (NHKブックス No.1186)

西尾 哲夫 / NHK出版

スコア:


西尾 哲夫著『世界史の中のアラビアンナイト』読了。
アラビアンナイトそれ自体の学術的な解説というよりは、
歴史の中でアラビアンナイトが現在のような形にどのようにしてなったのか、を丹念に追った本でした。
そもそも、この千夜一夜物語(原題はアルフ・ライラ・ワ・ライラ)、
ご存知のシェヘラザードが命をかけて王に物語を語る、という枠物語があるので、
その形式に則ってれば内容はどんなものも入り得るというアバウトな作り。
おそらく、アラブで、公式の場じゃなくて(内容がエロと魔法に溢れておるからな)
家の中とかで語られて楽しまれてたんじゃないかと推測されてます。
そんな物語が記された本を見つけたヨーロッパ人がヨーロッパで出版し、
タイトルが千夜一夜なもんだから、やはり物語り1000夜分ないといかん!などと
1000夜分のお話を内包する正典(そんなもんそもそも存在するのか?)をさがし、
欧米が産業革命を経た辺りからはそのアラビアンナイトに描かれる官能的な中東のイメージが
征服の対象としてのアラブという帝国主義の政策に利用されていく過程が説明されていました。
ちなみに、日本には西欧から伝わったので、アラビアンナイトイメージは
モロ西欧視点のものらしい。なんだか反省。

それにしても、最初のさわりの辺りで、日本のアラビアンナイトマンガとして
『月光条例』と『マギ』が取り上げられていてちょっとビックリしました。
どうせなら『遙か遠き国の物語』も付け加えといたらよかったのに。


現代政治学入門 (講談社学術文庫)

バーナード・クリック / 講談社

スコア:


クリック著『現代政治学入門』
お気に入りの

「政治と愛とは自由人の間で可能となる束縛の唯一の形式である」

というフレーズの載っている本。
結構ところどころで使ってるので、使っている以上原本も読んどくか、と。
薄くて字も大きいのになかなか進みません。これは訳が悪いからだ!(責任転嫁)
でも、おバカなりに、これ、という信念に固執せず、状況に応じたフレキシブルな
対応を心掛けるべきだという著者の意見には大きく頷いたりも。
この本、書かれたのが若干昔なため、作中にソ連とかゴルバチョフという単語が
何度か出てきて、時代を感じさせます。
ようやく半分過ぎた辺りまで読み進みました。
とりあえず、上のフレーズ目ざして頑張ります!


落下する緑―永見緋太郎の事件簿 (創元推理文庫)

田中 啓文 / 東京創元社

スコア:


辛い飴 (永見緋太郎の事件簿) (創元推理文庫)

田中 啓文 / 東京創元社

スコア:


田中啓文著『落下する緑』
『辛い飴』
娯楽本その1その2。
宣言どおり、田中本ミステリーを読んでみました。
とりあえず、ジャズミステリーです。
他の出版社から出ている落語本に引き続き、ミステリー要素はごくごくあっさり。
それより、ジャズに関する記述が大変に秀逸でございました。
ジャズなどほっとんど聞いたこともないこのわたしが
「聞いてみても良いかな」などと思ってしまう恐るべし田中マジック!
ミステリー要素はなくてもいい、という気持ちになる本です。
(ミステリー本としてそれはどうなのか)。

語りはワトスン君的な、穏やかな中年トランペット奏者。
探偵役は年若いサックス奏者。
この探偵キャラ、音楽と演奏にしか興味がない変人、という記述があったから
さぞかし気難しい眉間に皺寄ったタイプかと思ってたら
期待を裏切る天真爛漫な明るい子でした(でも音楽知識以外は大分欠けてる)。
この辺りが大分好感触。
だって、いい演奏聞いたら、素直に感動して滂沱するんよ、この子!
対人スキルに関しても、人見知りでもなく、常識ある反応を返せる子ですヨ!
ええ子やん(探偵役なのに!いいの、こんなに善人で!?)!!

さらっと読めました。


茶坊主漫遊記 (集英社文庫)

田中 啓文 / 集英社

スコア:


田中啓文著『茶坊主漫遊記』読了
新しく本屋で出てたのでなんとなく買ってみた、時代物。
ちっこいしわくちゃの坊さんと、御付のガタイのいいお侍と、口達者な商人のチン道中。
水戸黄門的なものを目ざしたようで、行く先で事件が起こり、
一行が解決する、という筋立てです。
これまたミステリー仕立てで、それに老僧の正体とか、商人の正体とか、
一行を追う(老僧の命を狙っている)柳生十兵衛の事情とか絡められてて
これまた、さらっと読めてそこそこ楽しめるエンタメでした。続きを望む。



多読
『The Wind in the Willows』レベル3くらいのやつ。
要するに、楽しい川辺。
ねずみくんともぐらくんはいい人です。
カエル君は、ほんっま、こいつ人の言う事聞かんどうしようもないやつやけど、
最後にいいカエルになっちゃうと、なんか、物足りなかった…。


ケイ・ヘザリの『Humberger』(レベル4かな)
日本に14年間住んで、今はテキサスに帰国したアメリカ人のエッセイ集。
分からない単語を読み飛ばしつつざっくりしか内容がわからないという
オノレの相変わらずの英語能力の低さを自覚しつつ
でも面白いです。
テキサスってロマンス小説で、マッチョな男の典型が良く出てくる舞台なんですよね。
THE西部、というか。南の方で、アメフトとかスポーツが人気で、兄ちゃんは
すべからくカウボーイハット被って、分厚いステーキ貪り食ってるイメージ。
(※超個人的な印象なのでみなさんは鵜呑みにしないように)
ロマンス小説のおかげで自分の中にたいへんに偏ったアメリカ地域イメージが定着しつつある
今日この頃です。
[PR]
by mi-narai | 2012-03-03 12:06 | 2012年2月の読書

『ハナシがうごく!』『蓬莱洞の研究』『日本ひとめぼれ』ほか

12月が終わる前に読書メモをば!


毒草師

高田 崇史 / 幻冬舎

スコア:


『QED』河童の話と毒草師の話
貸してもらったので読んだ本。
河童の話の方、犯人の人が可哀想過ぎるやろ…!
作者のこだわりとか、その犯人を歴史上の人物になぞらえたとか

そんなんはどうでもええんじゃ!

『毒草師』
これまでと語り手がかわり、探偵役も代わるのでちょっと目新しくて面白かったです。
(とはいえ、探偵役は相変わらずのパターンなんだけど。
こういう人物造詣が好きなのかな、この作者?)
語り手の青年が、探偵役の人に2回も「幸の薄そうな若者」とか言われてて笑った。



ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺 2 (笑酔亭梅寿謎解噺) (集英社文庫)

田中 啓文 / 集英社

スコア:


ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺 3 (笑酔亭梅寿謎解噺) (集英社文庫)

田中 啓文 / 集英社

スコア:


ハナシがうごく! 笑酔亭梅寿謎解噺 4 (笑酔亭梅寿謎解噺)

田中 啓文 / 集英社

スコア:


田中啓文著『ハナシにならん!』
『ハナシがはずむ!』
『ハナシがうごく!』読了。

うっかり一気読みしてしまいました。
相変わらずの竜二と師匠のバイオレンスなやり取り(笑)をはさみつつ
竜二が新作落語に手を出したり、東西対決に巻き込まれたり、
地方に巡業に出てみたり、M1に出場してみたり。
1巻目よりも巻を追うにつれ面白くなってます!!
(1巻で挫折した人も、頑張って2巻目を読んでみてくれ)
でもってところどころ師弟愛なんかも垣間見え、笑いだけでない読みどころも充実。
(がっつり正面切って愛を謳うんでなく、ちらっと仄見える程度なのが
恥らいっちゅうか、奥ゆかしくって余計心に来るんじゃよ!!)
(しかし、3巻ラストの師匠の台詞には腹を抱えて笑った)
でもって、やはり読み終わると落語が聞いてみたくなる罠。
はやく5巻目が文庫化してくれないかと、首を長くして待つ次第であります!

江戸落語の若手ホープ、あぶ虎兄さんが超かっこイイよ!



蓬莱洞の研究 (講談社文庫)

田中 啓文 / 講談社

スコア:


邪馬台洞の研究 (講談社文庫)

田中 啓文 / 講談社

スコア:


田中啓文著『蓬莱洞の研究』
『邪馬台洞の研究』読了。
『ハナシ』シリーズが気に入ったので、別シリーズも古本屋で買い求めてみた。
こちらは、子供向けに書かれたシリーズです。
民族学研究会の高校生たちがとんでもない学園で色々荒唐無稽な事件に遭い、
漫画みたいな技を繰り出しつつ、底なしの胃袋に色んなものを詰め込みつつ、
最後の落ちもありえない方向で〆。
…みたいな、ぶっ飛んだ話なんだけども、作者も読者も、
冗談だとわかっててほら話を語ってるみたいな明るい雰囲気があって、
なんか、読み進むうちに楽しくなってきました。
登場人物たちも、あまり男子にもギャルに訴えない方向に個性的で、
(まず主人公がさばさばした色気より食い気の女の子で好感度大)
最初は、なんちゅう布陣で来るんやこの作者、やりすぎやろ、と思ってたんですが
ページが進むにつれ馴染んでしまいました。おそろしい。
とりあえず、次の1冊で終わる予定らしいので、続きも読みたいと思います。


進化しすぎた脳 (ブルーバックス)

池谷 裕二 / 講談社

スコア:


池谷祐二『進化しすぎた脳』大体読了。
妹がめっちゃおもしろかったと薦めるので読んでみました。
確かに!面白い!
脳に関してとりあえず判明しているような研究内容が簡単に説明してあって
(これも、著者が高校生に説明する形でかかれている)
分かりやすかったです。
…とはいえ、文系の私、途中で間が空くと、一体何のハナシをしていたのか
さっぱり理系の話題についていけなくなり(脳の神経系に作用する物質の話題とか、
物質名とそれがどう作用するかを次読んだときには綺麗サッパリ忘れている)
後ちょっとというところで辛くなって辞めました。
大体読んだから良しとしとく。


日本ひとめぼれ―ユダヤ系作家の生活と意見 (同時代ライブラリー (292))

ロジャー・パルバース / 岩波書店

スコア:


ロジャー・パルバース著『日本ひとめぼれ』
今読み中。
本当は、同じ著者の最近の『もし、日本という国がなかったら』という本が
気になってたんですが、まだ出始めすぎて図書館に入っていないので、
以前の本である本書の方を借りてみました。
(ていうか、母の貸し出し分で借りてもらった。ペナルティ中の私)
もう15年上前に出された本。ひとめぼれと書かれている割には苦言が多いぞロジャー。
けどまあ、欧米人に言われたら
「なにえらそうに上から目線で語っとんじゃ、ああ?お前に日本の何が分かるねん」などと
腹を立てていたかもしれないことも、作者がユダヤ系ということでさほど気にならないあたり
わたしも現金ですね。(だってヘブライ語はセム語族だし。や、まあ今は色々混ざってるんでしょうけど)
作者は、徹底的に弱者が虐げられるべきではない、という平等の精神によって立っていて、
日本人として耳がいたい部分もたくさんあるけど、男女間の不均等に関しては
作者の意見は全くそのとおりだと思います!!(握り拳)
後、ユーモアに関しては、
常々思うんだけどさ。アメリカのジョークに笑わないのは、日本人にユーモア精神が
ないからじゃなくて、単純に

お も ろ な い か ら

やでな、あれ。大雑把過ぎるやろ、ネタが。
後、権力者を批判してジョークのネタにする事が日本では少ないというのは、まあそらそうなんだけど、
一般に相手をこきおろす種類の笑いは悪口とか悪意と紙一重で
悪意が勝つと笑いより不快感の方が先に来ちゃって微妙なんですよね。
(だから芸人のネタには自虐とか、不快感を帳消しにする相方のツッコミがあるのだと)
その辺は、どの程度まで面の皮が厚いか、批判に耐え得るか、みたいなところとも連動してて
国民性もあるのかなあ…(ユダヤ人て、タフそう)。
とりあえず続きを読みます。

これってバブル崩壊直後の本なので、最近出た『もし』の方とも読み比べてみたい。
早く図書館に入る事を願ってます。


多読
貸し出し禁止がまだ解けないので手持ちの『アボンリーへの道』のノベライズを読み中。
大好きな『アレックに乾杯』の回。
今回も分からない単語頻出で、妄想力が鍛えられます…!
[PR]
by mi-narai | 2011-12-30 16:34 | 2011年12月の読書

『くじけそうな時の臨床哲学』 『ハナシがちがう!』 『氷姫』

もう12月だけど、11月に読んだ本なので11月の読書に入れときます。


くじけそうな時の臨床哲学クリニック (ちくま学芸文庫)

鷲田 清一 / 筑摩書房

スコア:


鷲田清一先生著『くじけそうな時の臨床哲学』読了。
いや、ちょっとくじけそうな時なので。職場の人間関係でな…。

ソレはさておき内容ですが、奇しくも前回読んだ『街場の現代思想』と同じように
周囲の悩みに著者が答える、という形式をとっていたのですが、
さすが、内田本の時に感じたような胡散臭さは清ちゃん(勝手にちゃん付け)の本にはありませんよ…!
もうちょっと相談者に寄り添ってる感じですよ。

清ちゃん…(ぽわわん)

化粧とかファッションの事については
「いや、清ちゃん、女の人そこまでいちいち意味付けしてお洒落してへんし!!」
とは思いましたけども。
なかなか楽しく読み終えました。


ハナシがちがう! 笑酔亭梅寿謎解噺 (笑酔亭梅寿謎解噺) (集英社文庫)

田中 啓文 / 集英社

スコア:


田中啓文著『ハナシがちがう!』読了。
本屋で何度も見るのでほんのちょっとだけ気になってたんですけど、別に買う気はなかったんです。
でも、古本屋で100円で見つけてしまったので☆

主人公の竜二は金髪トサカ頭の不良少年で、両親が居ずに親戚の家をたらいまわしにされた挙句、
心配した担任教師に落語の師匠の下へ弟子として無理やり放り込まれる、という話の導入部。

いちおうミステリーの部類に入りますが、トリックとか解決部分とかはものすごいあっさりテイスト、
そこに期待をして読んだ人はガッカリすると思います。
でも、主人公が徐々に落語の魅力に目覚めて、師匠に反発と尊敬という相反する気持ちを持ったり、
意地悪な兄弟子に意地悪されたり、師匠の破天荒っぷりだとか、
芸人世界の裏側だとか、色々他に心を惹かれる要素があって
(まったく落語なんてしたことないのにこの子、天才っぽいし。
これからどんな落語家になっていくのか、ものすごく楽しみ♪)
読んでてくすっと笑ったり、全くそんな風に見えない師匠の意外な人情にほろっときたり、
なかなか面白かったです。
読み終わって不覚にも、あの乱暴で下品でもうめちゃくちゃな師匠の事が好きになってる
自分に気付くという…。
わたしは全く古典落語に不案内なのですが、それでも落語が聞いてみたくなりました!
とりあえず、続きも読んでみるつもり。


氷姫 エリカ&パトリック事件簿 (エリカ&パトリック事件簿) (集英社文庫)

カミラ・レックバリ / 集英社

スコア:


カミラ・レックバリ著『氷姫』読了。
なんかの賞をとってたのでこれまた古本屋で買ってみた。
こっちは北欧の小さな村で起こった殺人事件のはなし。
通常のミステリーの場合主人公はたまたま巻き込まれたり警察関係者だったりして、
事件と関っていくのですが、この物語の場合、主人公は被害者の幼馴染み、
がっつり関係者です。
物的証拠を集めてトリックを見破る、というのではなく、
関係者の心理や互いの人間関係に切り込んでいって、各自の隠している秘密を少しずつ暴いていき、
動機の方面から真相に迫る、という手法。
なので、心理的な面に重点を置いて書かれています。
いや、大体のミステリーってぶっちゃけ人事じゃないですか、
それが自分の住んでる村とかで事件が起こったらこんな感じだろうな、
というものすごい臨場感に溢れてました。
そこかしこでひそひそ噂話されてる感じとか、同じ人についてでもそれぞれの印象がちょっとずつ
違ってたりとか、ああ、こういうことって日常生活でままあるよな、みたいな。
主人公サイドの個人的な事情とか、恋愛模様とか(一晩で5回て、すげえな北欧の30代…!)も
同時進行してて読み応えあったっす。
後、北欧の生活ってこんなんなんやな~。みたいな興味もそこそこ満足させてもらえて

うん、面白かった!

これまた、続きを探して読んでみるつもりです。
[PR]
by mi-narai | 2011-12-11 19:36 | 2011年11月の読書

『時の娘』 『地中海の記憶』 『哲学者とオオカミ』他


『QED』シリーズ更に2冊読了。
岡山に行って桃太郎伝説が絡むやつと、鎌倉の闇がどうたらいうやつの2冊です。
相変わらず、民俗的なアレコレは胡散臭いけど(主人公の女の子はあっさり納得しすぎ)
殺人事件はオーソドックスなゴシックサスペンス調でとても楽しかった。


時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)

ジョセフィン・テイ / 早川書房

スコア:


ジョセフィン・テイの『時の娘』読了。
歴史ミステリーの白眉。
この話、大好きなんですが、また読んでしまいました。
推理もの、というか、考古学や歴史学の、断片的な文物から、分かった事実を繋ぎ合わせて
史実を探り当てていくという、学問的な醍醐味が面白い1冊。
その歴史の謎に刑事の視点で挑む主人公がまた素敵。
毎回これを読んで、リチャード三世に惚れ直してしまうのですよね!
後、リチャード三世の肖像画がロレンツォ・ディ・メディチに似てるというのは
私も思ってました!!


地中海の記憶―先史時代と古代

フェルナン・ブローデル / 藤原書店

スコア:


フェルナン・ブローデル著『地中海の記憶』
この人、名前の感じから、ラテンっぽいなあ、イタリア人かスペイン人か?などと思っていたら
フランス人でした。

『地中海』という著書が有名らしく、いろんなところで名前はよく聞くので気にはなってました。
でも、大著『地中海』は古代史の記述がそんなになさそうだし(もともとこの人中世あたりが
専門らしいし)読むのを躊躇してたのです。
しかーし!このたび図書館で『地中海の記憶』という、そのものずばり古代地中海について書いた本を
みつけてしまったのでした、ドンドンパフパフ―。もうこれは読むしか。
目標はほんの3分の2ほどのところに有る、フェニキアとエトルリアについての記述です。

では、以下、読みながら思った事メモ。

・冒頭に、ご本人が「わし、古代史専門じゃないけど、専門家じゃない方が分かりやすくかけるかもしんないし。
いいよね?」みたいに言ってる序文があって、ちょっとカワユイ。

・訳者曰く、ブローデルさんは歴史の学者であるけども、その文体と筆致は文学作品のように
薫り高く、このように楽しみながら歴史を読めて読者は大変幸運である。らしい。
確かに、なんか、読みやすいです。でもって、楽しい。
薄い紙に端から端までぎっしり字が書いてあるから、読んでも読んでも終わらないけどな…。

・先史時代、てか、類人猿の時代あたりから書いてありますよ。
一体どこからスタートする気なんだい、フェルナン…?
(でも、それもまためっちゃ面白かった!
あんまりこの時代の地中海なんて学校じゃ勉強しないもんなあ)

・まず、クレタの記述にときめく。
最近ほんと印欧語族以外の方が楽しくって。
エトルリアも、他の文化の借用が多くって、わりと節操ない辺りが日本人として
共感するなあと思ってましたが、クレタの記述にも
『発見されるものはすべて外からの借用でありながら、同時に全てが独創的だからである。
これは島に特有の文化とはいえないだろうか?』
などとあって、やはりちょっぴり共感する。

・その後、メソポタミアとエジプトと、シリアと、青銅器時代のギリシアの記述なんかがありました。
うろ覚え。

・フェニキアの記述でちょう興奮しました。

フェニキア人かっけーー!!!

奴ら、最強の商人ですヨ!!!商人国家、ってのがかっこイイ!しかも海洋国家だし!!
カルタゴには商業用の長方形の港に、円形の軍港があったのは、前にカルタゴ展に行ったときに
模型で見ましたが、
テュロスにもやはり南の港と北の港と二つ合ったんですね。
うああああ、フェニキアー!!
いや、でも若い子供を生贄にしてたらしいと訊くとちょっぴりビビるんです、ですが、…そんなん、
ギリシャ・ローマ人ましてやキリスト教徒に非難される謂れはないよなあ。

あと、読みながらふと思ったけど、イーノーとパライモン(だっけか?)が海に飛び込んで
レウコテア―とメリケルテースになったという伝説、あれのメリケルテースって、
メルカルト(町の主という意味の名をもつカナン人の神)からきてんのかしらん。
あれ?でも、メルカルトってヘラクレスの事だと思われてたっけ???

・つづくエトルリア記述も面白かったけど、こっちはほとんど知ってることばっかりでした。
ブローデルさんは、最近のエトルリア人形成説を知ってはいたけど、リディアから移民したという説を
推し気味で、それがどうも鼻につく、というか。
後、並行しておさらいに以前読んだエトルリア本を読み返したので記述がどれのものかごっちゃになって
しまった、というのもあります。

この後に、ギリシャ部分とローマ部分が続くんですが、とりあえず、興味のある部分は読み終えたので
いったん、読了と言う事にします。
他にもたくさん本を借りてしまったので、早く読まねば…


哲学者とオオカミ―愛・死・幸福についてのレッスン

マーク ローランズ / 白水社

スコア:


借りたその2
マーク ローランズ 著『哲学者とオオカミ』
オオカミ好きなので、借りてみました。
著者は西欧人なので、ところどころ西欧人的なものの見方を脱却できていないなと
感じるところがあるのですが(上から目線で語ってみた)
(無意識のうちに善悪に分けてものを見ていたり、人を騙す事は悪であるという基点に立ってたり。
それが悪だということになってるのは全くもって人間の勝手じゃないの。
もっと大きなところから見たら、単にそういう特徴なだけであって、悪ではないっスよ、多分。
悪であるのはあくまで騙された人間が蒙る被害が問題になってくる場合であって、
人間同士の枠組みの中でこそ最も顕著なんじゃないのかなあ。
まあ、この場合、作者は、『人間が動物の中で最上の者で、他の動物に比べて特に精神活動において
優れている』と思っている周囲の人々の意見を反駁するために、
あえてそういうきつい言い方をチョイスしているんでしょうけども。
ていうか、そもそも人間が動物のうちで一番えらい、などと強烈に思えるのも
西欧人ならではだよなあ…。そんなことない?)
そういうところを差っ引いても面白いよ!
ブレニン(作者の飼っていたオオカミの名前)との出会いから、彼との生活を通じていろいろと
深められた思想などが、読んでてとってもワクワクします。
なにより、作者の、ブレニンへの愛、もういない彼への哀悼の気持ちが滲み出てて、それがいとおしいです。
この人、めっちゃ犬好きやで。
今のところ、目から鱗が落ちたのは、
人間の知能は、集団生活を送るようになって、
自然と自分の関係だけでなく集団内の個々人の行動や順位を読まなければならなくなり、
そうすると、そのうちのいくらかの固体を利用する事を覚え、
自分が利用されないために利口になるようになり、
騙し騙されのスキルアップによって、向上した、のではないか?
みたいな意見。つまり、知能が高いから群れて暮らすようになったんじゃなく、
群れて暮らしてるうちに知能が高くなったと。面白いでしょう!
でも、サルの残忍性(仲間に対する悪意)にはちょっとぞっとする。
このぞっとする、という道徳観念も、そもそもその残忍性があるからこそそれを抑制するために
発達したのではないか、みたいな考察も ちょうおもしろい!

まだ半分くらいまでしか読んでないので、とりあえず後半を読んでしまおうと思います。


多読
『ギリシャ神話』
講談社かどこかから出てる、巻末に単語一覧が付いてる文庫サイズのヤツ。
好きなカテゴリーのものなら楽しんで読めるかと思ったけど、

…なんか、そうでもなかった……

当たり前だけど、知ってるエピソードばっかりだし、
そんな超定番なところをもってこられても…(※そういうものです)
神々の話を読んでもたいして楽しくなかった自分に一番ショックを受けました。
あ、ヘパイストス部分はちょっと楽しかった。


『The Adventures of Ulysses』(レベル4)
これまた、レベル4の棚に並んでたもの。
「ウリッセス?ちゃんとオデュッセウスって綴れよ」と思いましたが、
よく考えたら、これの発音はユリシーズ、か。スミマセン。英語でしたね。
こっちは、期待してなかったけど、面白かったですヨ!
上手に物語として面白く読めるように描いてありましたもの!
後、話の筋を知ってると言うのは強いなと。単語がほとんど分からなくても
情景は分かるからな…!(ダメジャン!)

所々ツッコミどころもありましたが。
・オデュッセウスがテレマコスに自分が父だと信用させるシーンで、ミドルネームを囁く
というのがあったんですが、

ミドルネームなんてねえよ!!

…え?ないよね…?

・アイアイエーかオーギュギエーかパイアケスのシーンで、オデュッセウスが絹の服を着てるという
叙述があったんですが、
絹も、この時代まだないですよね…?

まあ、なんていうか、ミドルネームはあるもんだと思ってるらしい、とか、絹といったら豪華なんだなとか、
欧米人のイメージを垣間見れるのは面白かったですが。


今は
『A tale of two cities』(レベル4)を読み中。
こっちは、話の筋を全く知らないので、ただいま絶賛ストーリーを脳内捏造中です。
今、5年前の親子の感動の再会を果たし終わって、5年後のロンドンでの裁判のシーン。
…ほんとにこの筋であってんのかしら…(読み終わったら答え合わせせねば)


映画
ハリーポッターの最後のヤツ、見に行きました。
これで恒例行事がなくなってしまうと思うとちょっと寂しい。
ええと、見てる間は楽しく没頭してたのですが、
見終わるとあんまり覚えてないという不思議。何故…!?
とりあえず、強烈に思った事をメモ。

・途中のマギー・スミスの、スリザリン生に対する処罰は酷すぎると思います。
・全てがハリーに集約しすぎじゃい!
・よく考えたらえっらいピンポイントにローカルな舞台の話だったよね…
・最後のあたりの夜明けのホグワーツ、どこかで見たことが、と思ったら、『ICO』でした。

あくまで強烈に思った事、だからね!ちゃんと見てる間は楽しみましたからね!!

今回も、あのお方を演じていらっしゃったレイフ・ファインズさんは名演技でした☆
[PR]
by mi-narai | 2011-08-19 00:17 | 2011年8月の読書

『菊とポケモン』 『QED』 『日本賛辞の至言33撰』 『物語アメリカの歴史』

ロシア語の余白

黒田 龍之助 / 現代書館

スコア:


黒田龍之介著『ロシア語の余白』さらっと読了。
読み終わったのが以前過ぎてほとんど覚えてません…。
エッセイ集だからなあ…
でも、一般ロシア人をほんのり好きになりました。



『ノスタルジアの考古学』
読みかけて、返却期限が来て泣く泣く返却。
リベンジを誓う。


菊とポケモン―グローバル化する日本の文化力

アン アリスン / 新潮社

スコア:


アン・アリスン著『菊とポケモン』
ルース・ベネディクトの名著『菊と刀』をモジって日本語タイトルがつけられていますが、
原題は「ミレニアルモンスターズ」。
愉快なタイトルに騙される事なかれ、文化人類学者が送る、アメリカにおける日本サブカルチャーの
需要と日米関係、日本のサブカルチャーの変容などを真面目に語った一冊です。
アメリカで日本のポップカルチャーがどう受け入れられて行ったか、の前に、
日本におけるサブカルチャーの隆盛について、
歴史的背景を踏まえつつ説明してあるのですが、
その段で日本の社会問題についても踏み込んで書いてあって、なかなか耳が痛かったっス。
とはいえ、面白かった。
ちびっこたちがゲームばかりするのは如何なものかと思いますが、
善悪二元論に縛られない日本の価値観などがアメリカ人の目を通すと新鮮に感じられるのだなあと、
これまたこっちこそ新鮮でした。


高田崇著『QED』シリーズ。次々貸してもらったので、次々読んでます。

QED ベイカー街の問題 (講談社文庫)

高田 崇史 / 講談社

スコア:


『ベイカー街の問題』

QED 東照宮の怨 (講談社文庫)

高田 崇史 / 講談社

スコア:


『東照宮の怨』

QED 式の密室 (講談社文庫)

高田 崇史 / 講談社

スコア:


『式の密室』

QED 竹取伝説 (講談社文庫)

高田 崇史 / 講談社

スコア:


『竹取伝説』と読み進んで、現在

QED〈龍馬暗殺〉 (講談社文庫)

高田 崇史 / 講談社

スコア:


『龍馬暗殺』を読み中。(数日後、読了)
トリックには「えー、そりゃ卑怯やろ」「ありえへんて」「こじつけ」と
ばっさり切りたくなるのもありますし、
民間伝承を説明するくだりにしても、日本民俗には詳しくないわたしでも
「…多分、大分偏った説ばかり採用してんだろうなあ、この話」とぼんやり
思ってしまうところも多々あるのですが、
まあ、概ね楽しく読んでます。
おどろおどろしい感じの推理もの、結構好きなので!
本格安楽椅子探偵推理小説だしね。

しかし、主人公、ギムレット飲み過ぎですヨ。


世界の偉人たちが贈る日本賛辞の至言33撰

波田野 毅 / ごま書房

スコア:


波田野毅著『日本賛辞の至言33撰』読了。
タイトルを見て

「アタシは褒め言葉に飢えてんのサ!存分に褒めておくれよ!さあ!さあ!さあ!」

と、褒められる気満々で借りました。
世界の偉人の褒め言葉ばっかり集めた本なので、当たり前ですが、コレでもかというくらい
日本が持ち上げてあります。
気持ちよかったが、若干むずがゆかった。
しかしなんですね、褒められるのは気持ちいいけど、コレを読んで単純に
誇りばっかり持つのも考えものだなと。
そら、どこの国かて探せばいいとこなんていくらでもありますし。
日本がぬきんでて優れてる、なんてわけはないでしょうし。
どの観点に立って見るかにも寄るしな。
とりあえず、とことん落ち込んだり自信がなくなったりしたときにオススメしたい本。
ほんのり日本人が好きになります(そして、トルコも好きになります)。

とりあえず、過去の日本人に向けての褒め言葉なんで
現代日本人のワタクシとしては、ご先祖さまの顔に泥を塗らないように背筋をただして生きねばならんなと。

でも、そんなにかっちり生きるの、けっこうしんどいんやでー……。


物語アメリカの歴史―超大国の行方 (中公新書)

猿谷 要 / 中央公論社

スコア:


猿谷要著『物語アメリカの歴史』半分読了。
西部開拓時代についてざっくり知りたかっただけなので、
初めから読み始めてそこが読み終わったからやめた、という理由で、「半分読了」です。
けどまあ、こないだアンデス文明についての偏りが気になってたので『アンデスの考古学』を読んだと告白しましたが、
同じように、自分のアメリカの近現代史の知識が大まか過ぎる事にも若干引け目を感じていたもので…。
大体分かってすっきり(明日には忘れてる自信がありますが!)。

でもってワイルド・ウェストが知りたかったくせに、読んで一番心に残った事が
インディアンだったというのも、自分の興味の分散具合に大笑いです。
いや、中米、南米と違って北米には統一した文明はなかったのだとばかり思っていましたが
最近の発掘調査とかの進展で、12世紀くらいまでには、北米にも大きなマウンド(祭祀用の丘)を作ってた
首長国家、ミシシッピ文明なるものがあったのですってね!へー…。
(その後、いろいろあって人々は拡散し、記憶も失って、アメリカに西欧人の入植が進む頃には
子孫たちはすっかりその文明の事を忘れ去っていたらしい)

しかしまあ、入植した白人たちがいろいろやったアレコレを読むとなあ…
もともとインディアンと聞くと、その歴史を薄ぼんやり連想しちゃっていつも胸が痛むんですが
改めて字面にされると痛みも倍増ですヨ。
まさか、エトルリアとカルタゴでローマに感じ、中南米でスペインに感じた憤りを
再び感じる事になろうとは…!!

いや、いつの時代もそういうもんなのかもしれないけど!
敗者は虐げられるのかもしれないけど!!
(でも、情報伝達が飛躍的に早くなった現代においてはちょっとはマシになってると信じたい)
それにつけても、あの時代、日本が独立を守れて本当にヨカッター!としみじみ思いましたですヨ。

『ヘタリア』2巻英語版
ちょっとまえにアメリカに半分仕事で行ってた妹が土産にくれたもの。
巻末にファンたちの描いたイラストが載ってて、各国の方々、だいたい自国のイラストを
描いておられるのですが
ただ一人、インドネシア人はルッツを描いていた…!!
(分かるよ!あのムキムキは無敵だよね!)


多読
「Spiderwick Chronicles」1(Lv.3)
「Spiderwick Chronicles」2(Lv.3)
3人兄弟が古い家に越してきたところから物語はスタート、
主人公のジャレドが、ヒミツの部屋で、妖精事典を見つけ、ソレを皮切りに
妖精の存在に気付き彼らの騒動に巻き込まれていく、という話。
面白いのですが、さすがに向こうの子供向けに書かれた本だけあって、

単語がサッパリ分からん!!

挿絵と分かる文章をつなぎ合わせて半分捏造しつつなんとか2巻まで読みましたが、
もうちょっと賢くなるまで続きはやめておきます…
(これ以上捏造が激しくなると原作と乖離しすぎるからな…)


「The Eagle of Ninth」(Lv.4)
スパイダーウィックがさっぱり分からなかったので、
今度は原作を知ってて、しかもわたしがきちんと最後まで無理なく読めるように
好きな話を選びました。
ということで、満を持して第9軍団のワシ。
面白かった。
しかし、原作を読んだ事があると分かるけど、ものすごい端折り具合だな…。
それと、ホントに「Good hunt」(良い狩りを)って言ってるよ~。


「The Three Masketteers」(Lv.2)
あんまり無理をせずに、ちょっとレベルを落としてみた。三銃士。
[PR]
by mi-narai | 2011-05-09 22:16 | 2011年4月の読書

『古代ローマ人の24時間』 『おせっかい教育論』 『QED』シリーズ 『大阪ことば学』 『クラバート』

アルベルト・アンジェラ著『古代ローマ人の24時間』読了。
最後まで面白かったです、押忍。
全体的な面白さは、前回の日記でも申しましたが、
時代をハドリアヌス帝あたりのローマに絞って、
きちんと考証された現時点で正しいと思われてるその当時のローマの生活について
(貴族から一般ローマ人まで幅広い層を対象に)
現代のローマ人の視点から、ローマ一日ガイド風に紹介している、という
とっつきやすさと臨場感、これに尽きると思います。

以下、例によってところどころ心に残ったポイントをば。

・禿について
 当時のローマ人もやはり気にしていたようで、カエサルさんなどは後ろの髪の毛を
頭頂の薄くなった部分に向けて撫で付けて誤魔化していたとか。
もっと薄くなった人は頭全体をなにかで黒く塗っていたらしい。
遠目にはとりあえず禿げて無いように見えていたらしい(でも近づいたらバレバレだからなー!)

・ちょうどトラヤヌスの時代のローマ紹介なので、浴場を作ったアポロドロス(だっけ?)も出てきてました!
おお、テルマエ・ロマエー。
しかし漫画では頑固だけどいいおじいちゃんとして出てきてたあの方、次の皇帝とは馬が合わずに
なんか不遇な死に方をなさったらしい…。

・庶民の住宅事情には深く同情した…でも現代日本の一般庶民の住宅事情も似たようなものっスよ…

・彫刻に彩色してあったってのはちょっと目から鱗でした。あれか?プラモデルと同じ感覚か?色を塗って完成なのね…。


他にも色々と思うところはあった気がするのですが、以下略。
いやほんと読みやすかったし面白かったから一般の人にも自信を持ってオススメできる一冊!
暇な時にでも読んでみてください。


おせっかい教育論

鷲田清一 / 140B

スコア:


鷲田清一他、共著『おせっかい教育論』読了。
キヨちゃん(妹と私の間ではこれで通じる)が対談の数に入ってたのでそれだけが理由で買ってみた。
けして内田目当てじゃありませんよ!
阪大総長と神戸の私立大学の教授、坊さん、大阪市長の対談なんで、
若干大阪礼賛的な面は無きにしも非ずなんですが、そのあたりはご愛嬌。
教育については、確かにそうだなあと思わせられるところもあってタイヘンためになりました。
(理想はそうですよね~。)
それを具体的にどうするかとか、予算の面とかになると、行政との折衝とかいろいろ
難しい話になってくるんだろうなあ。

しかし、これ、平松市長も対談に加わってる関係上(?)
話が府VS市になると、どうも、きな臭い方向に話が行っちゃって
関西地域に住まうものとしてはもにょってしまう…
(他地域の方に取っちゃどうでもいいことでしょうが)
なんか、知事に対する批難に政治的なものがあるんじゃないのかと勘ぐってしまうのですヨ。
まあ、知事は若干極端な面はあるんですけどもね。でも頑張ってると思うよ~。
(関西広域連合うまくいって欲しいな!)

とりあえず、本はそのまま妹に貸してみました。


QED 百人一首の呪 (講談社文庫)

高田 崇史 / 講談社

スコア:


高田 崇史著『QED 百人一首の呪』読了。
前からちょっと気になってたミステリーなんですが、
貸してもらえることになったので読んでみた。
探偵役が薬剤師なら、ワトスン役も薬剤師という、
薬剤師まみれの推理小説(国家試験お疲れさん!)。
このシリーズ、これまで何作か出てるんですが、
一作目は、大富豪の死、家族の因縁、錯綜するアリバイ、など様式美のサスペンスです。
でも、その殺人そっちのけで、百人一首をどう並べるかが延々つづくという…

主人公の言うことは、ちょっとこじつけっぽいかなと思うし、
理系っぽいのは面白いけど若干かっこつけすぎカナと思うし、
ワトスン役の女の子は、男性作家が書いてるから仕方ないけど
「普通の女の子はそんな反応しねえよ!」という反応が少々目立つけど、
割と面白かったです!
いやあ、ミステリーは良いねえ…!

QED 六歌仙の暗号 (講談社文庫)

高田 崇史 / 講談社

スコア:


高田 崇史著『QED 六歌仙の暗号』読了・
2冊一緒に貸してもらったので、2冊一気に読みました。
こっちは、探偵役、ワトスン役に続けて、被害者まで薬剤師、というまさに薬剤師まみれの一作。
舞台が前半は大学、後半は京都で、前作に引き続き、和歌もバンバン出てきて、
でもって、六歌仙なのに、何故か七福神の話なので、
民俗学っぽいぶん、面白かったですよ~
相変わらず最後のまとめはこじつけっぽいのですが、
この作者の描き出す平安時代の貴族社会の陰謀と呪術にまみれた雰囲気がものすごく楽しかった!
当時の日本人のことばに対する感性を再認識させられました。いいよねえ、言霊信仰!


大阪ことば学 (岩波現代文庫)

尾上 圭介 / 岩波書店

スコア:


尾上 圭介著『大阪ことば学』読了。
かるーく読める一冊。
大阪出身で、東京で10年ほど過ごし、後に神戸大学に教授として赴任していた著者が
「これ以上、他地方の人間が大阪弁に妙ちきりんな解釈をつけるのは我慢ならん!
大阪のことばについてわたしが書かずになんとする!」

と一念発起して書いた本です(まあ大体は)。
これまで、大阪弁の文法の本とか、単語の辞書とかは読んだ事あったのですが、
これは、よく使われる大阪弁を説明しながら、その背後にその言葉を使う大阪人の
気風や性質がどう関っているかを論じた、まれに見る一冊でした。
面白かった。
(でも、著者もあとがきで述べておられるように、これは日本人論なんかと一緒で、
人が居ればその人の分だけ解釈があるわけであって、この本に書いてある事は著者の個人的な
解釈であることを承知しておかねばならないのだなあ)
これの各方言バージョンが欲しいと本気で思いました。

しかし、わたしんちは代々大体農民だし、大阪に先祖なんてひとりもいないのに、
概ね書いてあることには共感を持って頷いてしまうんですよね。
当たり前の事を当たり前に言うのは芸が無いと思うし、
くっさい事を大真面目に言うのは、ものすごい恥ずかしい事だと思うし。
(良い悪いではなく、これはもう本当に好みの問題なの…!)

恐るべし、大阪の影響力…!!

いやでもあそこまでワタシは言葉を駆使できません。
大体、口下手だから字や絵で表現する方向に傾いちゃったんじゃない…!
(話し上手だったら書いてないやい!)
話し上手な人には心底憧れます…。
(人間な、努力してもどうしようもないことってのはあるもんやねん…)


クラバート (上) (偕成社文庫 (4059))

プロイスラー / 偕成社

スコア:


オトフリート・プロスラー著『クラバート』(上)(下)ともに読了。
また読んでしまいました…。
アタシ、この本何回読んでるの…!!!

でも、何回読んでも面白いものは面白いのです。

一応、魔法学校もの、に分類されるであろう本作ですが、
「魔法学校」という字面をみると、みんなハリポタみたいなカッコいいのを想像するのでよろしくない、
あえて「魔法寺子屋」ものと括らせてもらいましょう!
親方の下で粉屋の職人として働く主人公の3年間を追ったもの。
重くて暗くて怖い話なのに、青春あり、友情あり、恋ありで、
なんか、毎回ぐいぐい引き込まれて結局最後まで一気読みしてしまうんですよね…。
もうどう説明しても言葉が足りなくなるので、

皆さんも是非読んでください(解説放棄)!



多読
『crown of the Violet』(レベル3)読了。
レベル3になって、レベル2の1,5倍から2倍近く語数が増えたのでなかなか進みません。
でもこの話は面白かったんだ!
紀元前5世紀、全盛期のアテナイが舞台、
主人公は15歳くらいの男の子、
この男の子が、シュラクサイから来た女の子と知り合ったことを皮切りに、
喜劇作家を目指しつつ、アテナイの民主制に対して考察し、ソクラテスに共感し、
裏でスパルタが糸をひくアテナイ民主制転覆の陰謀を
フェスティバルの自分の喜劇の演目を利用して未然に防ぐ、という
短い中に盛り沢山の、ジェットコースター多読でした。
いやいや、楽しんで読めてしまいました。
ソクラテスの名前を作中に見るだけでもテンション上がるしね~♪
作者はイギリス人。

読みやすかった…!!(ありがとう、イギリス人!!)
[PR]
by mi-narai | 2010-11-29 23:05 | 2010年11月の読書

『復讐はお好き?』 『大阪弁の秘密』 他DVD等

カール・ハイアセン『復讐はお好き?』読了。
乗ってきたらあっという間に読み終えてしまった。
ほんとに、どうして主人公はこんな男と結婚したの?というくらい
元旦那がどうしようもないアホで下半身馬鹿で情けない自惚れ屋なの。
そのどうしようもない旦那に思いっきりイライラした分
最後の復讐にはたいへんスカッといたしました。
主人公が最終的に20も年上の男性とくっついたのは
「作者の願望か?」と勘繰ってしまいましたが
いい味の脇役達が、すべからくいい感じに幸せになってたのは良かったです。


大阪弁の秘密 (集英社文庫)
わかぎ えふ / / 集英社
ISBN : 4087478823
スコア選択: ※※※※



わかぎゑふの『大阪弁の秘密』読了。
秘密、とタイトルにありますが、別に大阪弁の秘密を暴く本じゃありません。
大阪弁で多用される個々の表現について
「これってこんな時に使うよねー」とゆるーく紹介したエッセイ本です。
軽く読める一冊。
ワタクシ、大阪弁話者ではございませんので、いちいちの表現に
「ああ、大阪じゃこんな言い方するんや。この辺じゃせえへんなあ」
「それは言えとる!」
などと首をひねったり膝を打ったり、楽しく読ませていただきました。
読み終わってから、「自分は同じ関西圏に居住してるし共感できる部分が
多いから面白かったけど、他地域の人たちには需要があるのかしらこの本」
と心配しましたが、実際のところどうなんでしょう。
たとえば鹿児島弁の秘密とか、名古屋弁の秘密とか出てたら
アタシなら買うけど、方言萌え属性保持者だしな…


DVD
ツ○ヤから、お客様感謝企画、半額チケットが送られてきたので、
チケットの有効期限まで、DVDをしゃかりきに借りることにしたワタクシ、早速
『ガキの使いやあらへんで』①を借りてみました。
DVDの一番最初の巻。罰ゲーム「24時間耐久鬼ごっこ」の回。
面白かった(笑)。
やってることはアホきわまりないんですが、
鬼の出現に本気で怯えるいい年こいた男どもがとってもかわいらしかったですよ。


『BONES シーズン1』1巻、2巻借りました。
法医学に携わる主人公が、FBIの捜査官と組んで死体から犯罪の骨格を割り出していく、
一話完結のミステリードラマ。アメリカ版『科捜研の女』。
アメリカのドラマらしくスタイリッシュなつくりで、
トリックよりも科学による推理重視、人間関係もダイレクトに変化します。

これはこれで面白かったんですが、次にイギリス産ミステリー
『ローズマリー&タイム』を見て、両国のカラーの違いを思い知ったというか何というか。
こちらは、大学をクビになった植物病理学者ローズマリーと、
元警官・今は夫を若い女に取られた肝っ玉母さんローラが
イギリスの片田舎で知り合い、事件に巻き込まれてわいわいと捜査する
2時間サスペンス風ミステリー。

見た瞬間「…ん?なに、この懐かしい感じは…」と思ったんです。
よくよく考えると、『名探偵ポワロ』や『シャーロック・ホームズの冒険』と
同じ雰囲気がどこかに流れているからなのですよね。
イギリスの家、庭、ハーブ、入り乱れる人間関係、二転三転する推理、誰もが
ほんとのことを隠してるあの感じ!
アメリカドラマはかっこよくて好きだけど、思いがけずこのドラマを見てほっとしてしまった。
おばさん二人がいろいろ問題抱えつつもにぎやかに事件を解決する話なので、
庶民的で親しみやすいし、これはこれで燻し銀のような渋さがあります。

どっちのドラマも続きをモリモリ借りるつもりです。
[PR]
by mi-narai | 2008-10-17 23:34 | 2008年10月の読書

『ギリシア・ローマ世界における他者』 『変身物語(下)』 『復讐はお好き?』

地中海文化を語る会編『ギリシア・ローマ世界における他者』読了。
ローマ帝国とキリスト教徒の関係を追った章も面白かったのですが、
(帝政初期の頃はあんだけ弾圧されてたのに、なんでのちに国教にまで
なったのか、ちょっと謎が解けた気がします。意外と親ローマ的だったのね…)
最後の、「数学における他者 先輩エジプト・バビロニアからインド・アラビアまで」
がものすごく面白かったのです。
作者が「数学、いいよ、ステキだよ…。柔軟でおおらかなオリエントの数学もいいけど、
厳格に普遍的なものを証明したギリシアもステキだよ…
そしてそれはアラビアによって集大成されたんだよ…」などと
うっとり数学語りするのも微笑ましかったのですが
単純に、インドやアラビアの掛け算計算法が面白かったからなのです。
2桁や3桁の掛け算が嘘のように簡単に解けるので、
ただただ感動してさっそく帰宅して母と妹に話したわけです。
そしたら、妹に
「…待ってよ。この計算は、つまり、日本の筆算じゃこうするところを
こうしてやってるわけやな…。へえ、興味深いな」
などと、公式を使ってきっちり説明されてしまった。
なんか悔しかった…。
(いい加減頭のいい妹に負けることに慣れたと思ってたのに
思わず悔しく思ってしまった自分にもちょっと敗北感…)


オウィディウスの『変身物語(下)』
下巻はトロイア戦争関係者が目白押しで楽しいなあ。
ちょうど13巻のアキレウスの鎧を巡ってのオデュッセウスと大アイアースの
言い争いの箇所で電車が駅に着いたので、そこで止まってます。
毎回大この箇所ではアイアースはオデュッセウスのことを良く見ているなあ
感心するのですが今回は、それに加え、
相手の誹謗中傷を思いつく限り無作為に並べ立ててる様子が
なんか、小さい子が口喧嘩で相手の悪口を一生懸命言ってるみたいで
かわいく思えてしまいました。
考えがなくって単純なのは大アイアースの欠点でもあるんだけど、そこが良いところでもあるのです。
それに引き換えオデュッセウスってば悪い大人です☆
このあたりの対比や論理の組み立てに関しては、さすがオウィ先生は弁論命のローマ人だなあと。

もひとつ、オデュッセウスと大アイアースの対立の構図は、
武力と知力という両極の力をそれぞれ持ってきてるってことだろうから
この二人以外にありえないのかもしれないのですが、
それでも、他の面々がどうして名乗りを上げなかったのかを考えてみた。

アガメムノン…アキレウスの時に、ブリセイスを巡ってえらい目にあったので今回は表立って権力をかさに着るのはやめておいた。

ディオメデス…別にアキレウスの鎧なんか欲しくなかった。
もしくは、『イーリアス』でグラウコスと交換した鎧があったからその鎧を律儀に着用し続けなければならないと心決めていた。

イドメネウス…自分の年を自覚していたので大人らしく控えた。もともと淡白だし。


翌日読了。
『ぶどう酒色の海』で中村先生の翻訳時の苦労など読んでいたので
余計に感慨深く読み終えました。
後、前に読んだ時はほとんどローマ神話を知らなかったので、
後半のアイネイアスの放浪からローマ建国、カエサル神化の
くだりはよく分からんかったのですが、今回はそれなりに「ああ、あの話か」と理解できました。
うむ、わしもちっとは賢くなったようじゃな…(悦に入り)
エトルリアの畑から生えて未来を予言し、宗教規範を伝えた人(なんちゅう説明)
タゲスのこともチラッと載ってて嬉しかったですよ。


復讐はお好き? (文春文庫 ハ 24-2)
カール・ハイアセン / / 文藝春秋
ISBN : 4167705494
スコア選択:



カール・ハイアセン『復讐はお好き?』を読み始めました。
あらすじを読むと、2年目の結婚記念日のカリブ海クルーズ中に夫に海に突き落とされた妻が
復讐する爽快な話らしいので買ってみたのですが、読み始めて、ちょっとだけ後悔してます。

だって、シモいんだもん…。

でも、アホでシモい旦那を、殺されかけた奥さんがぎゃふんと言わすところは
とても見たいので、とりあえず読み進もうと思います。
[PR]
by mi-narai | 2008-10-10 22:18 | 2008年10月の読書