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『トルコ狂乱』 『月読』 『古事記の起源』 『甘栗とエルムと金貨』その他

まず、ゴーゴーカレーが超絶美味かった件。
送っていただいたご当地カレーなんですけどね。
何の気なしに休みの日の昼間に食べて

これがまたなんともいえないこくで!
美味かったのよー!!!

E川件は美味いもの王国ですね…!



レンタルチャットという簡易かつ便利なものがこの世にはある、
と初めて知った見習い●○才の冬。
毎年年賀状は12月25日を過ぎてからやっつけ仕事で書き上げるのですが、
毎回酷い出来だと嘆いているものの

今回は本当に酷い仕上がりになりました。

自分で自分にガッカリです。
んもう!

後数時間で今年が終わってしまうので、その前に
読んだ本の一言感想だけでもアップしてしまいます!急げ!!


トルコ狂乱 オスマン帝国崩壊とアタテュルクの戦争

トゥルグット・オザクマン / 三一書房

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トゥルグット・オザクマン著『トルコ狂乱』
読み終わりましたーー!!!!
アタシ、何ヵ月掛って読んだんだろ…。
いやね、面白くないわけじゃなかったんですよ。むしろ、面白かったですよ!!
けど、こんなに長く掛ったのは
①本が分厚すぎて通勤時間に読めなかったから(最も大きな理由)
 →文庫に直したら7冊くらいにはなるのではないかと思う。
②短いエピソードを無数に重ねて大きな歴史の流れを書いてあるので、
どこでもいつでも読み止められる。という安心感から、
少し読んでは止め、を繰り返してしまったから
(一つのエピソードにつき、長くて2ページ、短くて数行)

第1次世界大戦後、セーブル条約の結ばれた後のトルコを舞台に、
トルコの国土を三分割してやろうとする英・仏・伊、
英の後押しでいにしえの大ギリシャの復活をもくろむギリシャに対して、
(→希「イズミル、エフェソスはわしのもんじゃー!」)
かつかつの財政を押して、拠点を置いた内陸部のアンカラ中心に
抵抗するトルコ人たちの姿をえがいた大作でした。
長くなるのでざっくり感想は箇条書きに。

・トルコ人作家なので、なんらかのバイアスがかかっているかもしれませんが、

ケマル・パシャ超かっこいいよ…!

・イギリス、悪者だよ…!
・フランスとイタリアは通常運転だよ…!
(イタリア=時流に乗っかってみたけどあんまりやる気なし
フランス=折を見てイギリスの敵に回る)
・意外とトルコとロシアはお行儀よくお付き合いしてるな。
・日本の戦争ものってあんまり読んだことないけど、暗いイメージじゃないですか。
トルコは、どこか明るいよ。
みんなで一丸となってわーっとやってる感じです。
残虐行為は割と行われてたみたいですが。(トルコ人もギリシャ人もお互いにな)
・一応トルコの直接戦っている相手はギリシャなんだけど、本当の敵はその後ろにいるイギリスで、
実際のところ、トルコもギリシャもどっちも貧乏チックで後進国で立場はとんとんなんですよ。
なので、途中ギリシャがちょっと気の毒になってきました。
・最後は、全くの大団円で、絵に描いたような『弱者が頑張って強者を打ち負かす』、という結末なので、
すっかりトルコ人目線で本書を読んでいたワタクシ、
「ざまあみやがれってんでぃ!
見たか、帝国主義がいつまでもまかり通るとおもうなよ!」
などと、鼻息荒く思いました。乙女らしくない感想で相済みません。
ついでに、全国の大英帝国好きのお嬢さんお姉さん方にもすみません。
いや、ああいう悪役っぽいところが当時の大英帝国のお素敵なところじゃないですか、ね!


月読 (文春文庫)

太田 忠司 / 文藝春秋

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落下する花―“月読” (文春文庫)

太田 忠司 / 文藝春秋

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太田忠司著『月読』『落下する花』読了。
パラレル世界での推理物。
人が死ぬと、何かメルヘンな印がその近くにあらわれる、という並行世界での話。
その変な印(月しらべ)から、死者の最後の心の声を読み取ることのできる
能力者(月読)が今回の探偵役です。
まあ、最後の声と言っても、ほんとに単に最後に思ってた事にすぎないので、
立った一言「壁が汚れてる」だったりするわけ。
なので、結局、殺人事件を解決するのは探偵の推理力なのだった…。
ならそんな不思議設定いらんじゃないかと思わんでもないですが、
なかなか静謐な世界観が心地よく、思ったより面白かったですよ。


古事記の起源―新しい古代像をもとめて (中公新書)

工藤 隆 / 中央公論新社

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工藤隆著『古事記の起源』読了。
前述の『古事記誕生』があまりに好みだったので、遡って前著も買い求めてみました。
読み終わってからだいぶ時間がたってしまい、当時の雑感が抜け落ちてしまったので、
ぼんやり覚えていることを箇条書きに。

歌うということについて。
なんか開眼した。
「歌う→語る」が
「非日常&ハレの日→日常&ケの日」
と対応してんだな。
なんとなく、『神話が歌われるのは当然である』、と読み終わると
思い込まされているというマジックです。
確かに、普通に喋るより、歌ったり特別なリズムに乗せたりした方がより特別って感じがする。
神に捧げるなら日常と同じではいかんよな。
面白かった!!
『古事記誕生』の方で取り上げられていたエピソードと
違う部分が取り上げられてたのも嬉しいところです。
太古、神話の原型ってこんなのだったのかもなあ、と想像が膨らみました。
ギリシャ神話とかイーリアスとかは、残ってるものはもう大分
ていうかほぼ、文学作品だったり、変質したりしてるものだもんなあ。
まあ、わたしはイーリアスの文学作品としてのエンタメ完成度合いをこよなく愛しているわけですけども。


甘栗と金貨とエルム (角川文庫)

太田 忠司 / 角川書店(角川グループパブリッシング)

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甘栗と戦車とシロノワール (角川文庫)

太田 忠司 / 角川書店(角川グループパブリッシング)

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太田忠司著『甘栗とエルムと金貨』『甘栗と戦車とシロノワール』読了。
今回はハードボイルド。
主人公が高校生で、でも、寡黙ないい子で、なんだか清清しかった。
なかなか面白かったですヨ。
無愛想な依頼人との奇妙な友情が生まれる二作目『シロノワール』の方が
なんとなく好きです。
後、舞台が名古屋なので、名古屋の町並みや美味しそうなものがたくさんでてきてそれも面白い。
まあ、主人公が時々「これを食べられないなんて他地方の人は可哀想」と
作中でいうのは大きなお世話だと思いましたけども。
こういうご当地愛は微笑ましですけどね~。



……主人公の友達の直哉は絶対主人公のことが好きだと思うナ。
ひそかにホモ認定。



王妃の離婚 (集英社文庫)

佐藤 賢一 / 集英社

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佐藤賢一『王妃の離婚』読了。
何度も読んだ本なのですが、人に貸す前に再読しました。
読んでていかにこいつの文章が癖があるかを思い出した。
エロシーンが、妙に下品、ちゅうか、全体的にシモいっス。
わたしはわりと平気ですが、女の子には貸しづらい…。
でも途中、ちょうど読者が「こうなってほしい」、と期待する箇所でそれを裏切らない展開があったり、
最後がとても清清しかったりして、
下品な箇所を読んで感じた不快感とか、
こいつの女性観は一方的すぎると思って苛立った記憶が、
帳消しになるという不思議。読後感は爽やかでした。
結局、最後まで読むと、面白かった、と思うのだよなあ…。


オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

アガサ クリスティー / 早川書房

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アガサ・クリスティー『オリエント急行の殺人』読了。
これまた人に貸す前に再読。古典中の古典です。
山本やよいさんの新訳で読んだらまあ、読みやすいのなんの。
面白かったよー!
これと、誰もいなくなった、と、エヴァンズ、と、abcはほんと
推理小説のトリックの元祖だよなあ…
クリスティは偉大ですね。


二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

デイヴィッド・ゴードン / 早川書房

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『二流小説家』読了。
普通に面白かったですが、そこまで絶賛されるほどかと言われると…。
でも、ミステリー部分より、ちょっと気弱だけど善人な主人公の小説家の
その性格付けとか、売れない小説家としての立ち位置とか、
楽しみとか、悲哀とか、そういうものの方にものすごい心揺さぶられました。
わたしのような大して対人が得意でないものっそいふっつーの一般人が
本を読むって、ほんとにこの小説家自身が思ってるような動機だよなあ
などと、頷いてしまった。


最後の刑事 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ピーター ラヴゼイ / 早川書房

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ピーター・ラヴゼイ著『最後の刑事』読了。
山本やよい訳つながりで。
これも大好きな本で、友達に貸す前に再読しました。
主人公のピーター・ダイヤモンドは
禿・デブ・頑固と三つ揃えの押し出しの強いおっさんなんだけど、
芯の部分がいい奴で、刑事魂持ってて、なんとも憎めないキャラなのです。
この作者、うまいんだよなあ。
他の推理物も高い評価を得てますが、わたしはこのダイヤモンド警視シリーズが好きかな。
イギリスの温泉地バースが舞台なのも目新しくていいです。
ダイヤモンドと奥さんのステファニーが仲良しなのもいい感じ。


単独捜査 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ピーター ラヴゼイ / 早川書房

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続けて『単独捜査』も読了。
今度は日本人の女の子が出てきて、アメリカ人と共同捜査したり
相撲取りがスポンサーになったり、なにかと国際的な一冊。
日本人としては、いろいろツッコミどころ満載なんだけど、
(関取より上の人気力士の名前で「山形」とかありえんて…。シンプルすぎるやろ)
なかなか面白かったですヨ。
でっかくて威圧的なダイヤモンドと、幼い少女ナオミとのふれあいが見所。

次、続けて『バースへの帰還』を読むつもり。
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by mi-narai | 2012-12-31 16:06 | 2012年11月・12月の読書

『わたしの名は赤』 『王妃マリー・アントワネット』

カテゴリが6月の読書になっていますが、気にしないで下さい。
や、どうせ今月この記事だけだろうと思うから、6月にまた新しいの作るのめんどくさくって(お前…)。


わたしの名は赤〔新訳版〕 (下) (ハヤカワepi文庫)

オルハン パムク / 早川書房

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オルハン・パムク著『わたしの名は赤』読了。
面白かった…。
最後の最後まで犯人が分からなかったよー!
(わたしがアホナダケカ?)
いやしかし、大きな歴史の流れの中での無常観というか、
市井の人々のリアルな生とか生々しい感情も描きつつ
なんだか壮大なものも感じさせるという、
…説明しづらいなあ。
読み終わった後ちょっとぼんやりしてしまうような、世界に引き込まれる話でした。
とはいえ、

トルコ人、濃ゆいけどな!

痛そうな場面もいっぱいあるけどな!!


普通の人って、一貫してずっと同じ感情でいるのかなあ。
どちらかというと、自分は移り気(?)な傾向が強く、すぐにコロコロと気分が変わる方で、
さっきこいつ気に食わんと思ってても、ちょっとした拍子にそうでもないなと思ったり、
かわいそうに思ったすぐ後にいちびっとんのかこいつと腹が立ったり。
絶望した次の瞬間希望を持ったり、悲しくて泣きそうになった次にそんな自分に冷めたり、
…時々自分は大分アホなんじゃろか、どうして一貫した意見をもてんのじゃろう。
情けなく思ってたけど、
パムクの本に出てくる登場人物もそんな感じですよ。
(アホがわたしだけでないと分かってほっとしたよ!)
たぶんこの作者、そういう赤裸々な理想化されてない感情を描くのが上手なんだろうなあ。
なので、余計に登場人物にリアリティがあります。
何人かは実在の人物らしいけど、そんな人々でさえ、
自分が実際に会って人柄も良く知ってる人みたいに思えてきますよ。
最後のお茶目な仕掛けにも注目!
(そういえば、作者、ファーストネームオルハンだったな)


いやしかし。
トルコ、男女のやりとりは制限されてるけど、性に関しては意外とフリーダムだな!
(歴史的にゆるかった日本人の分際で言えることでもないが)


王妃マリー・アントワネット〈上〉 (新潮文庫)

遠藤 周作 / 新潮社

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王妃マリー・アントワネット〈下〉 (新潮文庫)

遠藤 周作 / 新潮社

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井上靖著『王妃マリー・アントワネット』(上)(下)
職場の人が貸してくれたので読み始めました。
日本人が書いたものなのでさすがに読みやすいなあ…。
まだマリーが嫁いだばかりのところ。


数日後、読了。
最初は、マリーがアホ過ぎて、いい加減にしときやと
思いながら読んでましたが、革命が起こって、描写が血腥くなり、
マリーの境遇もどんどん悲惨になり、それにつれ多少は成長もしたので、
さすがに断首のあたりは、ちょっとそこまでしなくても、と思いました。
なかなか面白かったです。


しかし、フェルセンは思ってたよりしぶとい奴だったんだナ…


次、『マヤ文明』を読み始めました。


多読
ケイ・ヘザリの『Kitshen table talk』(レベル4)途中まで読んで返却期限がきて返した。


ブライアン・ポールの『My Humorous Japan』(レベル4)
今度はイギリス人。
ケイさんが、物事の良い面を見てくれる人の良い控えめなテキサス人だったのに比べ、
今度はわりかし辛口のおっさんです。
皮肉たっぷりにユーモア交えて書いてあるエッセイ。
まじめな顔でホントか嘘か分からんようなことをいうスタンスが
なんとなく京t(げっふごふ)…なんでもありません。
しかしまあイギリス人てのは一度はアメリカをくささんと気がすまんのですね。
癇に障らんでもないが、ものすごいシンパシーも感じたりなんかして、
ニヤニヤと、苦笑どっち浮かべればいのやら悩んでしまいました。
(アメリカ人のほうが大してイギリス人を気にかけてなさそうな辺りも、な)
…人の振り見て我が振り直せ、だよね。気をつけよう。ほんと。


スティーブンソンの『Kidnapped』
まったく前知識無いところからスタート。
前書き読むと、スティーブンソンはスコットランド人で、
イギリスへ出てきたもののホームシックを感じてる時に書いた話らしい。
カロデンの戦い(有名な大虐殺ですぜ)なんかもちらっと混じるらしく、
でも大筋は男の子のビルドゥングス・ロマンと、男の友情っぽいので楽しみです。

今、主人公のデビーが、両親に死に別れ、唯一の親戚らしい金持ちの家に
たどり着いたはいいものの、偏屈そうなおっさんしかおらず、
ひょんなきっかけから
「ひょっとして、おっさん、お父さんの財産横取りしてるんじゃ?」
という疑念が主人公の心に芽生えたあたりまで読みました。
おっさんはさすがにあくどく、主人公が疑念を持ったと感じるや、
主人公殺害計画を実行に移そうとしてますよ。
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by mi-narai | 2012-05-26 22:32 | 2012年6月の読書

『アステカ文明の謎』 『食べるギリシア人』 『わたしの名は赤』

アステカ文明の謎―いけにえの祭り (1979年) (講談社現代新書)

高山 智博 / 講談社

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高山智博著『アステカ文明の謎』読了。
ちょっと、現代思想とか古代ギリシアローマとは離れた本が読みたくなって
部屋の積読本の中からチョイスしました。
古本屋で100円で買ったもの。
大分昔の本(ピラミッドが王の墓と断定されてる類の昔)なんですが、面白いよ!

アステカ族の歴史、テノチティトランでの日々の生活、神話などが
惜しげもなく語られてて、アステカにどっぷり浸れること請け合い。
ところどころ、語の意味なんかもさらっと説明されてて、
(首都のテノチティトランって、テ、というのと、ノチというのが
意味のある語幹で、ティ+トランは接尾語らしい)
それもまた楽しい。
そもそも、テスカトリポカとか、コヨルシャウキとか、音の感じが好きです。

とはいえ、やはりというか、思いのほかというか。
血生臭いっス!
月ごとの生贄の模様とかも載ってるんだけど、
(この儀式の詳細を書いた17世紀の原本の数々、
一度読みたいと思ってたんですよね。読む手間省けた)
毎月大量の生贄が!食人が!!もちろん、それにきちんと意味があるのも分かってるし、
王族だって生贄にされるのはある種公平だな、と思うんだけど

…これまで、アステカやインカを滅ぼしたスペインに対しては
なにしてけつかんどるんじゃおどれいてこましたろか、的な
苛立ちを感じていた私ですが、
今回初めて、ちょっと同情した。
インカはともかくアステカに関しては、
いきなり何の知識も心構えもなく生贄儀式見ちゃったら

「ぎゃーー!!!」

てなるわな、そら。
生きた人間の心臓抉り出すもんな。
その後階段下に転げ落として、首切り落としたり、ばらばらにして
食べるために配ったりするもんな。
もちろん、だからといって、スペイン人がその後やらかした
大虐殺とか圧制とかそういうのの言い訳にはならんけども。


食べるギリシア人――古典文学グルメ紀行 (岩波新書)

丹下 和彦 / 岩波書店

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丹下和彦著『食べるギリシア人』読了。
ホメロスの叙事詩のあたりについての記述はは、まあ、そんなもんやろな。と思いながら読みました。
叙事詩の様式美としての肉食。
ちょっと規範から外れてるオデュッセウス。
(→その表れとしての食へのたびたびの言及、とあるけど、
単に、オデュッセウスが場を和ませようとしたり上手に演技してる、
という話なんじゃねえの?とも思う)
丹下先生はどうやら酒好きらしく、何度か飲酒について言及してあるのですが
なんとなくそのあたりは共感。
ホメロスは好きな分野なので若干点が辛くなりますが、その他の項目は面白かったです!
悲劇の登場人物は物を食べない(食べるシーンがない)とか
(喜劇にはたくさんある)
ギリシア人はどの程度魚を食ったのか、とか
グルメとか、食客とか、トイレ事情について、
ギリシア文学全体を通して、食という観点から語った
軽いエッセイ風の読み物です。
読みやすかった。二日で読み終わったもん!
あとがきを読んだら、それもそのはず、大学の授業で使ったネタ集らしい。
それにしても、行間から紛々と西日本臭が漂ってくるなと思ってたら
やはり案の定岡山の方でした。勤務地は関西。
あとがきに出てくる地名も土地の人間しか知らんような
マイナーな地名やしな。ちょっと好感度がアップしました。


わたしの名は赤〔新訳版〕 (上) (ハヤカワepi文庫)

オルハン パムク / 早川書房

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オルハン・パムク著『わたしの名は赤』読み始めました。
前から読もうと思ってたんですが、新訳で文庫化してたので思い切って購入してみました。
一人称で語られていく本作ですが、のっけが殺された男の語りだった。
まずもってびっくり。
でも、オスマン帝政時代の話なんでそれだけで楽しみです。

登場人物たちは、それぞれほんのちょっぴり自分勝手で自己中心的で
その辺りがものすごいリアリティです。
こゆいゼ、トルコ人…。
でも、そのリアリティのせいで、全く歴史小説って感じがしない。
普通の現代のその辺の人の話みたいに、すんなり背景に入ってゆけます。
宗教も生活習慣も違う国の話なのにすごい!

で、最初に殺された細密画家の犯人探しと並行して、
細密画について、ひいては絵画について、絵画というものの
個性と技法と永続性について、語られてゆくのですが、
そういう絵画についての文章がまた、読んでるだけで楽しいのです。
そもそもわたし、いまいち西欧絵画の良し悪しが分からんので
(タイル職人や建築家の職人技の方に感動してしまうのです)
こうと決まった鑑賞法も無く、なので文中で登場人物の語る
絵画の鑑賞法など読むと、素直にそうか、そういうもんなのか、と
感心してしまいます。同じ絵画でも視点が違えば評価は大違いだしなあ。


もちろん、そんなお堅い話ばかりじゃなくて、
主人公の恋も絡んでて、エンタメとしても面白いし、哲学書みたいな趣もあるし、
16世紀イスタンブル(ひいてはイスラム世界)の雰囲気にも浸れるという
一度で何粒もおいしい稀有な作品です。
わたしは好きだ。
とりあえず、今上巻の最後の辺りなので
続けて下巻も読んでしまおうと思います。


それにしても、旅人(男)が追いはぎに当たり前みたいに
ケツ掘られてるのに吹いた。
そういうもんなの!?


北前船始末―緒方洪庵浪華の事件帳 (双葉文庫)

築山 桂 / 双葉社

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築山『北前船始末―緒方洪庵浪華の事件帳』
上記のノーベル賞小説が思いのほか面白く、なんだか霞んでしまうこの作品ですが、
単独で読んだら別に悪くないんですよね、
かつてNH/Kで『浪速の華』としてドラマ化されてた本作、
ドラマを先に見ちゃったからか、ドラマの方が面白かったかもなあ。
せっかく大阪が舞台なのにそんなに大阪色がない気がするし、
(言葉で大阪はああだこうだと言うだけで、実感がともなってないというか、
読んでその成り行きや情景から地元の特色がにじみ出る、みたいな
そういうのがないのよ!!わたしは更なる地元色を求めていたのに!)
あと、妙に『闇の~』とか使うのが厨っぽくて恥ずかしい。
それを除けば、普通に時代小説としては面白いです。


多読
ケイ・ヘザリの『American Pie』(レベル4)
途中までで返却期限がきて返したので、また借り直してみた。
幼いころの思い出とか、アメリカ人というよりはテキサス人としての
アイデンティティの方が強そうな作者ですよ。
そのあたりには共感するなあ。
後、アメリカの日常って、もちろん日本の日常と同じところもあるけど
だからよけいに違うところが際立ってて、
その差異が、なんかファンタジー読んでるみたいで面白い。
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by mi-narai | 2012-04-30 15:06 | 2012年4月の読書

『天岩屋戸の研究』 『アスディワル武勲詩』 『仮面の告白』『美徳のよろめき』 『トルコ狂乱』

ロジャー・パルバース著『日本ひとめぼれ』読了。
大体、はいはい、そうやな、と思って読めましたが、
ところどころものすごい腹の立つ記述もあったので、
絶対自分では買わないぜ(心狭ッ)。
でもまあ、読み応えは合ったので、ほんとに最近出た方の本も
読んでみたいです。図書館で借りてな!


天岩屋戸の研究 (講談社文庫)

田中 啓文 / 講談社

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田中啓文著『天岩屋戸の研究』読了。
シリーズ最終巻。
若干この作者の持ち味(であるらしい)エロでグロい感じが仄見えました。
子供向けの本でそれはどうなのか…。
でも、それにも関らず、おまけに相変わらずのアホいノリにも関らず、
ちゃんと最後は青春・ラブコメで締めるあたり、流石です。
3冊目がどぎついのであまり人にはオススメできない感じになってしまいましたが
個人的にはまあ、アリかな。
とりあえず、この人のミステリーにも手を出してみるつもりです。


アスディワル武勲詩 (ちくま学芸文庫)

クロード レヴィ=ストロース / 筑摩書房

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レヴィ=ストロース『アスディワル武勲詩』読了。
本屋を通り掛かったら出版されていたので購入してみた。
カナダ北西部の部族の神話を2つの川沿いで収拾し、比較したもの。
神話がその部族の生活とどう関ってるか、というか、
神話の各要素を取り出して、その対立項から部族の生活習慣や
居住地域がどう神話に影響してるかを読み解く手法が
ものすごく面白かったです!
短いから読みやすいし。
しかし、アスディワルの神話自体は、
「この男、大概やな…」と思った。


仮面の告白 (新潮文庫)

三島 由紀夫 / 新潮社

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美徳のよろめき (新潮文庫)

三島 由紀夫 / 新潮社

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三島由紀夫の
『仮面の告白』『美徳のよろめき』読了。
友達が古本屋で100円で買ったはいいけど
「…あかん。無理でした。何が言いたいか分からん」
と言ってバトンタッチしてきた本たち。
予め読みづらかった、という情報を得ていたため、心構えが出来ており、
そのおかげで思ったよりもスムーズに読み進む事が出来ました。
で、確かに、どっちも、主人公の心の動きが微に入り細を穿って書かれていて
(その上主人公はちょっとの事にものすごく心が揺れる)
よく三島レビューで聞く、『読んでて凄く疲れる』、というのは実感として分かりましたが、
でも思ってたより面白かった、の、です…。なんだか、意外。
自分には文学作品を読む能力が決定的に欠けておる、と思っていたので…。
これが文豪の実力か…!?
『仮面の告白』…男色の気のある主人公が、一生けんめい普通になろうと頑張って、
頑張って、頑張って、やっぱりあかんかった…という話。
つい主人公に引き込まれて一緒に心痛を感じてしまい、なかなか心休まりません。
開き直っちゃえよ!と何回思ったことか。
(でも開き直れない主人公はとてもリアルだとも思う)
『美徳のよろめき』…最初は主人公の節子さんがエキセントリックすぎて
ついていけない、と思ってたんですが、読み進むうち、どんどん変化するにも関らず、
もとの清潔感を失わない節子さんが興味深くなってきました。
で、けっこうワクワクしつつ読み終えた。
なんか面白かった。

他の三島作品を続けて読むか、と問われれば、微妙に躊躇してしまうのですが
それでも思ってたよりそこまで読むのが苦痛でもなくて、
忘れた頃に気が向けば読んでもいいかな、という気にはなりました。
この文学苦手なワタシが(笑)。


トルコ狂乱 オスマン帝国崩壊とアタテュルクの戦争

トゥルグット・オザクマン / 三一書房

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トゥルグット・オザクマン著『トルコ狂乱』
TVドラマで坂の上の雲を見終わって、なんかそんな感じの話が読みたくなって
以前に購入したままあまりの分厚さに(10㎝くらいある)積んで置かれていたこの本を
とうとう未読本の山から引っ張り出してきました。
20世紀初頭の、列強に分割統治される危機に直面しながら
なんとかソレを回避して独立を勝ち得たトルコについて書いてある本らしいとは
分かってたので、とりあえず、爽やかな読後感は期待できそうです。
(ちゃんと独立出来て終わる事は分かってるからな!)
ケマル・アタテュルクに対する興味もあり気合を入れて読み始めました。

とりあえず、序文部分の感想を書きます。

最初、序文で作者がこの物語を書くに至った経緯が書いてあり
(長い間掛けて資料を集めたらしい)、
その流れでちょろっと、トルコ国内でも独立については色々と意見があることなど
触れられていて、実に意外でした。
全トルコ国民が自分たちの努力で征服の憂き目に遭うことなく独立を
守った事を誇りに思ってるのかと思ってたらそうでもないみたい。
イスタンブルの皇帝と袂を分かったアンカラ政府に懐疑的な意見とか、
色々あるらしく(そんな本も出てるみたい)、
作者はそんな意見が大勢を占めるのも間違ってると思うし、
アタテュルクたち先人の尽力を知らずにいる若い人たちに本当のトルコ近代史を
知ってもらい、誇りを取り戻してもらうために書いたのだって。
(幕末の志士たちみたいに良くやったーて思われてるのかと思ってた。)
でもまあ、よく考えたら、そんなもんなの、かなあ…
近い歴史であろうと、まだまだハッキリしてない事はありますよね。
むしろ近い方が冷静に見れないというか。
日本人だって、太平洋戦争あたりの事に関してどれだけの人が当時の事情に詳しいのかと
問われれば答に窮するしなあ…(ワタシ含めて)。
アルメニア人虐殺問題とかにしても、お隣と色々歴史問題抱えてる日本人としても
なんか、そのあたり、人事じゃないよなあなどと思ったりしました。

後、トルコにも西欧コンプレックスがあって、
やたら欧米がキラキラしく見えてたりした事情も、なんかものすごい共感したわあ…。
(日本でも、日本語やめようか、て言い出す人もいたしね)
よくまあそんな土壌の中でアタテュルクは粘り強くトルコという国民性とか、
言葉とか、守りきったなあ…。

とりあえず、そんな風に、西欧列強に抵抗する非西欧人として、1920年代のトルコには
ものすごく共感があるのですが
(東で日本が足掻いてる時に西でトルコも頑張ってたんだなー、みたいな)
近隣諸国の方がコレを読むと、多分抗日とダブらせるんだろうなと思うと
なんとも複雑な気持ちに…なるけど、とりあえず、それはひとまずおいておいて
純粋に楽しみたいと思います。



『アンティキテラ』も読み始めました。
こっちはもうちょっと読み進んでから感想書きます。



多読
再びゼンダ城の囚人
今度は二つほどレベルを上げたので、書いてある字が小さくなりました…!
真中辺りの、成り行きで国王の身代わりをする事になって、
国王の婚約者フラヴィア姫に恋しちゃって、でも叶わないので
早く国王を助けに行こう、とゼンダ城へ向けて旅立ったあたりで期限が来て返却しました。
恋の行方も前回読んで分かっちゃってるからなあ…。他の本読もうかな。


『Marco Polo and the Silk Road』
流石に最近のレベルの上のほうの多読本が若干難しいので
(アレを難しいと言うとんでもなく英語能力の低いワタシ)
久々にレベル2の本を借りてみた。
上記の『ゼンダ城』の5分の1ほどしか字がありません。
なので、さらっと読み終わりましたよ~。
クビライ・ハンは器のでかい人物だぜ…
後、財産もなんもかも失って晩年牢に入れられた時に
旅の思い出を語ったのかと思ったら、
どこかと戦争中に捕虜になったときに牢の中で語ってたのか。
ちゃんと商人として一生を終えれたようで、ほっとしました。
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by mi-narai | 2012-02-05 23:49 | 2012年2月の読書

『シナン』 『ぼくらはそれでも肉を食う』他

読書メモをサボっているうちに結構溜まってしまった…


QEDシリーズ、神器封殺と、も一冊。読了。
最近いつも論調が同じところにたどり着いちゃって若干食傷気味。
でも登場人物になれたのでさらっとは読めます。


街場の現代思想 (文春文庫)

内田 樹 / 文藝春秋

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内田樹『街場の現代思想』読了。
面白くてさらさらっと読めるけど、相変わらずうさんくさいですね~!
「あー、分かる分かる!わたしも思ってた!」みたいな共感もするけど、
お前、それ、今考えついたやろ…?という適当そうな意見もあったりして、

みんな、鵜呑みにしちゃダメだぞ?

と、未読の人に言い聞かせたい気持ちにもさせられるという困った作者ざます。


シナン〈上〉 (中公文庫)

夢枕 獏 / 中央公論新社

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シナン 下 (2) (中公文庫 ゆ 4-6)

夢枕 獏 / 中央公論新社

スコア:


夢枕獏著『シナン』(上)(下)読了。
どっぷりトルコに浸りたくなって積読本の中からチョイス。
オスマン帝国最盛期スレイマン大帝の時代、アヤ・ソフィアを越えるドームや、
かの壮麗なスレイマニエジャミィをつくった男の話。

いやー、面白かった!!!

終始ときめきっぱなしっスよ!!
だって考えても見てくださいよ!

トルコ
オスマン朝
スレイマン
イブラヒム(スレイマンの臣下で大宰相)
ジャミイ(モスクの事です)
建築家(=職人)
陰謀
友情
郷愁


など、わたしの好きキーワードおてんこ盛りですよ!?
これがときめかずにいられようかいやない。
この作者の本て、実は陰陽師シリーズしか読んだ事ないんですけど、
(後、『アインシュタイン・ロマン』の羊と石のフレーズ)
あれと似た、殺ぎ落とした叙述と会話で淡々と話が進む感じで
なんと申しますか、…大変美味しゅうございました。
ああ、こういう淡白な文章、好きだ…
(佐藤賢一みたいなこてこての熱いノリも好きですが。両極端)
それでもって、こんな淡白な文章であるにかかわらず、物語終盤、
主人公の誠実な建築家シナンが初めてついた嘘に、胸が熱くなって
不覚にも電車の中で涙ぐんでしまいました。
ちがう!これは涙じゃない、心の汗だ!(ずびばー)

うーん、題材が題材なので、ものすごく色眼鏡で点数甘くなってる自覚があります。
そのあたり、差っ引いて聞いて下さいね。オスマン帝国にもイスラム建築にも興味が
ない人が読んだらここまで興奮しないと思うので…
でも、そもそも日本人が書いたトルコに関する小説が少ない中画期的なことだとは思うな!
当時の帝国内の空気に浸れて、すごく楽しかったですよ!
さりげにコーヒー占いも出てきてたしな!
それにしても、当時の政争というか、権力争いは凄まじいですね!
スルタンが決まった時点で他の兄弟は皆殺しとか、知ってはいたけど
あらためて紙面に書かれると、こりゃなかなか過酷だな、と。震撼しました。
ロクセラーヌも怖いヨ!
(この女も、名前だけは知ってたけど、スレイマンのハレムに居たとはしらなんだ)

とりあえず、読み終わったら、アヤ・ソフィア初め各ジャミイを回りたくなる事請け合い。
トルコ観光局は、西国三十三箇所札所巡りみたいに、スタンプラリー組んだらどうでしょう。
良いと思うんだけど。



多読

『Amazing mythology』
一月以上延滞したのでとりあえず返却。
ギリシャ・ローマはトロイア系のところだけ読み、
日本神話も拾い読みしました。


以下、『ぼくらはそれでも肉を食う』の読後メモ。

ぼくらはそれでも肉を食う―人と動物の奇妙な関係

柏書房

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なんだか長くなってしまったので折りたたみます。

『ぼくらはそれでも肉を食う』
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by mi-narai | 2011-11-13 12:15 | 2011年11月の読書

自分メモ

今週水曜27日のN●Kの歴史秘話ヒストリア、またもトルコですよ~!
エルトゥールル沈没から120年やからなぁ。地味に啓蒙活動中なのかしら…


後、新番組のまるかじり!アジアン食堂
1回目はモンゴルだけど、2回目がトルコですよ~!

毎回ありがとう、NH●さん!
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by mi-narai | 2010-10-25 08:52 | その他

雑記

ものすごく遅れに遅れて「今更かよ!」というネタ。
観劇してきた『イリアス』ですが
まい・はにーネストールは出てきません。一箇所、パトロクロスの台詞に
「(アキレウスの振りをして戦闘に出ろという)策略は長老に授けてもらった」とあったんだけど
多分この 長老 がネストール(そんだけだった…)。

まあ、ネストールとか、ディオメデスとか、アイアースとか、
アキレウスの怒りという主題の大筋にあまり関係ないあたりは
バンバン端折られてたからなあ。


『かんさい特集』みました。
ちょ、マジで串本に軍楽隊来てたの!?
見たかったーー!!!(じたじた)


ICO&ワンダと巨像が、PS3にリニューアルされるという話を聞いて大ハシャギです!
PS3、買ってよかったー!
TRICO(正式名称は『人喰いの大鷲トリコ』)も楽しみですよー!
(それはさておき、ジルオール・トリニティゼロとTROY無双はまだっすか。光栄さん)
気になるゲームといえば、大神伝も買わなきゃなあ。
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by mi-narai | 2010-10-08 22:54 | その他

雑記

今週金曜の10月1日、某N●Kで夜8時(20時)からの
『かんさい特集』

トルコですよ~!


ありがとう、NH●!


こないだは『地球ドラマチック』でシュリーマンとトロイやってたし!
もともと
「あの時代って、アナトリアはヒッタイトが勃興してたはずだよな。
てことは、トロイアの右(右とか言うな)にはヒッタイトがいたんだよな。
色々トロイアも大変だったろうな~。
でもまあ、ヒッタイト人もどうせ印欧語族だもん、意外と言葉は通じてたのかも」
くらいには思ってましたが、
その番組で「トロイアの、『イーリアス』の時代のトロイアではないかと思われている層から
ヒッタイト語で書かれた遺物が出た=当時のトロイアがヒッタイトの支配下、もしくは影響下に
あったのではないかという推測が出てきた」などと
言われてて、やっぱりなーと思いました。

それにつけても、最近NHKばかりみてるなあ…
(ワンダーワンダーの猛禽類の回や、哺乳類の進化、恐竜の謎のドキュメンタリーも
ものすごい面白かった!)
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by mi-narai | 2010-09-28 22:12 | その他

『同性愛と異性愛』 『村田エフェンディ滞土録』 『南洋通信』 『マンガは越境する』他

メモ:
今日の毎日新聞の11面、企画欄に、トルコにおける日本年、両国友好120周年の記事が
一面使って出てましたよー!


:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


簡潔に!(と自分に言い聞かせ)


同性愛と異性愛 (岩波新書)

風間 孝 / 岩波書店

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風間孝著『同性愛と異性愛』完読。
タイトルで買いましたが、ものすごい真面目な本でした。
ジェンダーやマイノリティへの差別について真摯に書いてある本でした。
日本では差別は少ないように見えるけれどそもそも認識さえされていないという
側面がある、という指摘にはそうか、そうかもしれんなと目を開かされました。


村田エフェンディ滞土録 (角川文庫)

梨木 香歩 / 角川書店

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梨木香歩著『村田エフェンディ滞土録』読了。
職場の友人(ダライ・ラマを貸してくれた人とはまた別)に貸してもらった一冊。
時はオスマン朝の最後期、単身トルコへ考古学の勉強に行ってる日本人の日記、
といったスタンスで書かれた小説(若干ファンタジー)。
これまでこの作者の本にはなんとなく食指が動かなくてスルーしてましたが
この本はさらっと読めて面白かったです。

なんといってもトルコだしな!

読んでる間に同居人のドイツ人やギリシア人や、イギリス人の大家、
トルコ人の奉公人に段々馴染んできて、最後など通勤電車で
大泣きしそうになって困った。
個人的にはなんとなくドイツ人がお気に入りでした。
こゆいおっさんなんですが、こういう人は欠点が大きい程愛しいよなあ。


南洋通信 (中公文庫BIBLIO20世紀)

中島 敦 / 中央公論新社

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中島敦著『南洋通信』読了。
『エフェンディ』と同じ人が貸してくれた一冊。
今の若い人はどうか知らんがわしらの世代のもんには教科書に載ってた『山月記』で有名なあの人。
(誰もがあの出だしを暗記したものです)
その本人が戦争前夜、南の島々に国の仕事で行ってた時に奥さんに送った手紙の数々などを集めた一冊。
昭和初期の日本と南洋の国々の雰囲気を味わうもよし、
やたら奥さんに愚痴る中島氏の、奥さんとのラブっぷりを堪能するも良し、
(めっちゃ子煩悩ですよ、この人)
一冊でいろいろと楽しめる本でした。
しかし、中島敦って若くして亡くなってたのね…


マンガは越境する!

一木 順 / 世界思想社

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一木順『マンガは越境する』読了。
図書館の新着の棚に並んでいたので。
幾人かの人の共著です。
日本マンガの世界への受け止められ方とか、
それぞれの国や地域で独自に展開している様子とか、
色々描いてあった。
昔は欧米では左右反転して出版してたマンガも、
今じゃ、たとえアルファベットの国でも右から読むんですってね!
へー!


はじめて読む日本語の歴史 ―うつりゆく音韻・文字・語彙・文法

沖森 卓也 / ベレ出版

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沖森卓也著『はじめて読む日本語の歴史』途中。
日本語の、(分かりうる)一番最初の形からスタートし、
どういう要素を取り入れてどう移り変わってきたのかの一つ一つを
現在判明している限りの知識でもってきちんと説明していっている非常に良質な面白い本
…だったのですが、返却期限が迫っていたため、途中までしか読めませんでした。

しかし、自分の古典の知識の無さにも痛感した本だった…。

現代日本語にたどり着くまでの間は、当然ながら古文の文法をツールとして話が進んでいくんだけども

さっぱり覚えとらん!

下一段と上一段の違いってなんだっけー!(超初歩で躓いてます)

文法がわからないばかりに、面白さの半分もきっと分かってない…と歯がゆく感じました。
でも、今更古文の文法なんて勉強しない!(プイ)

作中にさらっと書いてあった
平安時代の京都の発音が、その頃既に現代の京都のイントネーション風だったという記述には、
前々からそうだろうなと思っていた事実を確認できて嬉しかったですが。




まだ読んだ本はあるけど長くなるから次に回します。
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by mi-narai | 2010-06-03 22:56 | 2010年5月の読書

トルコ料理リベンジ

先々週の日曜日、お友達の仕事の関係で予定が取りやめになったわたくし、
出かける気でいたので急遽妹を口説き落としてランチを食べにK市まで赴きました。
せっかくなので、前回行ったトルコ料理の店に行って、
ヨーグルト掛け焼き肉の味を確認し、ついでにバクラヴァにも挑戦してこようと思っていたのに、
なんとはるばるたどり着いてみればその店は定休日。

何たる悲劇!!

すでにトルコ料理を食べる気満々になっていた我々姉妹は諦めきれず、
その場で近場の別のトルコ料理の店を急遽検索(携帯って便利だな~)。

すると、なんとK市には駅周辺のごく狭い範囲に4~5軒もトルコ料理の店が乱立している事実を発見
(私信:是非全てを回りましょう!要様!)。


一体どうしたんだK市!?(ちなみにギリシア料理は1店舗しかないぞ)


この市、異国情緒を売りにしてるとこあるから、わりと各国料理揃ってますが
それにしてもこのせっまい地域にその数は多すぎないか?
などと不思議に思ってたら、関係ないけどこんなものを発見しました。
あ、そうなのね。盛り上がるといいなあ♪

それはさておき、その狭い地域のトルコ料理店のうち、1店は最初の休業日の店、
もう1店も休店日、3店目は妹が、昼休みにランチ食べに行った事がある、というから、
4店目の今現在開業してて妹も行ったことのない店を目ざす事にしました。

…超近かった
(ハンズの筋を東にちょっと行ったところのビルの、上の方の階ッス(ローカル情報))

ランチセットがあったからそれを頼んでみましたヨ。



この店は、トルコ人の店主が一人で料理を作っているようなのですが、
この店主、知り合いが来るたびにカウンターから出てきて立ち話。
超いい笑顔で話に花を咲かせてます。
別に料理が出てくるのがそれで遅れるという事もなかったので、
こういうのってトルコ人らしさなのかなあ、と微笑ましく眺めてました。
人懐こいってのもあるだろうけど、確か大学時代のトルコ語の先生が人付き合いにおける
礼儀正しさについてトルコはよりアジア的、てな事をおっしゃっておられた気がするので、
そのせいもあるのかも。
知り合いをスルーするのは礼儀に反する事でもあるのですよ、多分…


後、奥さんが日本人なのか、味が前の店より日本人向けにマイルドな気がしました。

妹曰く、「ダシやで、お姉ちゃん。全てのうまみはダシのおかげやで。
もてはやされてるけど西洋料理、味が単調でつまらん。
やっぱりアジア圏の料理が一番美味しいと思う」

この意見には、生まれ育って慣れ親しんだ味が一番、という習性と、
後、我々年齢的にこってり系の料理が辛くなっt(げふげふ)
色々思うところもあったのですが、大人しく黙っといた。
どのみち我々、なんだかんだいって味音痴ですから!
なんでも美味しいですヨ!

以下、ランチセット+今度こそ頼んでみたバクラヴァ
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豆のスープ
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サラダ
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チャイ

※なんとわたくし、空腹の余りメインディッシュを撮り忘れるという
あるまじきポカをやらかしてしまいました。
スープで煮込んだ鶏肉でしたよ。あっさり風味で鶏肉はよく煮込まれて
ほろほろで、肉料理なのに重くなくランチに最適!

ヨーグルト掛け焼き肉のような衝撃的な美味しさはなくとも、
ごくごくふつーに美味しかったです。

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…なので、強烈な甘さを予想して頼んだバクラヴァも、
思ったより普通だった…
(いや、勿論、甘くはあったのですが…。シロップ漬けナッツパイ的な)


違う!わたしの求めているのはこの程度のパンチではない!!!


物足りなかったわたし、嫌がる妹を引き連れ、
その後南京町のトルコアイス(ドンドルマ)を食べに行きました。
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アイスは普通に美味しいんだよなあ…


どうも、最初にロクムを食った時の衝撃が純化されて残ってんのか、
日本人的にはそんなに美味しいと思えないのにあの激甘さを体験しないと
トルコスイーツを食べた気にならないのです…
(わたしは見た、チャイを頼んだトルコ人の髭のおっさんがチャイバルダック
(写真のチャイ専用の容器。高さ8センチくらいしかない小さい入れ物)に
何気ない顔で角砂糖を3つ入れるのを…。例えオーダーしたコーヒーに
砂糖袋が五つ六つついてても驚かないぜ!

思えばトルコ料理、そんな激烈に美味しいと思った事あまりないのに
少し時間がたつとまた食べたくなってしまいます。

恐ろしい子…(白目)。

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by mi-narai | 2009-11-15 11:27 | その他