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ラジオ、TV、『イオニアの風』

今更ではございますが

響也の声=浦島 マジでー!?(驚愕)

コルダ4 マジでーー!?(大喜び)

マジで2連発でした。
二つ目の驚きは嬉しい驚きですよ!嘘予告とかじゃないよね、コー○ーさん!?


それはさておき、最近のわたくしの娯楽、それは

夏休み子ども科学電話相談

でございます。
先日ようやく「パソコンでラジオを聴く」という技を会得したわたくし、
二ヶ月間、田中先生のラジオ講座を視聴したその流れで、
調子に乗って上記のN○Kラジオ第一も聞いてみることにしたのでございます。
(田中先生が植物担当の回答者として出演してらっしゃるから)
あ、でもやってる時間が時間やから、仕事始まるまでのわずかな間だけやけどね。

いやー、これが思いの外楽しくって!
小学生のイノセントな質問、
難しい単語が使えなくって四苦八苦する先生方
(なんとか分かるように簡単に答えようと頑張る姿に全視聴者感涙)、

説明に付いていけなくってだんだん声が小さくなっていく質問者…、
やりとり全てに癒されます。
それだけでも十分お釣りがくるほど楽しいのですが、
先日Togetterの「まとめ」見つけちゃったの!
こちら
子ども電話相談聞いてた諸先輩方のつぶやきを親切な人がまとめてくれてるんだけど、
それ読んで、腹が捩れるくらい大笑いしてしまいました
皆、うまいことツッコんでるなあ!!
(わたしも、田中先生は「言うてみて」と「覚えてね」が多すぎると思ってた!)
それに、わたしが聞けない時間の質問と回答もチェックできて二度おいしい仕様。
ちょっと!みなさん!カラスって黒くないんだよ!
鳥って人間より見える色が多い、って話は、なんかの雑誌で読んだけど、
カラスの目を通すとあの黒い羽、鮮やかな青に見えてるらしいよ!(マジかー!)

8/6から8/23までは高校野球中継でお休みなんだけど、
8/24、8/25は確かまた田中先生が植物の回答回なんで、
聞ける時間だけでも聞くぞー!
と決意を新たにした今週のわたしなのでした。


見たテレビの話

コズミック・フロント・NEXT
『月の発光現象』の回
月って、近いのに意外と知られていない天体なんだなとしみじみ実感する回でした。
そりゃ、地球のことさえまだちゃんと分かってないくらいだもんな。
とりあえず、コレ、と思ったポイントを手短に箇条書きに。

・月が発光してるって報告があることさえ知らんかったよ!
いや、月は毎晩光っちゃいるんだけど、それとは別に、月の一部がちかっと瞬くことがあるんだそうですよ。

・しかも何種類も発光の原因があるのにもびっくりした。

・そのうちのひとつ、レゴリスが原因の発光現象が幻想的で好き!
月の表面を覆っている細かい砂をレゴリスというらしんだけど、
その砂は光を浴びるとプラスの電荷を帯びるんだって。
月には大気がないから、直接光が当たるし、オマケに重力も弱いし、
日の出の時には、光の当たった部分のプラスになったレゴリス同士が反発しあって
空中にふわーっと浮かんで、それが光を反射して、遠くから見ると
その部分だけ帯のように光っているように見えると。
その映像がまたね!細かい光が宙を待っているのがとても煌きらしくて、
すごく美しかったのですよ!

・もひとつの、ラドン原因の方も、面白かった。
地下にウラン鉱脈がある場所が光る、って話なんですが、
ウランが分解するとラドンになるの?そのへん詳しくは知らんけど。
そのラドンが地面の割れ目を通って地表に出てきて、発光するんですよ!
割れ目が出来た経緯もすごかったけど(ちょうど反対側にえっらい勢いで隕石がぶつかったから)、
ウランが分解した経緯もスリリングでした。
潮汐力で月や地球は完全な円じゃなく、時々楕円になってるらしいんですが、
月はそのゆがみと引っ張られる力によって内部にマグマ層があるんじゃないかと、
考えられているらしい。意外に冷え切ってなかったんですよ!

・むかーし、月は地球に10倍近かった。てのも、ロマンだなあと。
夜空の月はものすごい大きかったのだな…。
(干満の差が大変そうですが)


『キトラ古墳』
この回も、すごく!すごーく面白かった回でした!
キトラ古墳の天井部分に天体図が描かれてるんですが、
それを解析するために、初めて天文学者と歴史学者が手を組むの!
ちょっと前に、この解析結果がニュースにもなってたと思うんですが、
結論としては、この天文図は古代中国の夜空なのではないかという事でした。
でも、それを解明するまでの紆余曲折が、このドラマの鍵なのですよ。
観測年代と天体図が作られた年代がずれてて、そのずれをまた微妙に修正とか
してるみたいで、なんかすごい複雑なことになってんの。
また、天体図が、当たり前ですが、みんながよく知るギリシャの天体図とは
全然違うんです。いや、もちろん、星の配置は一緒ですよ。
その星から作られる星座が全く違うの!
そう知って始めて、ちょっと天文学はギリシャ神話に毒されすぎだな、と
思いました。ギリシャ以外の星座も知ってみたいよな。
中国の星座は、以前大阪のプラネタリウムがやってた
「安倍晴明」のプログラムで見てざっとは知ってましたが、
北極星の天帝を中心に、天界の宮殿、町の様子、などが地図みたいに配置されてんの。
星座の名前が、あたりまえだけど、漢字名で、聞いたことあるなと思ったら
ちょっとだけ読んだことがあった「ふしぎ遊戯」でした。
28宿が特に重要な星座なのだそう。
カノープスの呼び名「老人星」も好きだなあ。

『コスモス』の回
アメリカの宇宙科学番組とのコラボ番組です。
さすがアメリカ!CGに金かけてますよ!
映像が詳細かつ美しい…。このCGだけでも見る価値はあります!

次回、クレオパトラの天体図の再放送ですよ!


「心と脳の白熱教室」
今回は、前半2回は楽観脳と悲観脳の話、後半2回はサイコパスの話っぽい。

前半2回まで見終わった時点で、
「自分は楽観的だな」、と思っちゃうあたりわたしは十分おめでたい人間です。
でも、根気と粘り強さには自信あるよ!
好奇心を持ち続けられるってのにも自信あるよ!
いや、楽観主義って、ポジティブ思考よりも、前述の根気・粘りと、行動力の方が大切らしいので。
それに、悲観脳、とか言われるとなんか暗いイメージですが、要するに慎重だってことですものね。
アフリカ人と日本人比べたら圧倒的に日本人悲観脳だって聞くし。
すんごい昔、人類が極東まで旅してくる間にいろいろな苦難を経たせいで、
ピンチにもあわてず対応し、先を読んで行動できるよう脳の慎重に行動する回路が発達した、
的な説明を聞いたことがあるので、慎重さは持ち合わせていないとむしろいかんと思います。
あれ?なんの話だ?
とりあえず、残り2回はまたがらっと講義の趣旨が変わりそうですが、
楽しみに視聴したいと思います。

アップしないうちに3回目も見た。
サイコパスの話だった。
いや、サイコパス性言うてもいろんな項目があって、
あった方が社会に貢献するような資質があることも分かってんですけどね、
それに、誰しも寛大な部分も無慈悲な部分も、他のどんな部分も持ってて、
要するに分布の問題っちゅうか、程度問題なんだろうけど、
でも、相手に対する同情心がないって項目は、
…それは、全くない人はちょっとやだなあ…。と思いました。



ここから本

殺人喜劇の13人 (創元推理文庫)

芦辺 拓 / 東京創元社

スコア:


芦辺拓著『殺人喜劇の13人』読了。
ばけもの好む中将と一緒に貸してもらったもの。
えっらい前に出た本らしく、まだ携帯電話もパソコンもなく、
同人誌は手書きが主だった時代の同志社大学の話です。
文章がやや読みづらく(いらん記述が多い気がする。特に前半は
学生の一人の手記の体裁をとっているのでよけいに)、
登場人物も多くて人物把握がしにくいのですが、それでもそれなりに面白く読めたかな。
一昔前の大学生っぽいノスタルジーがなかなか。
おんぼろの寮にみんなで住んでたりする、あの貧乏臭さが。

それにしても、のっけからハイスピードで人が死にますよ。
もちろん、わたしは推理ものを推理しながら読まないので、最後まで犯人は分かりませんでした。
(いや、途中で、この3人の中の誰かだったりして、とは思った)
最後の謎解きのあたりも、男子学生同士のやりとりが、いちいちよう分からんけど、
(なんで怒るのか分からん所でいきなり怒り出したりする。
なんか、外国のギャグ聞いてるみたいな感じ。どこがツボか分からん)
これがデビュー作だったらしいので、いろいろ未熟だったり詰め込み杉だったりするのは、ご愛敬かしら。


イオニアの風 (中公文庫)

光原 百合 / 中央公論新社

スコア:


『イオニアの風』
常々、自分はCPや物語における登場人物の好みが、一般よりもちょっとだけ
マニアックなのやもしれんなとは思っていましたが、
それでも、この広い世の中、まれに、ときめきポイントが極めて近しい人が存在するものなのです。
普段、孤独を感じている分、時々そういう同志をみつけると、本当に嬉しい…!
『アキレウスの歌』の時もおそらく作者が感じたのと同じであろう箇所でときめきましたが、
この『イオニアの風』にも同じ場所で同じようにときめいている確信(一方的に)があります。
何がいいたいのかというと、

楽しかったー!

いや、どっちかというと、児童文学とかラノベに近い、読みやすい話(文体も筋も)で、
あんまり深刻すぎるシーンとか、救いのなさすぎる展開などもなく、
あー、まあ、こんなもんかな、みたいな予定調和がないこともないし、
神話そのものというよりは、神話風ファンタジー、というのが一番近いとは思うんですが
でも!ですよ。わたしは最初から最後までワクワクしながらすごい楽しく読み終えたのよ。
すみません、わたしは利己的で自分勝手なエゴイスト(いずれもほぼ同じ意味)なので
原作との乖離具合がどうであろうと、改変があろうと
オデュッセウスとヘクトールとペネロペイアが良く描かれていれば
割とそれで満足です

(正直さだけは自らの長所リストに入れたいと思っています見習いです。)

あらすじとしては、神々と人間の決別、それに先立つ神々の賭、の話。
前半はプロローグ部分(長いな)で、
1回目と2回目の賭(パリスとヘレネーと、メネラオスとヘレネー)の話、
後半が物語の中心、3回目の賭とその中心人物であるテレマコスとナウシカアの話です。
(この後半部分が作者の創作で、この辺りが特にファンタジーっぽかったけど、
迫る危機に、勇気を持って立ち上がる若い男女とくれば、手に汗握らないはずが!)

以下、恒例の登場人物雑感

テレマコス 本編の主人公。
いいんじゃない!?このテレマコス。
年相応に不器用でぶっきらぼうですが、そこがまた青い感じで良い!
模範的なツンデレです。
(コルダ3の響也と下天の蘭丸を足して2で割った感じ、と申せばわかりやすいでしょうか)
でも、大事なところでは選択を間違えないの!
すごいいい子だった!良い若者だったよ!
成長を見守る大人目線で観ちゃったよ。

ナウシカア 本編の主人公その2。テレマコスの相棒です。テレマコスよりちょっと
大人びてるかと思いきや、妙なところで意地とか張っちゃって、
テレマコスとうまく行きそうで行かない、という、高橋留美子的恋愛模様が
全編に渡りお楽しみいただけます。
もう、あんたたち、最初からお互いのこと大事に思ってんのに、
さっさと素直になりなさいよー!
などと、お節介おばちゃん全開で読み進んじゃったよ。
ああ、あのモダモダ感、たまらんかった!楽しかったー!
まさかギリシャ神話ベースの小説できゅん死しそうになるとは思いませんでした。

テレゴノス 当て馬。いや、テレゴノスが出てくる話自体が珍しいよね。
学者肌のキルケーさんと並んで、意表を突く設定で、
いや、これはこれで良かった。意外に気に入っちゃいました。
テレゴノス本人に話を戻せば、体だけ成長しちゃった子ども、ですよね。
人格形成と育成環境の相関性について考えさせられます。

パラメデス うふふ。最初から正体が分かってたことが今回の見習いの自慢です。

アガメムノン アガメムノンは気の毒だった…。
いや、作中の彼はマジでひっどい男なんだけどね。
どうしても悪役が必要な場合、アガメムノンが振られがちなんだけどさ。
今回メネラオスが良い役配置だからよけいに、なのかな。

メネラオス よし!わたしはこういうメネラオスを待っていた!

ヘレネー 今回珍しくヘレネーに同情しました。
慈善事業に持って行くのはあざといとは思うけど、なんもせんよりマシ。

オデュッセウス 超男前!きれいなオデュッセウスですよ、これ。
いや、基本的にわたしもだいたいいい奴だとは思ってますが、
普段は、オデュッセウスに対しては、
「オデュッセウス先輩ならなんか面白いことやらかしてくれる」
「どんなピンチもどうにかして切り抜けてくれるに違いない」

というワクワク感が強いのです。
しかし、この本のオデュッセウスにはときめきました。

うわー、オデュッセウスにときめくなんてずいぶん久しぶり!(暴言)

(×十年ぶりくらいですよ。悪い人ではないんだけども、あかん部分が多すぎて、
他人に悪し様に言われても流石の私も肩を持ってあげられない、てかさ…。
まあ、いいか…)
高校生の時分、最初に「イーリアス」を読んだときの純粋な気持ちを思い出したよ。
だって、いちいち言動がパーフェクトなんですもの!
まあ、テレマコスのコンプレックスの原因だから、このくらい完璧に仕上げてきてるんだろうけども。
でも、素敵なイタケ王をありがとう、ありがとう!

ペネロペイア 安定のペネロペイアです。こうでなくてはな…!

ヘクトール これまた安定のヘクトール オデュッセウスとヘクトールの関係性、
アステュアナクスの措置については、ほとんど同じ事を妄想したと告白します。
自分で手を下した方が修正を加えやすいよね~という話。


贔屓の人々が皆素敵に描かれているのはいいのですが(唯一、アガメムノンはひどいけど)、
アキレウスは叙述3行くらいが出てくるだけだし、
他の英雄に関しては出てきもしないので、それをご期待のむきにはここで警告しときますよ。
しかし、アキレウスが出てこないトロイア戦争も珍しいよな。
(無双OROCHI2のせいで、今アキレウスさんが結構なお気に入り)


神々編
ゼウス、ポセイドン、ヘラ様あたりは、名前が出る程度。

アテナ いつものお姉さま。

アプロディーテ 全く悪意のない自然体な女性。このアプロディーテは好きかも。

ヘルメス 安定のヘルメスです。あまりにいつも通りなので毛ほどの違和感もなかったほどです。

いつもなら、このヘルメスにときめきを持ってかれるところですが、今回は更にわたしのハートを鷲掴みにしやがった神が在した。その名は↓

アレス! 

ちょう萌えた。
みそっ子のアレスに超萌えた!
(大事なことなので二度言いました)
うおおお、アレスーー!!!
最後の、自分の神殿の神官さんとのやりとりなんて、わたしを悶え苦しませるためのトラップかと思ったわこん畜生め!
いやー、いいね、いいですね、いつものダメっぷりに時々男臭さがまじると
破壊的に魅力度が増しますね!


あー、もう、ほんと、楽しませてもらいました!
しかし、毎回言ってるからまたか、と思うかもしれないけど、
この本こそ!まさにわたしが楽しいと言ってるのはマジでものすごい個人的に気に入ったせい、なので、
やはり一般向けには広く喧伝しづらいのです。
わたしの個人的な好みのツボとの合致度が高すぎて、もはや
これが一般的に見て面白いのかどうか、判断がまったくつかぬ!
なので、この本は、似たような萌えポインツをお持ちの方のみに
そっとお勧めさせていただきたいと思います。




ポール・アダムズ『ヴァイオリン職人』シリーズや森遙子『望郷』、田中修先生の『植物はすごい』、田中啓文の『こなもん屋うま子』も読んだけど、また次回。
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by mi-narai | 2015-08-09 17:03 | 2015年下半期の読書

トロイラスとクレシダ

「トロイラスとクレシダ」見に行きました。

すんごい面白かったー!
見てる間中ワクワクしました。
見終わってから、わたくし、何回
「楽しかったー!」
と申したことでしょう。

・ちょっと前に読んだシェイクスピアの台本と、
場面運びも構成も台詞回しもきれいに合致、忠実に原作通りです。
妹曰く「日本でシェイクスピアやる時って、ほとんどそのまんまやで」

・とはいえ、演出の妙でだいぶ遊び心の加わった仕様になっていたように思います。
軽口の掛け合いや絶妙の間合い、原作を読んでいた時には想像し得なかった
行間の役者の振る舞いや声音など、色々目新しいことがいっぱいでした。

・特に、クレシダがギリシア陣営にやってきた時のやりとりは必見。
(これから観るかもしれないあなたのために、詳細は伏せておきます)
ええもん見せてもらいました。
ちくしょー、クレシダいいなあ!そこ代われ!

・役柄について
タイトルロールのトロイラス…一番どうでも良かった。役者さんのファンの人ごめん。
役者さんはなんも悪くないんや!もともとのシェイクスピアの性格設定が甘ったれた若造なだけなんや。
ヘレネー返還に反対するくだりとか、すぐに感情的になるところとか、もう、いろいろウザかったです。
以上。

クレシダ(クリュセイス)…こっちは逆に、シェイクスピアの原作読んでるときは、
こまっしゃくれた小娘じゃのう、と思ってたんですが、
役者さんが演じるととたんに才気煥発なお嬢さんに。
声がかわいかった。
でも、クレシダって名前なのにカルカースの娘設定だった…

パンドロス…誰が出てるかほとんどチェックしないで行ったので、
誰か分かってびっくり!徹だった!

見事なコメディアンぶり。
原作読んでるときには気づかなかったけど、パンドロスって上手い人が演じると
こんなにユーモラスに、しかもペーソスも感じさせることが出来るんだなあ。

プライアム…こっちはこっちでとおるはとおるでも江守徹だった。
しゃべり方が独特で、出てきた瞬間
『とおるーー!!??』
と眼を剥いてしまいました。

ヘクター(ヘクトール)…安定のヘクトール、安定の上腕二頭筋、安定のいぶし銀。
理想的なヘクトールでした。
全国のヘクトールファンのみんなは、彼に関してはなにも心配しなくていいよ!

パリス…若旦那風パリス。彼も良かったです。一緒に行ったG様に指摘されて初めて
意識したけど、若干のMだな、この人。

ヘレン(ヘレネー)…という名の、マリリン・モンロー。若干のSです。

イーニーアス(アイネイアス)…あんまり特徴ないけど良識的で常識的な
壮年の男性にしあがっとりました。
こゆい面々に食われがちでしたが、なかなか良かったです。
しかし、トロイの王子たちの部下っぽくなっとるのは解せぬ。

カッサンドラー…カッサンドラーをやるには狂気が必要です。良いカッサンドラーでした。

アンドロマキ…最後の方にちょろっと出てくるだけ。

トロイア方これだけだったかな。

ギリシア方は…

アガメムノン…今回のわたしの一押し。
アガメムノンです。何はともあれアガメムノンです。
一見の価値ありです。本気でバックを狙わせていただきたい(真顔)。
戦前の旧家の若き当主、みたいな雰囲気の、口ひげ・背広のナイスガイ。
お育ちの良さそうな立ち居振る舞いと、はきはきしたしゃべりがきらりと光ります。
いや、多分ね、ご一緒したG様も仰ってたけど、自分の中に
アガメムノンと言えば、堅太りで髭で眉毛の太いがっしり系の中年で
ファンタジーで言うところのドワーフ、こう、口でというよりは
武力と強気さで押してくるおっさんのイメージがあったんで、
今回のセレブ感漂わせる紳士とのギャップにやられたんだとは思うんですけどね。

あーー、受け受けしかった!
(やめなさいよ…)

もう、ありとあらゆる組み合わせを脳内補完いたしましたよ。
ダイアガ、ユリアガ、ヘクアガ、メネアガ、おっと、アキリーズとエイジャックスを
忘れてはいけまえん。
アガメムノンはすっぽんぽんになるより、ちょっと胸元をはだけて、
髪が一筋はらりする、くらいの乱れ方の方が萌えるな!(どうでもいい)

いっつも自分用の折りたたみイスを持参してて、
他の人が話し始めた隙に、さって組み立てて、マント跳ね上げて座るのが
もう、たいそう、たいそう可愛らしいの!
彼が喋る度に目が釘付けになりましたもの。
アガメムノンのキュートな姿をもう一度拝むためだけに、
芸文センターでの講演に申し込もうかと画策中。
東京までは行けなくても兵庫県ならまだいける!という西日本の民は是非この機会に!

ネスター(ネストール)…おはなしのおじいちゃん。
日本昔話みたいな声と語り口で過去話を延々延々はなしてくれる、カワユらしい
老人です。ネストールにもだだ萌えたわぁ…
クレシダへのセクハラは「おい、じじい」と思いましたが。
でもかわいいから許す。

ユリシーズ(オデュッセウス)…ここまでの上記2名入れての3人がセレブ枠。
着ている服がドイツ軍人っぽかったです。
すんごい悪い男で、見ながら終始にやにやが止まりませんでした。
もちろん、ホメロスの善人寄りのオデュッセウスとは違うけど、
こういうねちっこそうな感じ、大好きです!
オマケに生っ白くて、超喧嘩弱そう(笑
演出家さんと役者さんはいい感じのオデュッセウスを作り上げてくださいました。
ありがとうありがとう!

ダイアミディーズ(ディオメデス)…最初アキレウスかと思っちゃった。
珍しく金髪・長髪のディオメデス。
ケルトの戦士みたいでこれはこれで可愛らしかったですよ。
ちょっと悪ぶってて斜に構えてて、正統派のトロイラスと比べると
ワイルドな魅力があって、これはクレシダも落ちるな、と(笑
や、まあ、もともとトロイラスの魅力がいまいち分からない、という
己の趣味志向もありますでしょうが、絶対こっちの方に転ぶやろ!と大いに納得。
彼の魅力の詳細をつまびらかにする一大事業は、G様にお譲りして、
細身だし(シルエットがしゅっとしてて良い)、なかなか素敵なお尻だったわよ、と
述べるにとどめておこうと思います。

アキリーズ(アキレウス)…まさかの往年のロックシンガー枠。
ヘビメタがなってヘッドバンキングとかし始めそうな装いでした。

かほどに、これまでにないアキレウスだったのですが、なんということでしょう、

意外に気に入ってしまいました。

(若くて美しいアキレウスのファンの人は嫌かもしれないからそこは気をつけてください
いつ「ロック!」「ふぁんきーべいべー」と言い出すか分からない感じなので。)
一番自由で、意外なお茶目さもあり、なんか憎めないアキレウスだったな~

パトロクレス(パトロクロス)…登場時の二人羽織の印象が強くってw
いろいろこれまたイメージとかけ離れたパトロクロスですが、
アキレウスとセットでこれはこれで気に入ってしまいました。
アキレウスと、中学生の男の子同士みたいなアホな友情で結ばれてて
ものすごい微笑ましかった!
パトロクロスを殺されたアキレウスがあそこまで逆上するのに、初めて共感しましたもの。

メネレーオス(メネラオス)…大体アガメムノンの後ろの方に座ってて、
喋るのは兄に任せて黙ってることが多いのですが、
時々挟む短い一言が、なんかツボった。
とぼけた一言が多くてさ。かわゆらしいのなんの。
彼とパリスの、トムとジェリーみたいな一騎打ちは必見。

エイジャックス…一言でいいあらわすと、ジャイアンです。
もうー!!すごく可愛かったよ~!
単純だけど、裏表なくって、可愛いのよ、この子!
体格がころころしてんのもまた良かった。
愛玩動物を愛でるような眼で、始終「かわいいなぁ」と思ってました。
アガメムノンに続く右側候補(すみません。わたくしの内蔵受攻判定装置は
オート始動なの。自分でもどうしようもないのよ)

・総括
こうして振り返ると、ギリシア方、特にアガメムノンがあまりに素敵で
わたし、それに幻惑されて2割り増しで楽しんじゃった気がします。
(その分、トロイア側の印象が薄れちゃって大弱り)
わたし個人について言えば、何回見ても楽しめますが、
かように個人的な理由で気に入ったため、他の人が行って面白いかどうか
断言できないのがつらいところです。
アキレウスがぶっとんでても許せる方、シェイクスピアファンの方、
トロイア戦争に興味の重点があって見に来るのだとしても、
これはシェイクスピアだと割り切って見れる方、
お茶目な中年がお好きな方は、おそらく同じように楽しんでいただけるかと。

以下、個人的なお礼…なので折っときます
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by mi-narai | 2015-07-21 00:57 | その他

『寝ながら学べる構造主義』 『トロイアの歌』

トロイアついでにもういっちょ。
こないだ『無双ORICHI』に無双繋がりで『TROY無双』アキレウスがゲスト出演している、
という情報をいただいたわたくし、
とりあえず、どの無双オロチなのかを探すことにしました。
(光○さんはいい加減同じソフトをちょっとずつ付け足して新たに出す戦略を
改めていただきたい…)
でまあ、『無双OROCHI2』であるというのは割とすぐに付きとめられたのですが、
次に、他のキャラは出てないのかなってのが気になって。
結果、『TROY』からはアキレウスだけだったんだけど、
アキレウスと仲のいいキャラクターの欄に
だっき、ネメア、毛利元就、呂布ってあってさ。
すっかりギリシャ脳になっていたわたくし、このネメアってのも
ギリシャ神話のヘラクレス関連の人かな、くらいに考えてた。
で、今度はネメアが誰かちゃんと突きとめようと思って、
何のゲームからのゲスト出演か確認したらZill O'llて…

ネメア様ーーーー!!!???

あのネメア様だった!!(だいこうふん)
や、ジルオールやったことない人には分かんなくって申し訳ないんだけど、
だって、だってあのネメア様ですよ!?(しつこい)
仕えてる王様に12個も無理難題押しつけられたりとか、来歴はヘラクレスを下敷きにしてるけど、
モデルとは似ても似つかない、ストイックでいぶし銀の男前ですよ!
(苦労しすぎて、実は20代なのに40歳くらいにしか見えないんだけどな。ロッベンさん現象…)
ハァハァ…ネメア様とアキレウスの共闘…だと…(ごくり)
そんなん買うしかないやんけ…(○栄さんへのお布施決定)

どうせだったらパリス(弓攻撃が秀逸)とツェラシェル(単なるわたしの趣味)も
参戦させてくれたらよかったのにさ。
ゼネテスはいらん。



某●HKの100分DE名著、今のファーブル回が意外と面白くて見てるんですが、
こないだファーブルさん、女子生徒におしべとめしべと授粉の仕組みを説明して、

教職を失ってた…!!!

ええええええ!???

(や、まあ、そういう時代だったんでしょうが)
ていうか、いちいちおしべとめしべにまで色々妄想しちゃう当時のおフランス人の
ムッツリエロ度がすげぇなと思ったのでした。




やさしい死神 (創元推理文庫)

大倉 崇裕 / 東京創元社

スコア:


大倉崇裕著『やさしい死神』読了。
これも読み終わるまでに数回寝落ちしましたが、
慣れて来たのか、寝落ち回数は若干少なめでした。
再び落語にまつわる推理短編集。
人情話のいくつかにはほろりとした。
後、主人公の緑さんの労働条件がきつそうで、
人ごとながら心配。


つれづれ、北野坂探偵舎 心理描写が足りてない (角川文庫)

河野 裕 / 角川書店

スコア:


河野裕著『つれづれ、北野坂探偵舎 1』読了。
お借りしたので読みました。
ラノベっぽく、若干感傷的な、推理イロもの。
でもそこまで嫌らしくもなくそこそこ読みやすく、
なんというか、角川っぽいよなあ。この手の小説。みたいな。
舞台が北野である必然性が全くないように思うのですがどうなのでしょう。
北野っぽい感じもないし、神戸弁でもないしな。
幽霊が見えること前提で話が進んだり、
かっこつけようつけようとしてる言い回しが鼻につきますが
漫画原作的な軽い読み物だと思って読めば我慢もできます。
いっそ、表紙絵の秀先生が漫画化してくれればいいのに。


寝ながら学べる構造主義 (文春新書)

内田 樹 / 文藝春秋

スコア:


内田樹著『寝ながら学べる構造主義』読了。
妹が読んでたからその後借りました。
毎度のことながらこの人の本はさらっさら読めるな!!
二日で読み終わってしまいました。
でも、普通に面白かったですよ。
いつもの、専門外の著者が専門外の読者向けに書いた
分かりやすい入門書、みたいな。
説明は、構造主義の萌芽から、ソシュール、
四人の大家(フーコー、バルト、レヴィ=ストロース先生、ラカン)と進み、
どのように言説が展開していったか、それぞれの持論、などが
大変内田流に噛み砕いて説明してあります。
清ちゃん(鷲田清一先生)の著書を読んだ時も
自分が盤石の価値観だと思ってた真面目な事は良いことだという常識は
実はそれほど確固としたものではないかもしれん、とい気付かされ、
軽いスリルとときめきを感じましたが、構造主義の言いたいことも大体そんな感じで、
特にレヴィ=ストロース先生のおっしゃりたいことには大変感銘を受けました、
非西欧人にだって言い分はあるんよ!と。
そうなんですよ、価値観なんてどれが優れてるとか優劣の問題じゃないよね!
(…と相対化しようとする時点ですでに構造主義に冒されてるわけですが)
さらに遡って、ソシュールの、そもそもの発想の逆転、
ものがあるからそれに名前を付けるんじゃなく、名前を付けて初めて
その物がどこまでの範囲をカバーするかを規定するという考え方も、
深く納得しました。
同じものを指す言葉でも言語によって範囲が違う=翻訳の難しさ
というのは前々から言われていたことですが
(作中では、日本語で言うところの『羊』が引き合いに出されてました。
フランス語では「ムートン」で生きてる羊も食用羊も同じ語で指すけど
英語では食用は「マトン」、生きてるやつは「シープ」と分けられてる、
同じ語だと思って油断してたら意外と意味範囲がずれていて、
実は話者は全く違うものを想定しているかもしれないよ、という話)
それより抽象物の名づけがな。名付けた途端、本当は付随しているのに
看過されてしまう部分ってあるじゃない。
今の自分の気分を問われて「楽しい」といい切っちゃった時点で
そうでない部分を切り捨てているというか。
本当はちょっとだるい部分もあって、覚めた部分もあって、全く別のことに気を取られてる部分も
悲しく思ってる部分もあったりするのに。
自分をどんな人間か言い表すのも、同じく難しいと思う、のでわたしはそもそも言い表さない主義ですよ。
いや、対外的にこうですよ、とはいうけど(そう思っといて欲しいので。
あんまり期待されても困るので大抵赤裸々にダメな部分を告白します)、
自分の中で規定はしないよ。
名前を付けるって難しい。無理やり便宜上付けられた名前(名詞)と、
どうしたって勢い正確には表現できない未完成な言語というツールで
人間はコミュニケーションしてるわけですけども
(まあ、言葉がないと不便でしゃーないしな。)
どうあがいても真に正しくは物事を言い表すことはできないんだけれど、
だからこそ、より一層面白いのではないかなどと
まったく構造主義とは関係のない感想を持ったりしたのでした。
意味範囲の切り取り方で民族の特徴とか出てて、それがまた!
このへんもっと掘り下げて知りたいわあ。

とりあえず、構造主義の専門書はおろか、この本さえ読む暇のないお忙しい方は、
巻末あとがきの、内田先生の
「レヴィ=ストロースは要するに「みんな仲良くしようね」と言っており、
バルトは「ことばづかいで人は決まる」と言っており、ラカンは「大人になれよ」と
言っており、フーコーは「私はバカが嫌いだ」と言っているのでした。」(P200 )

という超絶簡略化されたまとめだけ心に刻んでおけばいいと思います。
フーコーさんが素敵すぎる…!!


トロイアの歌―ギリシア神話物語

コリーン マクロウ / 日本放送出版協会

スコア:


コリーン・マクロウ著『トロイアの歌』
読了。
随分前に古本屋で見つけて、積んでおかれた一冊。
今回折角某G様とトロイアトークが出来るチャンスとあって、
急遽読破することにしました。
ハードカバーな上、一ページが上下2段に組んであって、
文章量はすごかったですが、最後まで飽きずにぐいぐい読めちゃいました。
個人的には、すごい楽しんだんだけども、
これを何も知らないまっさらな状態のトロイア初心者に
入門編として差し出せるかというと、ちょっと難しい。
作者は理系の人らしく、事実の核に創作で肉付けした叙事詩という形式を
更に歴史的背景の中に置き換えようとし過ぎて、若干やりすぎてるというか。
現代人の視点が入りすぎちゃってるというか。
良く出来た二次創作・現パロみたいな感じになっちゃってて、
やはり、「これを読む前に原作の方を一読した方がもっと面白く読めますよ」、と
ホメロスをまず薦めたくなっちゃうというか。
というわけで、わたしの中の位置づけとしては「トロイア戦争風ファンタジー」です。
でも、物語としては、面白かったんです。
ツッコミどころは多々あれど、
戦争に至る経緯に両陣営の思惑、その後の展開などが割と無理なく組み立てられてて
読んでる間コリーンワールドに浸りました。


…ていうか、ぶっちゃけちゃっていいでしょうか。

腐女子的に大変美味しゅうございました!!!

これは、是非ともヘスティア様に捧げるべき…!!!


以下、登場人物に対する雑感

・アキレウスとヘクトール
珍しく、そんなに心に残らないなんということのないアキレウス象だったなあ。あら意外。
いや、彼って良くも悪くも印象深く描かれてる事が多いからさ。普通だった。
ヘクトールも、
最初出てきた時はいいかな、と思ったんですが

途中でアンドロマケーにひどいこと言ったからだいぶ点数下がった。


・パリス
三十路!
長男!

という驚愕の設定を引っさげて登場。
でも、中身は通常のパリスたんだったので読者はひと安心。
個人的にはもっとダメダメでもいい。

・アガメムノン
安定のアガメムノン。カワユらしかったですよ。
イタケ人との関係性だけでわたしはもう満足です。
頭が上がらん感じが大変に美味しゅうございました。

・メネラオス
なんで毎回毎回この人だけこんなに…!!!
と思ってしまう酷い描かれっぷりNO,1のメネラオス。
今回も酷かった。

・パトロクロス
たいへんに良いホモでしたが、最後ノンケの恋人が女に走っちゃって
ものすごい気の毒なことに。
メネラオスと双璧でわたしの同情をかっさらっていきました。
成仏してくれい。

・ヘレネー
すんごい女くさいヘレネーでした。
でも、ヘレネーさんだけはホメロスよりこの人間臭さが好きかも。

・オデュッセウス
ファンとしては、頭脳派に描かれてたのでそれだけでもう満足です。
若干の違和感はもちろんあるのですが、あるのが普通というか、
こんなもんこんなもん、と違和感に安心するというか
登場回数が多いだけでも御の字だよ!
おまけにディオメデスと仲良くって、奥さんのことを愛してるなら
何を文句を言う必要がありましょう。十分です。

・ディオメデス
可愛かった。
いや、ディオメデスが可愛いのはデフォルトなので今更特記すべきことではないですが。
ちょ、自分のことを熱い男とか言っちゃうって!!どういうこと!?
おばちゃん色々妄想するよ!?
途中、トロイア側に密偵に行く時、いろいろ宝ぶんどっときながら、アガメムノンには
それを伏せて「オデュッセウスを手伝えるだけで満足です」とかさらっと嘘つくとこが
めちゃめちゃ可愛かった。
もう可愛いところしか思い浮かばない。

・ネストール
ネストールは可愛くなかった。
でも、頭のまわるじいさんだったのでこれはこれで美味しくいただいた。

・アイアース
パリスと逆に若い!でもこの若いアイアースは良かったですよ。

・ポリュダマス
伝聞でしか出てこないが、頭がいいらしい描写があったのでいいことにする。

・パラメデス
いつの間にか名前を見なくなりました。なんやったの…

・アイネイアス
この本における徳川家康的存在。でも最後はなぜか捕虜になって終わってしまうという。残念。

・プリアモス
じじい、正気に戻れ。

・ヘラクレス先輩
いつでもどこでもハイクオリティな突き抜けっぷり。ご立派です。

・ブリセイス
パトロクロスからアキレウスを奪った恋敵。
という印象しかない自分を小一時間問い詰めたいと思います。

・ネオプトレモス
これまた印象薄い。

・ピロクテーテース
世にも珍しいオデュッセウスを罵らないピロクテーテース。
彼のシーンは割と明るめなので、なというか座敷わらしのような存在じゃった…。

コリーンさんとは、作品とか人物の好みの傾向は違うんだけど、
たぶんこの人イタケ人とアルゴス王子のこと好きだよな、
というのはひしひし伝わってきました。
あ、多分、作者はアキレウスのことも好きだと思う。
トロイア側は全員微妙な味付けだったなぁ。



河野裕著『つれづれ、北野坂探偵舎 2』
これまたお借りしたので読みました。
相変わらずさらっさら読めます。
ラノベ調。いちいちかっこつけててイライラしますが
割と読み進んじゃうのは、それなりに面白いんだろうか(何故疑問形。知らんがな)。
いや、今回、シナリオの謎のあたりは面白かったけど、
最後のその謎を解決するくだりは、 なんやそれ、 と思ってしまった。
いや、そういう結末だろうとは思ってたけど、最初に煽り過ぎやろ。
大山鳴動してネズミ一匹、感が半端ない。


多読
「アボンリーへの道」の「アレックに乾杯」の回
(現代は、Family Rivalyだっけな。そんなん)読み終えました。
ぼんやり、好きな回のノベライズを買ったってことは覚えてたけど、
ドラマの内容まで詳しく覚えてなかったんです。
でも、読んでるうちに思い出した。そうそう、こんな話だった!!
アボンリーへの道は毎回ハートフルな方向で決着してて
なんともカナダっぽいというか、こういう地味だけど堅実で誠実なの、大好きです。
職場で昼休みに読んでたんですが、英語だからよう分からん分勝手に妄想しちゃって
あまりのいい話に滂沱してしまいましたよ年取ると涙腺が緩んで仕方ない。
(幸い、誰にも見られずに済みました)
DVDちゃんとシーズン7まで出てるんですよね。
お気に入りのガス・パイクが登場するシーズン2まで勢いで注文してしまいました。
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by mi-narai | 2014-07-27 17:01 | 2014年下半期の読書

『アキレウスの歌』

アキレウスの歌

マデリン ミラー / 早川書房

スコア:



マデリン・ミラー著『アキレウスの歌』読み始めました。
いや、本屋に行って他の本の検索かけてて偶然タイトルが目にとまって、
棚に言って現物見て、帯見て、中パラパラ見て、アキレウスとかパトロクロスとか
馴染のある名前が目に飛び込んできて、おまけにオデュッセウスとかディオメデスとか書いてあって

即買いしました。

で、途中なんですけど、書いちゃいます。
どうしちゃったのハヤカワさん、第4段。
しかし、これは責めてるんじゃないですよ。

出版してくれて、ありがとう…!!!

いや、今半分くらいまで読んだけど、面白いよ、これ!
結末まで読んだらまた評価も変わるかもしれないけど、今のところ、100点満点で120点くらい。
大筋は、『パトロクロスの目から見たアキレウス』、です。
幼少時代のパトロクロスから始まって、アキレウスとの出会い、二人ですごした少年時代、
育まれる友情、ケイロンのもとでの穏やかな生活、戦が起こって、
スキュロスにアキレウスが隠されて、オデュッセウスとディオメデスが見破りに来て、
テティスの口から運命が明かされ、従軍を決意して(中略)、今トロイアの浜で野営中。
和平交渉に行ったメネラオスとオデュッセウスが帰ってきたとこ。

なんというか、眉をひそめる感じでこれ、違う、と感じる箇所がほとんどありません。
奇跡!
ネット風に言うなら

「違和感、仕事しろ!」

普段自分が頭の中で思い描いてる感じ、ほぼそのままのアキレウスとパトロクロスで
なんか、すんなり話に入れちゃったというか。
ああ、知ってる知ってる、そうやんな、と思いながら読み進んじゃったというか。
既に知っている地元のあるあるを本で読んでる感じですよ。
雨が降ったら山から水蒸気がものすごい立ってるとか(あれ、なんでなんでしょう)
自転車乗ったら死ねるレベルの坂が続くので、地元民は電動派が多いらしいとか、
駅周辺にやたらパン屋とケーキ屋が多くて一体この辺りの店はやっていけてんのか訝しいとか
レオニダス、ロールケーキ始めよったとか、
そんな「あー、あれね」と頷いちゃうようなローカルネタを読んでるような親近感です。
大体、わたしのトロイア戦争に登場する英雄たちに対するイメージって、
めちゃくちゃホメロス準拠なんですけど(あんまりひねらずに、素直に受けたイメージそのまんま
なんですけど)、てことは、この作者も同じようなイメージだったちゅうことかしら

でっすよねー!!

ホメロス読んだらあんな感じですよね!!
などと一人悦ってしまいました。
後、本のはじめの辺りの幼いアキレウスとパトロクロスのくだりは、
サトクリフの男の子同士の友情の描き方をほうふつとさせ、それで読み慣れてる感じもあったのかもしれん。

以下、各登場人物について雑感
・アキレウスとパトロクロス
アキレウスは、わたし、筋肉もりもりじゃなくて、すらっとしてんのに、きれいな顔なのに
ものっそい強い、みたいな、戦国無双的な強さを想像してるんですが、
まさに、そんなアキレウス像。
半神だから、強くて、奇麗で、純粋で、だから汚い人間世界のひょんなことで壊されてしまいそうな
危うさがあって。そんな、わしが言葉で書いてもいまいちピンとこないアキレウス象を
ものっすごい魅力的に描き切ってあるから!説明する手間省けた!
パトロクロスは内省的で真面目な若者で、自分が人間でアキレウスが半神であることを自覚していて
アキレウスに憧れて、崇拝して、唯一無二の大事な人だと思っていて、
全身全霊で愛してるんです。心配もしている。
まあホメロスは二人は友人同士のつもりで叙事詩を歌ってると思うけど
この作品では若干友情の枠を踏み越えちゃってますけどね。
(腐女子の私には美味しい展開ですが、苦手な人は気をつけて。
でもまあ、濃い友情をこじらせた感万歳の触れあいなので、さほどえぐくはないですよ。
…うーん、しかし、自分がホモ慣れしちゃっててそう感じるのかもしらんし、よう分からん)
パトロクロス視点のこの物語をずっと読んでると、いつのまにか自分も
アキレウスのことを憧れの人で、焦がれる対象で、愛情たっぷりの目線で見てしまいます。
恐ろしい…
(いや、でもほんと、この本のアキレウスは清清しいよ!
九郎ちゃん(C・はるとき3)みたいですよ)


・オデュッセウスとディオメデスについて
オデュッセウスもまるきり違和感ない。
全国の少数精鋭の同志たち、
このオデュッセウスはいいオデュッセウスですよー!!

いやもう、ホメロスのオデュッセウス、って感じでニヤニヤしてしまいました。満悦。
多分、作者もこのイタケ人のこと好きだよね!分かってるよ!と勝手に
同志認定したくなっちゃうくらい。
でもって、たいていディオメデスとセットで出てきます。
ディオメデスの方は、ぶっきらぼうなアレスというか、
普段口数少ないくせにオデュッセウスには痛烈な皮肉を吐き、
オデュッセウスの方も分かってて丁丁発止のやり取りをしちゃうというか
二人だけで分かってるやり取りやっちゃってる感じがなんかもうたまらん。好きだ。
アキレウスとパトロクロスが付き合い始めたばかりの燃え上がってるカップルだとすれば
こっちは小学校の時からの腐れ縁でそれ以来30年組んでる漫才コンビ、みたいな。
で、また、オデュッセウスがぺネロぺイアにべた惚れで。すぐに惚気ようとするんですよ。
途中、初聴きのアキレウスたちに嬉しそうに馴初めを話そうとする場面が好き。
ディオメデスが、聞いてられるかあほらしい、みたいに立ち去っちゃうんです。
いわく、「これ以上聞かせたら、海に投げ落とす」
で、その去る背中に
「あほやなぁ、聞き損ねたら大損やでー」みたいなことを陽気に投げかけるイタケ人もイタケ人。
もう、この二人…。


・アガメムノン、アイアース
この二人は、一般イメージそのまんま、ちゅうか、あんまりどこでも揺らがないよね。
いつもの安定のおっさんたちです。


・メネラオス
今回、欧米作家にしては珍しくメネラオスが良い感じですよ!!
いや、でも、ホメロスではメネラオスっていいやつだもんな!!
割と男前で、陽気そうな。

・テティス
めっちゃ怖い。海のニンフというより、オレステスを追い回す復讐の女神たちみたい。
ニギ御霊というよりは、荒御霊、国津神みたいな存在です。
でも、テティスには別段思い入れないので割とどうでもいい。
確かに、神々って、不公平で恐ろしいものだよな、とは気付かされますし。



なんか、よんでて、この作者と萌ポイントが割とかぶってるんかもしらんな。
などと思い始めました。ちょう楽しいです。
このままの楽しい感じが最後まで続くことを祈りつつ、もうすぐ出てくるであろうヘクトール兄さんの
人物造形に期待します。
さー、続き読もう!



その後4分の3くらいまで読みました。
ブリセイス出てきたよ!ものすごいええ子やった。
今のところ、ヘクトール兄さんは伝聞で聞くくらいの遠い人です。
一貫してパトロクロス視点で語られるので、
彼にとって遠い人だったら、作中では出てこないんですよね。
でもって、パトロクロスはアキレウスが第一の人なんで
アガメムノンが例によって大変鼻につくおっさんにしあがっとります。
これはちょっと可哀相…(悪いやつじゃないんですよ)
後、ネストールが可愛くない。
その他はまったく不満はありません。
ただ、このまま物語が進むと後は悲劇へ一直線なので、結末を知ってるこっちとしては
色々物悲しくなってきました。
あんなに澄み切ってたアキレウスが、下界の毒に犯されてきた感が…
殺しすぎてもたんや…。
しかし、そうせねばならん理由が彼にはあって、もう色々切ない。
ヘクトール兄さんが登場する(予想)終盤に向けて
心構えして読み進もうと思います。

とりあえず、4分の3まで来ても
オデュッセウスとディオメデスはセット扱いで良い感じです。
二人で意外と野心満々なとこがイカす☆
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by mi-narai | 2014-04-11 23:17 | 2014年上半期の読書

イラスト展

イラスト展無事終了しました。
皆様お疲れ様でした。
こういう事柄はも一つのほうのブログにあげようかと思ったんですが、こっちでないと折りたためないからなあ。

あ、翌日無事に荷物届きましたよ!ダンボールまですみません、手配してくだすった10子さんも
まさかそんな事情があるとは露知らず全く思いやれなくてごめんね。ありがとうございました。

とりあえず、感想箇条書きで(またか)。

続きは折りたたみます

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by mi-narai | 2013-10-20 22:23 | その他

『イリアス』

本日観劇してまいりましたよ~!

てことで、忘れないようにメモ。

詳細はこちら
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by mi-narai | 2010-09-29 22:13 | その他

『ギリシア案内記』コリントス部分のみ

ギリシア案内記〈下〉 (岩波文庫)

パウサニアス / 岩波書店

スコア:


パウサニアス『ギリシア案内記』コリントス部分のみ

ええ、シシュポスさんのためだけに読みました(断言)

大体知ってた事ばかりではあったのですが、
逆に


「えー!!このエピソードってパウサニアスかー!」


という驚きの連続でもありました。
メーデイアの子供を殺したのはコリント人たちであった、という本来の古伝が載ってるのもこの本ですヨ!

後、ローマ人の征服で元のコリント人が全て滅亡した…てマジか!
なんてことしやがる、ローマ人め…。エトルリア人の時にも感じたこの憤りのデジャヴっぷりよ…)

それにしても、武装のアプロディーテに1000人の神殿付き娼婦を抱えるコリントスは
すごいと思いました。
ああ、こうして憧れの地が増えていくのですね…。
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by mi-narai | 2010-03-17 00:45 | 2010年3月の読書

『青い城』、他

この冬から春にかけて暖かくなっていく季節、
特にその宵の、薄ぼんやり明るい空と生暖かい風を感じると


何故か「赤毛のアン」を思い出します。


…いや、なぜかも何も、ワタシが赤毛のアンを読んだのは一般より大分遅くて大学生の時分なのですが、
その時期がちょうどこのくらいの早春の時期だったからなんですが。

そんなことを思い出しつつ、ちょっと前に読んだモンゴメリの『青い城』感想。


青い城 (角川文庫)

モンゴメリ / 角川グループパブリッシング



面白かったー!
エロのないロマンス小説ですヨ~♪
主人公はそれまでずーっと一族の心無い噂話や、対面ばかり気にして自分を愛してくれない母親に
大人しく我慢して、ストレス溜め込んでる、適齢期をちょっと過ぎたくらいの年齢の女性。
それが、ある日、些細な胸の痛みを見てもらおうと軽い気持ちで出かけた医者で、
まさかの「余命後1年」宣告を受けて、ぶちっと何かが切れちゃうわけです。
最初の、全てのものにびくびくして抑圧されてる部分は、読んでてほんと辛かったのですが、
この、吹っ切れてからのページは、その反動でものすごい爽快でした!

もう、やりたいこと片っ端からやってくし!
その上、前から気になってた男性にこの主人公、自分から

「ワタシはあなたが好きだ、後余命1年だから、可哀想に思って結婚してくれ」

と堂々と告白+プロポーズっスよ!男らしい!

後半は、この主人公がずーっと幸福を感じてる状態で、それが読者にもありありとわかるので
ものすごいこっちも幸せになりながら読めました。
ごち!




いただいた卒論

※個人的にいただいたものなのでメールにしようかどうか散々迷ったのですが
それだと相手が返事を出さないといけないと気になさるかしらと思ったりもし、
(貰った上にそれじゃ申し訳ないじゃない)
なにより、普通の出版されてる解説読むのと同じ感覚で読んでしまったので
(あ、下にも同じこと書いてる)やはりこちらの読書日記の方にメモしておきます。




こちらに帰って来た次の日辺りから読み始めて読み終えたので、やはり記憶がおぼろげなのですが、
なんか、他の名だたる学者先生方の解説を読むみたいにすんなり普通に楽しく読んでしまった
…ということを考えるに、筆者の力量が知れようというものです。

面白かったー!

もちろん、「いやいや、それはちょっとこじつけなんじゃないかしら」と思う部分も
あったような気がするのですが、それは、どの先生の解説を読んでいても
少なからずあるものなので!そういうものなのです。
大体解説なんて、「自分はこう解釈する」という宣言のようなもんじゃないですか。
だからよっぽどでない限りとっぴでもかまわないし、それにプラスして、説得力があれば尚面白い、
という位置付けが自分の中であるのですが、
その点今回読ませて頂いたこの論文は力作で、なるほどなあ、と感心したり
わあ、ワタシこれまでもの知らんクセに好き勝手にいろいろ言うて、いやん、恥ずかちい、と
恥じ入ったり致しました。
気合入れてものすごいじっくり読んだのですが、
アホゆえに、ちゃんと作者の意図どおりに理解できたかどうかは
自分でもちょっと自信がない…


とりあえず、エウリピデスのオレステスが他2作に比べて異色で、
その構成やら登場人物の性格づけなどが、工夫されてて
エウリピデス屈指の意欲作だという事は分かった。
その背景に当時の社会的な雰囲気があることも分かった(おおいばり)!

(お前、それは読んだら誰でもわかるって…)

古い時代の叙事詩(神話)からの乖離の度合いや、
その理由などが、時代背景から登場人物やアポロンと絡めて丁寧に説明してあって
このワタクシでも一瞬理解できたような気になったのですが
…書いててまたも理解できてないんじゃないかという気になってきた…。
や、いいか。手元にあるからわかんなくなったらまた読みます。


そんなこんなで早くエウリピデスの「エーレクトラー」本編を
読みたいのですが、諸事情があって、他の本が間に挟まれ
まだ読めてない状態なのです。
忘れないうちに読みたい…

PS:結び目になれますとも!


読書メモ自分のために読書済み+読書中の本を記しておく。

読了
鷲田清一著『新編・普通を誰も教えてくれない』
パウサニアス『ギリシア周遊記』コリントス部分のみ
『ちょんまげぷりん』

読書中
『カルタゴの歴史』
『ギリシア悲劇全集7』
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by mi-narai | 2010-03-14 21:33 | 2010年3月の読書

『ギリシア悲劇全集5』

長いので二つに分けます。その1!


エウリーピデース I ギリシア悲劇全集(5)

岩波書店

スコア:


『ギリシア悲劇全集5』読了。
この巻からエウリピデスに突入です。
5巻は『アルケースティス』『メーデイア』『ヘーラクレイダイ』『ヒッポリュトス』のセット。

まずは解説から。
毎回の事ですが、解説には悲劇に使われたエピソードがどこの伝承で、
どのあたりが作者の改変か、などなどが分かる範囲で載ってて面白いです。
今回のキモは、「メーデイアが実は子殺しをしてなかったかも。」というのと、
「ヒッポリュトス=トロイゼンで祭られてた」(アテナイじゃないんだ!)というもの。
(某K師匠が最近日記で書かれてたような内容がこの解説にも書いてあったっス!
日記を読んで、おお!と思いました)
(※更に後日のつけたし。これを書いた当時は『最近』だったのですが、今となってはもうだいぶ
前になってしまった…)


伝承ではメーデイアの出身地は黒海沿岸のコルキス(だっけ?)ですが、
のちにイアソンと移り住んだコリントスにも縁深い人物だと読んで、
これにもふーんと思いました。
さすが古都、縁故のある神話的人物もバラエティにとんでますね~!
(目下のお気に入り、シシュポスさんもコリントス人だし)

・メーデイアの子殺し関連は、エウリピデス以前の伝承など見てると、

①子供を不死にしようとしてうっかり間違って死なせてしまったバージョン(=故意ではない)
②メーデイアによるクレオン殺害に憤ったクレオンの血縁者が、メーデイアの子供を殺したのを、
メーデイアのコリントス支配を面白く思ってなかったコリントス人達が「子供を殺したのは
メーデイアだ」と触れ回り、濡れ衣を着せたバージョン

などがあるらしい。
なんと!
もともとメーデイアは自発的にああいう形で子供を殺したわけじゃなかったんですよ!

そのメーデイア伝説を、エウリピデスは先行するトラキアのテレウス王とその妻プロクネーの話
(→夫に妹を犯され、その上罪が露見しないように妹の舌まで抜かれた事を知ったプロクネーが、
夫に復讐するために彼との間に出来た子供を殺して食事に出したというあのエピソード)
からヒントを得て、この『メーデイア』で”子殺し”ネタに使ったんじゃないかと。
そう解説で書いてあって、ほほう、と思いました。
メーデイアといえばエウリピデスのこの筋というくらい、子殺しは有名なのに、意外な真実です!

・ヒッポリュトスとトロイゼンは、ヒッポリュトスがそんな祀られてたとは知らんかったんで
ちょっと意外に思った、というそれだけなんですが、
よく考えたら悲劇の筋は各地の信仰の縁起話が多いらしいので、当然っちゃ当然です。

・縁起話といえば、神話ではしばしば、胴体から切り離された頭を埋めると、そこから泉が湧いた、
という泉の起源話があるらしいのですが、それは
「泉」と「頭」の語がギリシア語では一致することによる由来譚ではないか、
と書いてあったのもふーんと思いました。
ダナオス&ダナイデスと水との関りにもこの由来譚が関ってるらしい。

で、本編。
前の日記でも書きましたが、ワタクシ、エウリピデス先生には若干警戒心を
抱いておったのでございます。
根っから庶民のワタクシ、あまり文学というものが分からぬお馬鹿さんでして…
先生のハイクオリイティについていけるか心配で心配で…。

しかし、この本に入ってた4作は大丈夫でしたー!
ていうか、お馬鹿ゆえに裏にこめられてる政治的意図やら演劇上の工夫やら
エウリピデスの真意などなーんも考えないで筋を追ってしまいました。

普通に面白かった…

(以前にざっと読んでるはずなのですが、その時はホメロスの描く人物像との
あまりの乖離具合がショックで(※特にアンドロマケーやメネラオスが)
それどころじゃなかったんですヨ…)

解説を読むと、もっと小難しいこと言ってたり、他の作家に対して批判的で意地悪な事を
言ってたりしそうな印象を受けるのですが、この4篇ではそんな事もなく、理性的な印象を受けました!
その上、ソクラテス大先生のお友達だったと知って、ワタクシの中での
エウリピデスの好感度は大幅アップ!
ヒッポリュトス批判の件でさらにうなぎのぼり!
(※このことに関しては後でゆっくり聞いてください)



『アルケースティス』



この人ら、普通の人たちやな…



というのが、読んでる最中登場人物に対して感じた印象です。
ソポクレスの人物造詣は良くも悪くも純化されてて、そのあたりがホメロスの
アキレウスなどとも通じ、一般的にソポクレスがホメロス的と言われたりする
所以なのかしら?と思うのですが、
エウリピデスの描く人間は、基本善人なんだろうけど、いいところばかりじゃなくて
弱さも併せ持ってて、時々揺らいだり、楽な方に流されたり、自分の過失に目を
つぶったりするので、より生身の人間に近い感じです。
(その分身につまされて、読んでて時々辛いですが。
ソポクレスの時は主人公が極端すぎて時々辛かったけど)
後のメーデイアやヒッポリュトスは主人公が強烈だったのであまり思わなかったのですが、
アルケースティスを読んでいる時は特にそう感じました。

あと、途中で婚礼と葬式の服装について注釈で書いてあって、
「この時代から結婚時は白、葬式は黒の衣装なのね~」と感心したことを覚えてます。

それにしても松平訳は読みやすかった…



『メーデイア』



スカッとしたー!



大体、一般的に『メーデイア』といえば、主人公メーデイアの凄まじさとか女の情念などが語られ、
世の殿方は(多分昔のギリシア人も)観劇後「女ってこええ!!」と
ちびりそうになるだろうと思うんですが、

めっちゃ爽快なんですよ!読後感!

特にやると決めてからのメーデイアさんの胆の座りっぷりが素晴らしい。
(小心なワタクシ、憧れます!)
しかも、オレステスが母親殺しであれだけ大変な目にあったってのに、
対するこのメーデイアさん、さっさと逃亡先確保して高笑いとともに去って行っちゃうんだもん、
もうこれは惚れるしかッ!
あまりのときめきに一気に最終ページまでめくってしまった一作でした。



『ヘーラクレイダイ』


何だかんだ言って、お前もアテナイ市民よのう…エウリピデス!


と読みながら強く思った一作。
アテナイ市民として、テセウスの事は決して悪く書かんのじゃな!
そう考えるとテセウスはアテナイの英雄で得してますよね!
アテナイの英雄だったおかげで大分いろんなエピソードが付け加えられ
てその上いい風に祭上げてもらってる!

この劇は話の筋よりついエウリピデスの郷土愛とか時代背景のほうに興
味が行っちゃって、あまりこれといって感想がなかった一作でした…

でも、注釈のおかげで、
アリアドネーがアルテミスに殺された、というエピソードの詳細が分かりました!
(どうやらこのエピソード、文献的に一番古い典拠が『オデュッセイア』らしいので、
ワタクシ一度松平訳を読み返したんですが、その注釈では
はっきりとアルテミスがアリアドネーを殺した詳細などが書いていなかったんですヨ。)

どうやら、一般的な「アリアドネーはテセウスに捨てられた後、ディオニュソスに拾われた」
という伝承以外に「アリアドネーはまずディオニュソスと出会い、
その後テセウスと出会って彼に惚れ、、ディオニュソスを置いてテセウスと出奔した」
という別伝もあったのですってね。

これも例によってアテナイ人の捏造か!?

…と思わせるようなテセウス色男伝説です。
まあ、そういういきさつならアルテミスも矢を射るかも知れません。納得した。
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by mi-narai | 2010-02-11 00:39 | 2010年2月の読書

『ギリシア悲劇全集Ⅰ』 『ギリシア悲劇全集2』 井坂本

うわーい、またもぐうたらしてるうちに溜まっちゃいましたよ~

では!さくさく行きますよ!


チルドレン (講談社文庫)

伊坂 幸太郎 / 講談社


井坂幸太郎『チルドレン』読了。
貸された井坂本通算4冊目。
これはそこそこ面白かったです。陣内がおもろい。


アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

伊坂 幸太郎 / 東京創元社


井坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』読了。
貸された井坂本5冊目。
なんども「鴨とアヒルの」と言い間違って「アヒルと鴨」と言いなおされました。
これはちょっとクサい系統の本だった。
ペット殺人の気持ち悪さで最後まで読んじゃったけど、
あまり好きな話ではないde…ほんといさかふぁんのひとごめん!!!
使いたい設定がまずあって、その設定を自然に見せるために後付けで伏線貼った感がアリアリで、
あーもう!
最後もあのオチはどうかと思いますよ。
ああ持ってくるならもっと掘り下げても良かったと思いますオカルト部分を。
ファンの人に喧嘩売るなんて怖いマネしたくないのでこのへんにしとこっと☆


『ギリシア悲劇全集Ⅰ』読了。
ものすっごい前に読み終えたのでものすっごいウロ…。
以下、パラパラと感想。

・知らせのラッパを吹く描写で、そのラッパが
「エトルスキのラッパ」
となってたのにときめきました。
注釈で、「当時エトルスキのラッパは名高かった」てな事が書いてあって、
「そうなんよ、エトルリア人は音楽好きだったのよ!」などと
勝ち誇ったように思ったことも覚えてます。

・アテナ様が、早々にオレステス贔屓を宣言なさってたのには笑ってしまいました。
でも、それを除けば、アレイオパゴスで裁判官を務めるアテナ様は
非常に公平で、公正で、…惚れるかと思いました。

・これまでオレステスが有罪か無罪かの投票で票が割れた事も不思議だったんですが、
エリニュスたちへのアテナ様のお言葉を聞いて、
あそこは同数でなければならんかったんだと納得。

・後、最後の辺り、郷土愛が高まるなぁ。
これを見てアテナイ人はアテナイ人たる自覚と誇りを持ったのだなあなどと感慨深かったです。


アイスキュロス II ギリシア悲劇全集(2)

岩波書店

スコア:


『ギリシア悲劇全集2』読了。
読書メモ書かずにもたもたしてるうちにこっちも読み終わっちゃいました。
この本は、『縛られたプロメテウス』『ペルサイ』『テーバイを攻める七人の将軍』『ヒケティディス』の4本立て。

『プロメテウス』
コーカサスの山にプロメテウスが縛り付けられる衝撃のシーンからスタートです。
(この箇所のヘパイストスはいい奴っすよ!いや、いつも彼はいい人ですけどね)
前々から各所で読んで知ってはいましたが、これって三部作の最初の作じゃないかって
言われてるんですよね。

えっらいとこで終わってます。

しかし、とりあえずわたしはプロメテウスさんにツッコミたい。
先に知る、という名のとおり、全部最初から知ってたんでしょうが!
愚痴言いすぎです!

…他にすることないから?(とりあえず愚痴ってんの?)

(や、まあ、最初に恨みMAXにしといた方が、その後の和解がドラマティック
だという作家の作戦は分かってるんですが)
これだけ読むとプロメテウス、めちゃめちゃ頑ななので、
これをゼウスがどうやって宥めるのか、ものすごく気になるところ。
続きが(まあ、三部作だったとしてですが)散逸しちゃったのが悔やまれます。
どっかから発掘されたミイラの包み紙で残ってたりしないのかちら…

『ペルサイ』(俗に言う『ペルシア人たち』)
アイスキュロスの残ってる作品の中では初期の作と言われてる、ペルシア戦争を題材にした話。

ところで、悲劇の上演って、アテナイ人の中で誰か金持ちで地位のある人が
世話人として金出したり、いろいろ手配したりスポンサー的役割を果たすって、
なんかで読んだ気がするんですが

この『ペルサイ』、世話人がかのペリクレスですって!?

しかもアイスキュロス、ペルシア戦争に従軍したのは知ってましたが
マラトンもサラミスもプラタイアも参加してたの!?
(※決定的な勝ち戦3つです)

そら愛国心も燃えるというものですヨ!
(この頃のアテナイと今日見たばかりの『坂の上の雲』の明治が重なるわあ…)

内容は、ペルシア側に立ったペルシア戦争の話なんですが、

『ペルサイ』もえっらいとこで終わってます…。


『テーバイを攻める七人の将軍』
ディオメデスのお父さんの時代の話。
話の内容も骨太で急流に流されるように進んでいって面白かったけど
それより注釈のアレコレに気をとられてしまった。
ところで、ディオメデスの父ちゃん、勇敢、ていうか、


……ひょっとして、あほ……?(言ってはならぬ事を…)


アテナ様は、絶対アレスをダブらせてたに違いないっスよ!


『ヒケティデス』嘆願する女たち
結婚を嫌ってエジプトから逃げてきた娘たち50人+その父親のダナオスの話。
この話で一番可哀想なのはアルゴス王ペラスゴスだと思います…(地獄の板ばさみ)
これも、『またもこんな所で終わってるーッ!』ってとこで終わってました。


なんというか、第2巻は「え!?ここで終わり!??」特集でした…。
続きが気になるのに、続きが残ってないなんて何たる不幸…
(ちくしょう、アイスキュロスめ、2500年越しの焦らしプレイかよ!)



灘五郷・SAKEプラザ2009に行って来ました。
灘五郷酒造組合主催の、
500円ぽっきりで軽いおつまみ付きで大吟醸、吟醸、純米酒、生絞り、
もひとつなんかのうちから3つ試飲させてくれるという
「お客さん持ってけどろぼー!」的なイベント。一応チャリティー。
めちゃめちゃ美味かったっスよ!
味音痴のワタクシにもわかる美味しさ(笑)。
会場のK市、ジャズも推進してるらしく、何故か会場でBGMに流れるジャズの生演奏。
トランペットはジャズもええのう、などとにやつきながら
自分の試飲分を飲み干し、飲みきれないという妹が残した試飲分も飲んでやり、
追加で熱燗(なんと一杯100円ですぜ!?)も飲んで
ものすごいへべれけになって帰りました。
でも楽しかったー!


『坂の上の雲』

第1回目の放映を見て

妹から原作が面白いと聞いてて、気にはなっていたのですが、
主演のMさんがイマイチ好かんあたりで見るかどうか迷い、結局見た一作。

面白かった!!

原作読みたくなりました!!
だって、この時代、東洋の黄色い猿と馬鹿にされてた日本が
もりもり力をつけて馬鹿呼ばわりした奴らに一矢報いる、という気分のいい時代ですぜ!?

ところで、作中で、日本が猿呼ばわりされたのは、外見もさることながら
必死で西洋の真似をしようとする姿を揶揄したのであろう、という
解説が入るんですが、

甘いな!
こっちは2000年近く模倣生活おくってんだぜ!



(逆にいえば、、近くに先進国が常にいて、
自分とこは2流の辺境国だという自覚が普通にあったから
自分より優れた技術だと判断したものをすんなり取り入れることに
抵抗がなかった、ともいえる。)

ああん、もう、早くバルチック艦隊撃破するとこが見たーい!!
ええワタクシ、帆船でなくても、船なら美味しくいただけましてよ!
アルディスは海戦なら何でも好き。
(その後の時代に、天狗になった日本が迷走する辺りは、
ペルシャ戦争に勝って増長したアテナイとかぶる…)


第2回目の放映を見て

かがわてるゆきは演技がうまいなあ…(若者には見えんが)
今回のエピソードの中では、主人公の置手紙を読むてるゆきのシーンが一番好きです。

後、当時の政府が、
陸軍はドイツ(プロイセン?)、
海軍はイギリス

に学んだことは、非常に正しいと思いました(笑)。
やはり海軍はイギリスですヨ!
セーラーに麦わら帽!カレーライスですヨ!



フィギュアスケート
GPファイナルは、もう、出てる選手どの人も上手でこの週末がっつり見入ってしまいました。
特に男子はどの子も皆かわいいなあ…。
しかし、思い返して一番印象に残ってるのが、
男子フリー演技での、ライサチェックのTIKUBIなあたり、
自分に猛省を促す必要性をヒシヒシと感じてます…
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by mi-narai | 2009-12-08 00:03 | 2007年12月の読書