『夜のフロスト』『宇宙137億年の歴史』『宰相の二番目の娘』

TVから

あさどら
意外に楽しく見てます。
商人好きなので、今週の話は楽しいなあ。
(そうなんですよ、武士目線だと蔑まれてばかりだけど
どっちかいうたら無体なんはあっちの方やんなぁ。
物理的な力を持つものは倫理観も持たんといかんという意味で
武士道は武士には必須だと改めて思った次第)

しかし、こんどうまさおみよう出るなあ(好きだから良いけど)


コズミック・フロントNEXT 反物質の回
下記の物理本を読んでるおかげで

すごい分かった!!!

や、普通の人レベルに達してるかはおいといて、
以前の自分と比べて、って意味ですよ。
対生成と対消滅とか、対象性の崩れとか、
素粒子がどうとか、本を読む前より格段に理解できてる、という手ごたえがありますよ!!!!
おおおお有難い、有難い(拝みつつ土下座)。
なにより、スーパーカミオカンデやCERNの映像見れただけで
テンション上がりました。


ここから本

夜のフロスト (創元推理文庫)

R・D・ウィングフィールド / 東京創元社

スコア:


R・D・ウィングフィールド著『夜のフロスト』読了。
この第3話の「夜のフロスト」までは、以前読んだことがある筈なんですが。

まったく覚えていませんでした。

面白かった!
今度の新人部下は(どうやら、毎回他の署からの新人がフロストの下に付くのがお約束らしい)
奥さんとラブラブの若いフランク・ギルモア部長刑事。
今度こそ定時で帰って、夫の不在を嫌う奥さんを安心させてあげたいのに
折しもデントン署は悪質な風邪で署員の半数が欠勤、ただでさえ手が足りない上に
ワーカホリックなフロストの下になんか付けられちゃったせいで自宅滞在時間が一日数時間、なんてことに。
どうなるギルモアの夫婦生活!?
(その裏で、女子高生殺人事件の捜査、悪質ポルノヴィデオの取り締まり、
連続老女殺人事件の犯人割だし。、脅迫文書の謎、脅される若夫婦の警護その他諸々が
同時進行で発生しててんやわんやに)

今回は、人手が足りないのも相まって、所長のマレットのお荷物っぷりが際だつこと!
ほんま腹立つわ、あのクソ上司!本人は有能なつもりやけど、部下の足引っ張ることしかしてへんし!
もうお前が風邪引いてやすめ!(でもバカだから風邪引かない)
と、読者はマレットへの怒りを募らせること請け合いです。
でも、フロストがめげないおっさんで、事件がコメディタッチで進むのでマレットの無体も笑い話で済むし、
事件自体は陰惨なのに、そんな印象はさほど受けないので安心して下さい。
ものすごいテンポよく話が進みます。
今回も、危ない綱渡りを繰り返したあげく、なんやかんやで最後には全ての事件は
解決するので、これまたお見事と言うほかありません。
読むのにものすごい時間かかるけど、読んでる間一度も退屈しなかった
コストパフォーマンスの見本のような本ざます!


妖奇庵夜話 魔女の鳥籠 (角川ホラー文庫)

榎田 ユウリ / KADOKAWA/角川書店

スコア:


榎田 ユウリ著『妖奇庵夜話 魔女の鳥籠』
お借りした本。犯人に関しては、
「またお前か」を、通り越して、
「うん、分かってた」という、
ある種悟りのような気持ちになる本です。
いい加減登場人物は最初からあいつの仕業だと気付け。
普通の小説だと思うと、会話が冗長だしツッコミどころも多々あるのですが、
ホモ本だと思うと気になりません。
とりあえず、脇坂君が今回も可愛かったからいいや。
(ずっと脇田だと思ってたら、今回ようやく自分の勘違いに気づきました)


宇宙137億年の歴史 佐藤勝彦 最終講義 (角川選書)

佐藤 勝彦 / KADOKAWA / 角川学芸出版

スコア:


佐藤勝彦先生著『宇宙137億年の歴史』
オススメされたので読んでみました。
(理系の本は自分では何がいいのか分からないので助かります!)
おおお、すごい、インフレーション理論を提唱した方なのか!!
先生がこれまで研究をどのように進めていらっしゃったのかと、
その研究内容が交互に語られるスタイルです。
結構踏み込んだ内容になっているので、相変わらず理系の素養のないわたしは
視線が上滑りしそうになりますが、
いや、ここできちんと理解しておかねば、後のページがさっぱり分からんことになってしまう!
と己を戒めて、なるべくゆっくり読んでます。
これ、この感じはどこかで…!と思っていたら、そうそう、
『エピジェネティクス』読んだときもこんな感じだったわ~!
とりあえず、宇宙の4つの力とか、聞き覚えのある辺りは最近馴染んできたのでいいとして、
これまで「そういうものなのか」と読み飛ばしてきた、
ミクロ→インフレーション→ビッグ・バンの流れがなぜこうなのかとか、
対象性のくずれの例えとか、細かいところが
「ああ、そうやったんか!」と膝を打つ感じで分かって、ちょっと気持ちよかったです。
カミオカンデとニュートリノの話も最初の方で説明してあって、
ニュートリノ振動の発見がいかにすごいかが分かった(気になった)よ!
後、ヒッグス粒子!この御本を著された時点では未発見だったけど、
今は発見されてるし!これもまたいかにすごいことか!!
(とはいえ、記述の7割ほどは、まだ理解できてないけど。わたしのバカ…)
純粋に宇宙論の記述より、先生の研究過程のアレコレはさすがに大分読みやすく、
やっぱ論文は先に発表したもん勝ちなんだな~、とか、
京大すげー!とか、
宇宙の歴史とはあんまり関係ないところでいろいろ思ったりもしました。

毎日1ミリくらいずつしか読み進みませんが、ようやく5分の4くらいまで読めた。
後ちょっと頑張ります!


宰相の二番目の娘 (創元SF文庫)

ロバート・F・ヤング / 東京創元社

スコア:


ロバート・F・ヤング 著『宰相の二番目の娘』
いつもの、アメリカ人男性と少女の話。
ほんまこの作者少女好きやな。
で、男性が少女に好かれるねん。
いや、別に性的なにおいはしないし(終始すごい清々しい関係で終わる)
ええんやけどな。ええんやけどな。

…などと若干冷めたことを思いつつ読み進んだのですが、
最後でやられました。
ハッピーエンド好きですまんな!
またこのパターンかと思いつつ、予定調和ににやにやしてしまいました。

こう、なんでしょう、オズの魔法使い、的な雰囲気の、古き良きアメリカのおとぎ話、
という位置づけで読むとそういうものだと思えるので、ストレスフリーかも。
これから読む人はそう思って読んで下さい。


映画
『第9軍団のワシ』
通りすがりの親切な人に映画化してますよ、と教えていただいて以来気にはしてましたが、
さすがに日本で上映はしてなくて臍をかんでました。
それを、某N○KさんがBSで放送してくれてたので!
ここぞとばかりに見てみました。
とはいえ、レビューを読むとイマイチの反応なんかもあったのであまり期待はしてなかったんです。
それが良かったのか、思ったよりも面白かったです…!
確かに、原作とは違う部分も多々見られましたが
(隣のお家の女の子との淡いラブとかやりとりとか端折られてたし、
ワシがローマの象徴であり、それを失うとほんま面目を失うことがいまいち伝わりづらかったし、
ギリシャ人の医者に化けて北に潜入ってネタも不採用だったし(ローマ人のまんまやったら即バレやんけ)
ようやくワシを見つけた局面は、ああくるか、と思ったし、逃避行は短かったし)
まあ、主人公のローマ青年と、ブリガンテス氏族の青年の友情に絞ったつくりになってて
良かったんじゃねーかと。
最後の、なんか、バディもののエンディングみたいな終わり方は、
賛否両論あろうがわたしはなんか好きでした。
今から彼らは諸々冒険するんだろうな~みたいな期待を臭わせててさ。
後、当時の砦の様子とか、食卓風景とか、お家のつくりとか、非常に参考になりました!
エスカ役の子、かわいかったしね!

しっかし、主人公役の役者さん、首太かった…
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# by mi-narai | 2015-10-25 20:53 | 2015年下半期の読書

TV、『古代文明アンデスと西アジア』『アステカ王国の生贄の祭祀』『フロスト日和』

最近のテレビ

『経世済民の男 小林一三』
期待に応えてくれました。面白かった!
コミカルで、ダメなところもたくさんあるけどなんとも憎めないチャーミングな
一三に仕上がってました。脚本と演出と役者の力ですね!
後半駆け足だったのが心残りですが。
作中の、「豊かな社会とはなんだね」的なことを尋ねられた主人公が
「みんながこの国に生まれて良かった、と思えるような社会」
と答えたのが印象的でした。
全くな。金持ちや偉い人だけじゃなく、どんな状況で生まれても、
なるべく多くの人が「日本に生まれてよかったー!」と思えるのが良いよな。


「世界入りにくい居酒屋」
ファーストシーズンの総集編を見ました。
(弱いくせに)酒好きの身としては、毎回楽しみに見てたんですよね。
この番組、まさしくタイトル通り世界の色々な町の、地元民でなければ大変に入りづらい
居酒屋に取材したものなのですが、
映像を見ながら大久保さんやいとうさんといった飲兵衛のお姉さん方が
感想とつっこみをいれてくれるのも楽しいポイントです。
セカンドシーズンが始まるようなので、嬉しいな~!
見てるとみんな楽しそうでやたら酒を飲みたくなるのは困ったもんですが。


『山賊の娘ローニャ』
楽しく見てたんですが、山賊団がまとまったところで終わっちゃった。寂しい。
あの主人公の子供たちの友情は「探しに行こうよ」みたいで一貫して好きだったなあ。
大きくなって男女の仲になるのが楽しみなような惜しいような。
それにしても、最後の辺りの数回は、主人公の子供たちよりも
お父さんたち二人のやりとりに目が釘付けになってたなんて言えやしない、言えやしないよママン…
マッティスがあまりに可愛らしくてさ…。


ここから最近読んだ本

古代文明アンデスと西アジア 神殿と権力の生成 (朝日選書)

朝日新聞出版

スコア:


『古代文明アンデスと西アジア 神殿と権力の生成』
ちょっと前に、
エジプトとか恐竜とかインカ・マヤ・アステカはものすごい面白そうで誘惑されるけど、
これ以上手を広げると大変だから断固として屈さない!

…と言った舌の根も乾かぬ内に買っちゃいました。アンデスもの。
読み終わってだいぶ経つのでうろ覚えなんですが、
大まかに言えば、経済偏重の歴史観を反省しつつ、神殿形成時期の社会の動きを
違った目で考えてみよう!という趣旨の論文集ではないかと思います。
メソポタミアは若干少な目でしたよ。
で、トルコのBC9000年期辺りの宗教施設がどう考えても狩猟・採集時期のものだったり
(これまで、神殿というのは農耕に移行してから建てられたと思われてた)
内っ側やら、上からどんどん神殿が更新されて大きくなっていったり
新しくなっていったりする様が語られたり、面白かったです。
メソポタミアって、都市国家系なのね。
でも、面白かったのに、何回も寝落ちしちゃった…。
発掘現場の報告書、みたいな淡々と事実を述べる記述が続くと、つい、眠気がね…


アステカ王国の生贄の祭祀: 血・花・笑・戦 (刀水歴史全書)

岩崎 賢 / 刀水書房

スコア:


岩崎賢著『アステカ王国の生贄の祭祀: 血・花・笑・戦』
アメリカ大陸づいてる時に本屋で見つけて買ってしまったもの。
主にアステカの神話について述べてあります。
正直な感想をまず一言。


血生臭SEEEE----!!!


いや、前々からマヤやインカに比べて生け贄儀式の規模と回数が多いよな、とは思ってましたが、
一月に一回必ず生け贄儀式があるんかい!!!
比喩でなくマジで心臓捧げちゃってますよ!(神に!)
しかし、話を聞いてみると、どうやらアステカ文明は、ちょうど南アメリカ全体が
好戦的になっていた時代の国家だったんだそうな。まあ、それなら分からんでもない。
ずーっと血生臭いわけじゃなく、その時期が特に戦国時代だったから好戦的だったんだよね。
生まれた男子はすべからく良い戦士になるよう、厳しい訓練が課された、てあるし、
往事のスパルタやローマのようなものだと思えばいいのでしょうか。
歴史を見ても、アステカ帝国の母胎となった部族は、もともともっと北に暮らしてたのが、
寒冷化のせいでメキシコ盆地に南下してきた一派で、
すでにその辺りで栄えてた他の大帝国の周辺でいいように使われる辺境民族だったっぽいし。
良くありますよね、大帝国の周辺国が実力を付けて侵略してくるパターン。
マケドニアとか。ゲルマン民族とか、オスマン・トルコとか、モンゴルとか清とかさ。
まさしくアステカもあのパターンです。
なので、大帝国になってからも軍事色が強かったっぽいよ。


それにしてもこの本、アステカの神々がものすごいよく分かります。
さすがちゃんと研究なさっておられる方の本だぜ。神さまの名前の意味もちょこちょこ載ってて楽しい。
これまでは、アステカの世界は機械仕掛けの時計みたいなもんで、
人間の血液を定期的に与えないと動力が枯渇しちゃって動かなくなる、みたいな理解だったらしいんだけど、
筆者は、もっと循環型の世界観だったんじゃないかと思っているようです。
神々の血もまた生命力や作物として地上にもたらされるんです。
それによって人々も他の神々も潤い、巡りめぐって人間も神々に血を返すと。
神々の血をいただいて、人間の血をあげて、こう、生命力がぐるぐる世界を回ってるイメージ。
なんか、その方がいいですよね。
多分、欧米の研究者よりは地理の近い日本人の方が絶対古代アメリカ人の気持ちは分かるはずですよ…!
アメリカ大陸へ渡った人々は東北アジア出の筈だし!
桃太郎の出生に激似の神話とか、天の岩屋戸の話にくりそつな神話とかあって
大変にシンパシーを感じました。
ギリシャ神話と日本神話の類似はさすがに偶然かな、と思うけど、
南米だったら、ひょっとすると神話の源流は一緒かもしれませんよね。


田中啓文著『イルカは笑う』
ブラックなネタが多くて、買って読んだことを後悔した。
いや、そこまで嫌いでもないが、手元に残しておくほどのものでもないので
売ると思います。


フロスト日和 (創元推理文庫)

R・D・ウィングフィールド / 東京創元社

スコア:


ウィングフィールド著『フロスト日和』
面白かった!
1作目を読んでから大分間が空いたので、今回フロスト警部の相棒役になってる
若いウェブスター刑事、前回からの出演だとばかり思ってたら

初登場だった…!

相変わらず次々と起こってはどんどんと積み重なっていくフロスト担当の諸事件に
働いても働いても終わりの見えない一日のことですよ。
章のタイトルが最初の頃延々「火曜日―夜勤」で(「火曜日―夜勤」の次の章も
「火曜日―夜勤」その次も「火曜日―夜勤)
「あああ、夜勤が終わらねぇ~~!!」という気になりました。
こういう小さな事件が畳みかけるように同時に起こるのって、モジュラー型と言うそうで。
なので、フロストシリーズはモジュラー型警察小説。なのかしら。
で、作中上司やウェブスターさんからさんざん小汚いだのだらしないだの行き当たりばったりだの
下ネタ好きの親父だの、頭が悪いだのこき下ろされる主人公フロストですが、
この人、でも、すごい良い人なんですよ。人の痛みの分かる人というか。
決して奢ったり人を見下したりしないのよね。自分を過信しない。
なので、読み進む内このどうしようもないグダグダのおっさんにいつのまにか肩入れしてしまうという。
上司にいたらほんとうにたいへんだけど、わたしは好きだなあこの人。
おまけに、読み進むにつれ、あんなに錯綜していた事件の数々は、全て解決し、
全ての複線は回収されるんです。お見事!
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# by mi-narai | 2015-10-04 01:56 | 2015年下半期の読書

雑記、『ヴァイオリン職人の探求と推理』『植物はすごい 七不思議編』『こなもん屋うま子』

「トロイラスとクレシダ」また見に行っちゃった。
演出上の変更とかは別になかったんだけど、より慣れて間の取り方とかが巧くなってた気がします。
前回はアガメムノンにハァハァしながら見ましたが、今回はアキレウスから目の離せませんでした。

かわいいわ、あの子…。抱き起こしてあげたくなっちゃう

という、マヤちゃん演じるヘレンケラーを目の当たりにしたお客さんのようなことを
胸に思いつつアキレウスを愛でてしまいました。
アガメムノンは相変わらずスマートかつジェントリーで素敵だったわよ!
終幕後、脚本家と役者数人によるアフタートーク(楽屋裏話)みたいなのが企画されてて、
思いがけずそれも聞けて(主役の子、役柄は好みじゃないけど、
役者さん本人は礼儀正しいいい子だったので好感度アップしました)
なんだかお得感いっぱいの2度目でした。楽しかったです、押忍!


神戸どうぶつ王国
新聞に夏休み期間の土日と盆の間だけ夜間も開けて夜の動物たちを満喫してもらう企画やってるって
書いてあったのでまったく気のすすまなそうなお茶友を無理矢理誘って突撃してみました。
だって!
ハシビロコウさんが来たんだもの!
これは行くしかッ!
夕方の6時過ぎに入園、すでに辺りは暗くなり掛けてます。
あんまり煌々と電気つけすぎると動物たちの体内時計が狂うからか、ライトは最小に押さえてある
…のはいいんですが、薄暗い上に放し飼いなのでうっかりするとその辺を歩いてるちびっちい動物を踏んづけそうに。
いや~、意外に楽しかった!
狭いし、動物園ほど数も種類も多くないけど、ほぼ放し飼いのフリーダムさはいいかも。
気をつけてないとオオハシに糞を落とされちゃったりするんだぞう!
花鳥園だったときは鳥オンリーだったのが、4つ足の動物も増えて、よりお子さま向けに。
夜だというのに、小さいお友達で案外にぎわってました。
放し飼いっていっても、ちゃんと飼育員のお兄さんお姉さんが付いててくれるので安心です。
(糞もこまめに掃除してくれる)
お茶友は実は動物苦手だったらしく
「ちょっとさわってみて、これ、もっふもふやで!」と進めても
「だが断る!」
と断固拒否されましたが。
急に突進してくるカピバラに3回も飛び上がってたしな…(なんか、すまん)。

わたし、犬と猫とウサギとモルモットとカピバラとなんやようわからんでかいネズミとカンガルーとリクガメさわったよ~!
思う存分モフってやりましたよ!
リクガメの足は、イグアナの背中と似ていました。
カピバラは案外毛が固くて、畳の表面撫でてる感じ。
カンガルーが一番気持ちよかった!!もっふもふよ!
しかし、カピバラは近くで見るとけっこうでかいですね。
お茶友ほどではないけど、走ってこられたときにはわたしも大概ビビりました。
ちなみに、さわりはしませんでしたが、ハシビロコウゾーンも放し飼いッス。
夜だったので流石に寝る準備に入っていらっしゃいましたが、昼でも動かんしなあの鳥。
誘導役のお兄さんにコアなハシビロコウファンの話とか聞けて楽しかったです。
今度は昼間に行こう!と心に決めました。
池の魚(NOT餌)を食べちゃうハシビロコウ先輩が見たい…!


ここからテレビ
放送90周年記念番組の「経世済民の男 高橋是清」、見ちゃった。
思ってたより軟派寄りの人に書かれてて、
これまでのイメージをぶちこわされました!良い意味で!
面白かった…!
ぜんぜん期待してなかったのに面白かった!
次は小林一三なのでこれまた楽しみです!
ちなみに、サイトに行ってよくよく見てみたら、
高橋是清が東京局、小林一三が大阪局、松永安左エ門が名古屋局制作みたい。
カラーの違いにも注目したいと思います。


「昔話裁判」白雪姫の回
これまた気になってたのをみちゃった。
15分なんですが、大まじめに弁護側と検事側に分かれて殺人未遂の罪でお后を裁いてますがな。
その上弁護人の主張によると、すべてはお后に恨みを抱く白雪姫と王子の陰謀だったりして、
それぞれそれっぽく証人尋問があって
確かに、最後まで見終わると、どっちが正しいのか全く分からん感じに。
結論を視聴者に投げて番組は終わるんだけど、確かにシュールでした。。


ヴァイオリン職人の探求と推理 (創元推理文庫)

ポール・アダム / 東京創元社

スコア:


ポール・アダム著『ヴァイオリン職人の探求と推理』『ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密』
前々から気になってたミステリー。
舞台はイタリアですが、書いてるのは多分イギリス人です。
主人公(探偵役)は、まさしくイタリアはクレモナに住むヴァイオリン職人のジョヴァンニさん(推定60歳)、
腕のいい職人で、ヴァイオリンを自作する傍ら、修理も手がけます。
趣味は近所の友人たちとの弦楽4重奏セッション。
その手足となるワトスン役は、4重奏でチェロ担当の地元警察の刑事さん。
(やたら長い名前の地元民で、ぐ、 グァスタフェステ ? なんか、こんな名前だった。)
『ヴァイオリン職人の探求と推理』では、のっけに、主人公の幼なじみにして親友のアントニオが殺されます。
名前の長い刑事と生前の彼の足取りを追う内、
幻のヴァイオリンの存在が浮上し、殺人事件の真相とヴァイオリンの謎が平行して進む筋。
以下、思ったことメモ。

・まず、殺された友人と主人公の友情が良かった。
50年来ずーっと友達、って良いよなあ…。
良いときも悪いときも同じ時間を共有してきたその蓄積に憧れます。羨ましい…。
彼のことを思い出すときの主人公の心情に過剰に感情移入しちゃったよ。
老いも若きも関係なくわたしはのべつまくなし友情に弱い。

・主人公が初老なので、落ち着いていて良い。
酸いも甘いもかぎ分けた良識ある大人ななので、各所での落ち着きが光ります。
こんな安定した常識的な探偵役も珍しい。

・やたらとヴァイオリンの知識に詳しくなります。
ストラディヴァリとグァルネリ、アマティの音色の違いなんか初めて知ったわ!

・かつてクレモナに天才ヴァイオリン職人が生まれたのは、たまたま天才が出現したのではなく、
職人としての積み重ねに加え、そう出来る環境のたまものだ、
つまり、若い頃からヴァイオリン作り一筋にひたすらいそしみ、
それをこつこつと何十年も続け、またそうして生きていける環境があったからだという指摘になんか納得した。

・音楽っていいよね、と随所で思う仕掛け。
主人公がセッションしてるのがすごい楽しそうなんだもん!

・ヴァイオリンの行方を追う辺りは歴史ミステリっぽくてそれも面白かった。
(しかし、イギリスのクダリは要ったか、あれ)

・ヴァイオリン・ディーラーが悪どすぎるw

・最近のミステリには定番、主人公のほのかなラブもあるぞ!
(もうお年なんで、おだやか~な友人づきあい、程度ですが)

全体的に見て、面白かったです!
たいてい洋ものミステリー読んでると、途中の微細な描写でダレるんですが、
意外にこの本それがなかった。ミレニアムとかアメリカのサスペンスものみたいに
力業でせかされるようにページをめくる、みたいな激しい切迫感はないけど、
普通に続きを楽しみに読み進めることが出来ました。
ようし、次!

ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密 (創元推理文庫)

ポール・アダム / 東京創元社

スコア:


『ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密』
こっちは、パガニーニの残したかもしれない楽譜の探求の話。殺人事件もあるぞ!
主人公は、弦楽器のことに関しては玄人だけど捜査に関しては一般人な素人ので
グァスタフェステ(多分)刑事の邪魔をしたり出しゃばったりしないのが好感度高いです。
今回は、シャイで感受性の強い青年演奏家とか、「大砲」と呼ばれる
グァルネリ・デル・ジェスの名器など、素敵なアイテムも山盛りだくさん!
読み終わる頃には、ミステリーを読んだ満足とともに、
やたらパガニーニの生涯に詳しくなってること請け合いです。
2作目も面白く、出来れば続きも出版してほしいけど、
必ずヴァイオリン関連の音楽的な探求が絡むからネタが続くか心配です。


望郷 (角川文庫)

森 瑤子 / KADOKAWA/角川書店

スコア:


森遙子著『望郷』
職場の同僚から貸してもらった本です。日本人作者の本なのでサクサク読み終わりました。
なかなか面白かった。
前半は、若草物語、みたいな感じで、欧米の女性作家の書いた小説っぽい内容で進み、
後半は竹鶴政孝と結婚してからの日本での苦難の話。
主人公と妹の軋轢も書かれていましたが、わたし、妹の気持ちも分かるわぁ…。


植物はすごい 七不思議篇 (中公新書)

田中 修 / 中央公論新社

スコア:


田中修先生著『植物はすごい 七不思議編』
またもチャーミングすぎる職場の上司にもらったもの。
今回は、7つのメジャー植物を選び、それについて7つの不思議に答える、という趣向のもの。
とはいえ、7つの不思議といっても、さすがに途中ネタがなかったんか、
力業で「これも不思議といえるでしょう」的にねじ込んでるのもありますが。
その辺りの田中先生の意外な強引さを楽しむのもまた一興です。
今回は、対象植物に対するまじめな疑問も小ネタも全部ひとところにぶっ込んでるのでまとまりが良く、
知識としてちゃんと記憶に定着しそうな感触。
意外に知らなかったネタとか混じってて、楽しく読めました。
田中先生のご本の読みやすさは、長年子ども電話相談室でちびっこ相手に分かりやすく伝えようと
心砕いてきた実績があるからなのだなあ、と今更実感。
簡単すぎるなんて思ってごめんなさい!


こなもん屋うま子 (実業之日本社文庫)

田中 啓文 / 実業之日本社

スコア:


田中啓文の『こなもん屋うま子』読了。
古本屋で200円ほどで売ってたので買ってみた、ネタ小説。
でもこの作者は真面目な推理ものより、このくらい色物の方が面白い。
蘇我野馬子っていうけったいな名前の強烈なおばはんが、
イルカっていう女の子と二人できったない粉モンの店やってるという設定がまず胡散臭い
そこへ客が訪れて、という毎回同じ形式の導入部が語られ、
簡単な日常系推理が繰り広げられるという筋なのですが、
なにより

料理がおいしそう…!

鍋奉行の時も美味しそうやなあ、と思ったけど、今回は現代物で料理が想像しやすいので余計に。
読んでて唾が沸きます。
毎回、舞台は天満だったり、天神橋筋だったり、梅田だったり
(大阪の地理が分からんのでそれがどこかはさっぱりですが)し、
出てくる粉モンも、お好み焼きからたこ焼き、おうどん、ラーメン、ピッツァまでさまざまですが
そのどれもがほんとに美味しそうなのです。
後謎のおばはん馬子ですが、これまたデリカシーないわぶよぶよだわきっついわ、
インパクト抜群、本当にこの作者はこういうダメ人間を魅力的に描くよなあ、
読み終わる頃にはすっかり馬子さんにも馴染んでます。
冗談で買ったのに、意外と楽しめた本でした。


ばけもの好む中将 参 天狗の神隠し (集英社文庫)

瀬川 貴次 / 集英社

スコア:


瀬川貴次著『ばけもの好む中将3 天狗の神隠し』
またもお借りしたので。
これもさらっと読めて面白かったですよ!
とうとう1番目のお姉ちゃんまで登場した。
主人公の12人いるお姉さんたちは、居すぎて誰が誰かよう分からんことになってます。
4の姉上が魔性の女で
10の姉上が謎の多い家出娘で
11の姉上が出仕中、
8の姉上は帝の嫁、
後学者の嫁と、尼と、こないだ浮気されてたのと
夫と一緒に地方転勤に行ってんのと、
伊勢神宮に行ってんのと、
強烈な1の姉上と、
…えーと、これで何人だ。

とりあえず、探偵役の中将が今回も素敵だったので何もかも良しとします。
こきでんの女御は琵琶盗人とくっつけばいいのになあ。
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# by mi-narai | 2015-09-06 22:00 | 2015年下半期の読書

ラジオ、TV、『イオニアの風』

今更ではございますが

響也の声=浦島 マジでー!?(驚愕)

コルダ4 マジでーー!?(大喜び)

マジで2連発でした。
二つ目の驚きは嬉しい驚きですよ!嘘予告とかじゃないよね、コー○ーさん!?


それはさておき、最近のわたくしの娯楽、それは

夏休み子ども科学電話相談

でございます。
先日ようやく「パソコンでラジオを聴く」という技を会得したわたくし、
二ヶ月間、田中先生のラジオ講座を視聴したその流れで、
調子に乗って上記のN○Kラジオ第一も聞いてみることにしたのでございます。
(田中先生が植物担当の回答者として出演してらっしゃるから)
あ、でもやってる時間が時間やから、仕事始まるまでのわずかな間だけやけどね。

いやー、これが思いの外楽しくって!
小学生のイノセントな質問、
難しい単語が使えなくって四苦八苦する先生方
(なんとか分かるように簡単に答えようと頑張る姿に全視聴者感涙)、

説明に付いていけなくってだんだん声が小さくなっていく質問者…、
やりとり全てに癒されます。
それだけでも十分お釣りがくるほど楽しいのですが、
先日Togetterの「まとめ」見つけちゃったの!
こちら
子ども電話相談聞いてた諸先輩方のつぶやきを親切な人がまとめてくれてるんだけど、
それ読んで、腹が捩れるくらい大笑いしてしまいました
皆、うまいことツッコんでるなあ!!
(わたしも、田中先生は「言うてみて」と「覚えてね」が多すぎると思ってた!)
それに、わたしが聞けない時間の質問と回答もチェックできて二度おいしい仕様。
ちょっと!みなさん!カラスって黒くないんだよ!
鳥って人間より見える色が多い、って話は、なんかの雑誌で読んだけど、
カラスの目を通すとあの黒い羽、鮮やかな青に見えてるらしいよ!(マジかー!)

8/6から8/23までは高校野球中継でお休みなんだけど、
8/24、8/25は確かまた田中先生が植物の回答回なんで、
聞ける時間だけでも聞くぞー!
と決意を新たにした今週のわたしなのでした。


見たテレビの話

コズミック・フロント・NEXT
『月の発光現象』の回
月って、近いのに意外と知られていない天体なんだなとしみじみ実感する回でした。
そりゃ、地球のことさえまだちゃんと分かってないくらいだもんな。
とりあえず、コレ、と思ったポイントを手短に箇条書きに。

・月が発光してるって報告があることさえ知らんかったよ!
いや、月は毎晩光っちゃいるんだけど、それとは別に、月の一部がちかっと瞬くことがあるんだそうですよ。

・しかも何種類も発光の原因があるのにもびっくりした。

・そのうちのひとつ、レゴリスが原因の発光現象が幻想的で好き!
月の表面を覆っている細かい砂をレゴリスというらしんだけど、
その砂は光を浴びるとプラスの電荷を帯びるんだって。
月には大気がないから、直接光が当たるし、オマケに重力も弱いし、
日の出の時には、光の当たった部分のプラスになったレゴリス同士が反発しあって
空中にふわーっと浮かんで、それが光を反射して、遠くから見ると
その部分だけ帯のように光っているように見えると。
その映像がまたね!細かい光が宙を待っているのがとても煌きらしくて、
すごく美しかったのですよ!

・もひとつの、ラドン原因の方も、面白かった。
地下にウラン鉱脈がある場所が光る、って話なんですが、
ウランが分解するとラドンになるの?そのへん詳しくは知らんけど。
そのラドンが地面の割れ目を通って地表に出てきて、発光するんですよ!
割れ目が出来た経緯もすごかったけど(ちょうど反対側にえっらい勢いで隕石がぶつかったから)、
ウランが分解した経緯もスリリングでした。
潮汐力で月や地球は完全な円じゃなく、時々楕円になってるらしいんですが、
月はそのゆがみと引っ張られる力によって内部にマグマ層があるんじゃないかと、
考えられているらしい。意外に冷え切ってなかったんですよ!

・むかーし、月は地球に10倍近かった。てのも、ロマンだなあと。
夜空の月はものすごい大きかったのだな…。
(干満の差が大変そうですが)


『キトラ古墳』
この回も、すごく!すごーく面白かった回でした!
キトラ古墳の天井部分に天体図が描かれてるんですが、
それを解析するために、初めて天文学者と歴史学者が手を組むの!
ちょっと前に、この解析結果がニュースにもなってたと思うんですが、
結論としては、この天文図は古代中国の夜空なのではないかという事でした。
でも、それを解明するまでの紆余曲折が、このドラマの鍵なのですよ。
観測年代と天体図が作られた年代がずれてて、そのずれをまた微妙に修正とか
してるみたいで、なんかすごい複雑なことになってんの。
また、天体図が、当たり前ですが、みんながよく知るギリシャの天体図とは
全然違うんです。いや、もちろん、星の配置は一緒ですよ。
その星から作られる星座が全く違うの!
そう知って始めて、ちょっと天文学はギリシャ神話に毒されすぎだな、と
思いました。ギリシャ以外の星座も知ってみたいよな。
中国の星座は、以前大阪のプラネタリウムがやってた
「安倍晴明」のプログラムで見てざっとは知ってましたが、
北極星の天帝を中心に、天界の宮殿、町の様子、などが地図みたいに配置されてんの。
星座の名前が、あたりまえだけど、漢字名で、聞いたことあるなと思ったら
ちょっとだけ読んだことがあった「ふしぎ遊戯」でした。
28宿が特に重要な星座なのだそう。
カノープスの呼び名「老人星」も好きだなあ。

『コスモス』の回
アメリカの宇宙科学番組とのコラボ番組です。
さすがアメリカ!CGに金かけてますよ!
映像が詳細かつ美しい…。このCGだけでも見る価値はあります!

次回、クレオパトラの天体図の再放送ですよ!


「心と脳の白熱教室」
今回は、前半2回は楽観脳と悲観脳の話、後半2回はサイコパスの話っぽい。

前半2回まで見終わった時点で、
「自分は楽観的だな」、と思っちゃうあたりわたしは十分おめでたい人間です。
でも、根気と粘り強さには自信あるよ!
好奇心を持ち続けられるってのにも自信あるよ!
いや、楽観主義って、ポジティブ思考よりも、前述の根気・粘りと、行動力の方が大切らしいので。
それに、悲観脳、とか言われるとなんか暗いイメージですが、要するに慎重だってことですものね。
アフリカ人と日本人比べたら圧倒的に日本人悲観脳だって聞くし。
すんごい昔、人類が極東まで旅してくる間にいろいろな苦難を経たせいで、
ピンチにもあわてず対応し、先を読んで行動できるよう脳の慎重に行動する回路が発達した、
的な説明を聞いたことがあるので、慎重さは持ち合わせていないとむしろいかんと思います。
あれ?なんの話だ?
とりあえず、残り2回はまたがらっと講義の趣旨が変わりそうですが、
楽しみに視聴したいと思います。

アップしないうちに3回目も見た。
サイコパスの話だった。
いや、サイコパス性言うてもいろんな項目があって、
あった方が社会に貢献するような資質があることも分かってんですけどね、
それに、誰しも寛大な部分も無慈悲な部分も、他のどんな部分も持ってて、
要するに分布の問題っちゅうか、程度問題なんだろうけど、
でも、相手に対する同情心がないって項目は、
…それは、全くない人はちょっとやだなあ…。と思いました。



ここから本

殺人喜劇の13人 (創元推理文庫)

芦辺 拓 / 東京創元社

スコア:


芦辺拓著『殺人喜劇の13人』読了。
ばけもの好む中将と一緒に貸してもらったもの。
えっらい前に出た本らしく、まだ携帯電話もパソコンもなく、
同人誌は手書きが主だった時代の同志社大学の話です。
文章がやや読みづらく(いらん記述が多い気がする。特に前半は
学生の一人の手記の体裁をとっているのでよけいに)、
登場人物も多くて人物把握がしにくいのですが、それでもそれなりに面白く読めたかな。
一昔前の大学生っぽいノスタルジーがなかなか。
おんぼろの寮にみんなで住んでたりする、あの貧乏臭さが。

それにしても、のっけからハイスピードで人が死にますよ。
もちろん、わたしは推理ものを推理しながら読まないので、最後まで犯人は分かりませんでした。
(いや、途中で、この3人の中の誰かだったりして、とは思った)
最後の謎解きのあたりも、男子学生同士のやりとりが、いちいちよう分からんけど、
(なんで怒るのか分からん所でいきなり怒り出したりする。
なんか、外国のギャグ聞いてるみたいな感じ。どこがツボか分からん)
これがデビュー作だったらしいので、いろいろ未熟だったり詰め込み杉だったりするのは、ご愛敬かしら。


イオニアの風 (中公文庫)

光原 百合 / 中央公論新社

スコア:


『イオニアの風』
常々、自分はCPや物語における登場人物の好みが、一般よりもちょっとだけ
マニアックなのやもしれんなとは思っていましたが、
それでも、この広い世の中、まれに、ときめきポイントが極めて近しい人が存在するものなのです。
普段、孤独を感じている分、時々そういう同志をみつけると、本当に嬉しい…!
『アキレウスの歌』の時もおそらく作者が感じたのと同じであろう箇所でときめきましたが、
この『イオニアの風』にも同じ場所で同じようにときめいている確信(一方的に)があります。
何がいいたいのかというと、

楽しかったー!

いや、どっちかというと、児童文学とかラノベに近い、読みやすい話(文体も筋も)で、
あんまり深刻すぎるシーンとか、救いのなさすぎる展開などもなく、
あー、まあ、こんなもんかな、みたいな予定調和がないこともないし、
神話そのものというよりは、神話風ファンタジー、というのが一番近いとは思うんですが
でも!ですよ。わたしは最初から最後までワクワクしながらすごい楽しく読み終えたのよ。
すみません、わたしは利己的で自分勝手なエゴイスト(いずれもほぼ同じ意味)なので
原作との乖離具合がどうであろうと、改変があろうと
オデュッセウスとヘクトールとペネロペイアが良く描かれていれば
割とそれで満足です

(正直さだけは自らの長所リストに入れたいと思っています見習いです。)

あらすじとしては、神々と人間の決別、それに先立つ神々の賭、の話。
前半はプロローグ部分(長いな)で、
1回目と2回目の賭(パリスとヘレネーと、メネラオスとヘレネー)の話、
後半が物語の中心、3回目の賭とその中心人物であるテレマコスとナウシカアの話です。
(この後半部分が作者の創作で、この辺りが特にファンタジーっぽかったけど、
迫る危機に、勇気を持って立ち上がる若い男女とくれば、手に汗握らないはずが!)

以下、恒例の登場人物雑感

テレマコス 本編の主人公。
いいんじゃない!?このテレマコス。
年相応に不器用でぶっきらぼうですが、そこがまた青い感じで良い!
模範的なツンデレです。
(コルダ3の響也と下天の蘭丸を足して2で割った感じ、と申せばわかりやすいでしょうか)
でも、大事なところでは選択を間違えないの!
すごいいい子だった!良い若者だったよ!
成長を見守る大人目線で観ちゃったよ。

ナウシカア 本編の主人公その2。テレマコスの相棒です。テレマコスよりちょっと
大人びてるかと思いきや、妙なところで意地とか張っちゃって、
テレマコスとうまく行きそうで行かない、という、高橋留美子的恋愛模様が
全編に渡りお楽しみいただけます。
もう、あんたたち、最初からお互いのこと大事に思ってんのに、
さっさと素直になりなさいよー!
などと、お節介おばちゃん全開で読み進んじゃったよ。
ああ、あのモダモダ感、たまらんかった!楽しかったー!
まさかギリシャ神話ベースの小説できゅん死しそうになるとは思いませんでした。

テレゴノス 当て馬。いや、テレゴノスが出てくる話自体が珍しいよね。
学者肌のキルケーさんと並んで、意表を突く設定で、
いや、これはこれで良かった。意外に気に入っちゃいました。
テレゴノス本人に話を戻せば、体だけ成長しちゃった子ども、ですよね。
人格形成と育成環境の相関性について考えさせられます。

パラメデス うふふ。最初から正体が分かってたことが今回の見習いの自慢です。

アガメムノン アガメムノンは気の毒だった…。
いや、作中の彼はマジでひっどい男なんだけどね。
どうしても悪役が必要な場合、アガメムノンが振られがちなんだけどさ。
今回メネラオスが良い役配置だからよけいに、なのかな。

メネラオス よし!わたしはこういうメネラオスを待っていた!

ヘレネー 今回珍しくヘレネーに同情しました。
慈善事業に持って行くのはあざといとは思うけど、なんもせんよりマシ。

オデュッセウス 超男前!きれいなオデュッセウスですよ、これ。
いや、基本的にわたしもだいたいいい奴だとは思ってますが、
普段は、オデュッセウスに対しては、
「オデュッセウス先輩ならなんか面白いことやらかしてくれる」
「どんなピンチもどうにかして切り抜けてくれるに違いない」

というワクワク感が強いのです。
しかし、この本のオデュッセウスにはときめきました。

うわー、オデュッセウスにときめくなんてずいぶん久しぶり!(暴言)

(×十年ぶりくらいですよ。悪い人ではないんだけども、あかん部分が多すぎて、
他人に悪し様に言われても流石の私も肩を持ってあげられない、てかさ…。
まあ、いいか…)
高校生の時分、最初に「イーリアス」を読んだときの純粋な気持ちを思い出したよ。
だって、いちいち言動がパーフェクトなんですもの!
まあ、テレマコスのコンプレックスの原因だから、このくらい完璧に仕上げてきてるんだろうけども。
でも、素敵なイタケ王をありがとう、ありがとう!

ペネロペイア 安定のペネロペイアです。こうでなくてはな…!

ヘクトール これまた安定のヘクトール オデュッセウスとヘクトールの関係性、
アステュアナクスの措置については、ほとんど同じ事を妄想したと告白します。
自分で手を下した方が修正を加えやすいよね~という話。


贔屓の人々が皆素敵に描かれているのはいいのですが(唯一、アガメムノンはひどいけど)、
アキレウスは叙述3行くらいが出てくるだけだし、
他の英雄に関しては出てきもしないので、それをご期待のむきにはここで警告しときますよ。
しかし、アキレウスが出てこないトロイア戦争も珍しいよな。
(無双OROCHI2のせいで、今アキレウスさんが結構なお気に入り)


神々編
ゼウス、ポセイドン、ヘラ様あたりは、名前が出る程度。

アテナ いつものお姉さま。

アプロディーテ 全く悪意のない自然体な女性。このアプロディーテは好きかも。

ヘルメス 安定のヘルメスです。あまりにいつも通りなので毛ほどの違和感もなかったほどです。

いつもなら、このヘルメスにときめきを持ってかれるところですが、今回は更にわたしのハートを鷲掴みにしやがった神が在した。その名は↓

アレス! 

ちょう萌えた。
みそっ子のアレスに超萌えた!
(大事なことなので二度言いました)
うおおお、アレスーー!!!
最後の、自分の神殿の神官さんとのやりとりなんて、わたしを悶え苦しませるためのトラップかと思ったわこん畜生め!
いやー、いいね、いいですね、いつものダメっぷりに時々男臭さがまじると
破壊的に魅力度が増しますね!


あー、もう、ほんと、楽しませてもらいました!
しかし、毎回言ってるからまたか、と思うかもしれないけど、
この本こそ!まさにわたしが楽しいと言ってるのはマジでものすごい個人的に気に入ったせい、なので、
やはり一般向けには広く喧伝しづらいのです。
わたしの個人的な好みのツボとの合致度が高すぎて、もはや
これが一般的に見て面白いのかどうか、判断がまったくつかぬ!
なので、この本は、似たような萌えポインツをお持ちの方のみに
そっとお勧めさせていただきたいと思います。




ポール・アダムズ『ヴァイオリン職人』シリーズや森遙子『望郷』、田中修先生の『植物はすごい』、田中啓文の『こなもん屋うま子』も読んだけど、また次回。
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# by mi-narai | 2015-08-09 17:03 | 2015年下半期の読書

トロイラスとクレシダ

「トロイラスとクレシダ」見に行きました。

すんごい面白かったー!
見てる間中ワクワクしました。
見終わってから、わたくし、何回
「楽しかったー!」
と申したことでしょう。

・ちょっと前に読んだシェイクスピアの台本と、
場面運びも構成も台詞回しもきれいに合致、忠実に原作通りです。
妹曰く「日本でシェイクスピアやる時って、ほとんどそのまんまやで」

・とはいえ、演出の妙でだいぶ遊び心の加わった仕様になっていたように思います。
軽口の掛け合いや絶妙の間合い、原作を読んでいた時には想像し得なかった
行間の役者の振る舞いや声音など、色々目新しいことがいっぱいでした。

・特に、クレシダがギリシア陣営にやってきた時のやりとりは必見。
(これから観るかもしれないあなたのために、詳細は伏せておきます)
ええもん見せてもらいました。
ちくしょー、クレシダいいなあ!そこ代われ!

・役柄について
タイトルロールのトロイラス…一番どうでも良かった。役者さんのファンの人ごめん。
役者さんはなんも悪くないんや!もともとのシェイクスピアの性格設定が甘ったれた若造なだけなんや。
ヘレネー返還に反対するくだりとか、すぐに感情的になるところとか、もう、いろいろウザかったです。
以上。

クレシダ(クリュセイス)…こっちは逆に、シェイクスピアの原作読んでるときは、
こまっしゃくれた小娘じゃのう、と思ってたんですが、
役者さんが演じるととたんに才気煥発なお嬢さんに。
声がかわいかった。
でも、クレシダって名前なのにカルカースの娘設定だった…

パンドロス…誰が出てるかほとんどチェックしないで行ったので、
誰か分かってびっくり!徹だった!

見事なコメディアンぶり。
原作読んでるときには気づかなかったけど、パンドロスって上手い人が演じると
こんなにユーモラスに、しかもペーソスも感じさせることが出来るんだなあ。

プライアム…こっちはこっちでとおるはとおるでも江守徹だった。
しゃべり方が独特で、出てきた瞬間
『とおるーー!!??』
と眼を剥いてしまいました。

ヘクター(ヘクトール)…安定のヘクトール、安定の上腕二頭筋、安定のいぶし銀。
理想的なヘクトールでした。
全国のヘクトールファンのみんなは、彼に関してはなにも心配しなくていいよ!

パリス…若旦那風パリス。彼も良かったです。一緒に行ったG様に指摘されて初めて
意識したけど、若干のMだな、この人。

ヘレン(ヘレネー)…という名の、マリリン・モンロー。若干のSです。

イーニーアス(アイネイアス)…あんまり特徴ないけど良識的で常識的な
壮年の男性にしあがっとりました。
こゆい面々に食われがちでしたが、なかなか良かったです。
しかし、トロイの王子たちの部下っぽくなっとるのは解せぬ。

カッサンドラー…カッサンドラーをやるには狂気が必要です。良いカッサンドラーでした。

アンドロマキ…最後の方にちょろっと出てくるだけ。

トロイア方これだけだったかな。

ギリシア方は…

アガメムノン…今回のわたしの一押し。
アガメムノンです。何はともあれアガメムノンです。
一見の価値ありです。本気でバックを狙わせていただきたい(真顔)。
戦前の旧家の若き当主、みたいな雰囲気の、口ひげ・背広のナイスガイ。
お育ちの良さそうな立ち居振る舞いと、はきはきしたしゃべりがきらりと光ります。
いや、多分ね、ご一緒したG様も仰ってたけど、自分の中に
アガメムノンと言えば、堅太りで髭で眉毛の太いがっしり系の中年で
ファンタジーで言うところのドワーフ、こう、口でというよりは
武力と強気さで押してくるおっさんのイメージがあったんで、
今回のセレブ感漂わせる紳士とのギャップにやられたんだとは思うんですけどね。

あーー、受け受けしかった!
(やめなさいよ…)

もう、ありとあらゆる組み合わせを脳内補完いたしましたよ。
ダイアガ、ユリアガ、ヘクアガ、メネアガ、おっと、アキリーズとエイジャックスを
忘れてはいけまえん。
アガメムノンはすっぽんぽんになるより、ちょっと胸元をはだけて、
髪が一筋はらりする、くらいの乱れ方の方が萌えるな!(どうでもいい)

いっつも自分用の折りたたみイスを持参してて、
他の人が話し始めた隙に、さって組み立てて、マント跳ね上げて座るのが
もう、たいそう、たいそう可愛らしいの!
彼が喋る度に目が釘付けになりましたもの。
アガメムノンのキュートな姿をもう一度拝むためだけに、
芸文センターでの講演に申し込もうかと画策中。
東京までは行けなくても兵庫県ならまだいける!という西日本の民は是非この機会に!

ネスター(ネストール)…おはなしのおじいちゃん。
日本昔話みたいな声と語り口で過去話を延々延々はなしてくれる、カワユらしい
老人です。ネストールにもだだ萌えたわぁ…
クレシダへのセクハラは「おい、じじい」と思いましたが。
でもかわいいから許す。

ユリシーズ(オデュッセウス)…ここまでの上記2名入れての3人がセレブ枠。
着ている服がドイツ軍人っぽかったです。
すんごい悪い男で、見ながら終始にやにやが止まりませんでした。
もちろん、ホメロスの善人寄りのオデュッセウスとは違うけど、
こういうねちっこそうな感じ、大好きです!
オマケに生っ白くて、超喧嘩弱そう(笑
演出家さんと役者さんはいい感じのオデュッセウスを作り上げてくださいました。
ありがとうありがとう!

ダイアミディーズ(ディオメデス)…最初アキレウスかと思っちゃった。
珍しく金髪・長髪のディオメデス。
ケルトの戦士みたいでこれはこれで可愛らしかったですよ。
ちょっと悪ぶってて斜に構えてて、正統派のトロイラスと比べると
ワイルドな魅力があって、これはクレシダも落ちるな、と(笑
や、まあ、もともとトロイラスの魅力がいまいち分からない、という
己の趣味志向もありますでしょうが、絶対こっちの方に転ぶやろ!と大いに納得。
彼の魅力の詳細をつまびらかにする一大事業は、G様にお譲りして、
細身だし(シルエットがしゅっとしてて良い)、なかなか素敵なお尻だったわよ、と
述べるにとどめておこうと思います。

アキリーズ(アキレウス)…まさかの往年のロックシンガー枠。
ヘビメタがなってヘッドバンキングとかし始めそうな装いでした。

かほどに、これまでにないアキレウスだったのですが、なんということでしょう、

意外に気に入ってしまいました。

(若くて美しいアキレウスのファンの人は嫌かもしれないからそこは気をつけてください
いつ「ロック!」「ふぁんきーべいべー」と言い出すか分からない感じなので。)
一番自由で、意外なお茶目さもあり、なんか憎めないアキレウスだったな~

パトロクレス(パトロクロス)…登場時の二人羽織の印象が強くってw
いろいろこれまたイメージとかけ離れたパトロクロスですが、
アキレウスとセットでこれはこれで気に入ってしまいました。
アキレウスと、中学生の男の子同士みたいなアホな友情で結ばれてて
ものすごい微笑ましかった!
パトロクロスを殺されたアキレウスがあそこまで逆上するのに、初めて共感しましたもの。

メネレーオス(メネラオス)…大体アガメムノンの後ろの方に座ってて、
喋るのは兄に任せて黙ってることが多いのですが、
時々挟む短い一言が、なんかツボった。
とぼけた一言が多くてさ。かわゆらしいのなんの。
彼とパリスの、トムとジェリーみたいな一騎打ちは必見。

エイジャックス…一言でいいあらわすと、ジャイアンです。
もうー!!すごく可愛かったよ~!
単純だけど、裏表なくって、可愛いのよ、この子!
体格がころころしてんのもまた良かった。
愛玩動物を愛でるような眼で、始終「かわいいなぁ」と思ってました。
アガメムノンに続く右側候補(すみません。わたくしの内蔵受攻判定装置は
オート始動なの。自分でもどうしようもないのよ)

・総括
こうして振り返ると、ギリシア方、特にアガメムノンがあまりに素敵で
わたし、それに幻惑されて2割り増しで楽しんじゃった気がします。
(その分、トロイア側の印象が薄れちゃって大弱り)
わたし個人について言えば、何回見ても楽しめますが、
かように個人的な理由で気に入ったため、他の人が行って面白いかどうか
断言できないのがつらいところです。
アキレウスがぶっとんでても許せる方、シェイクスピアファンの方、
トロイア戦争に興味の重点があって見に来るのだとしても、
これはシェイクスピアだと割り切って見れる方、
お茶目な中年がお好きな方は、おそらく同じように楽しんでいただけるかと。

以下、個人的なお礼…なので折っときます
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# by mi-narai | 2015-07-21 00:57 | その他