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『夜のフロスト』『宇宙137億年の歴史』『宰相の二番目の娘』

TVから

あさどら
意外に楽しく見てます。
商人好きなので、今週の話は楽しいなあ。
(そうなんですよ、武士目線だと蔑まれてばかりだけど
どっちかいうたら無体なんはあっちの方やんなぁ。
物理的な力を持つものは倫理観も持たんといかんという意味で
武士道は武士には必須だと改めて思った次第)

しかし、こんどうまさおみよう出るなあ(好きだから良いけど)


コズミック・フロントNEXT 反物質の回
下記の物理本を読んでるおかげで

すごい分かった!!!

や、普通の人レベルに達してるかはおいといて、
以前の自分と比べて、って意味ですよ。
対生成と対消滅とか、対象性の崩れとか、
素粒子がどうとか、本を読む前より格段に理解できてる、という手ごたえがありますよ!!!!
おおおお有難い、有難い(拝みつつ土下座)。
なにより、スーパーカミオカンデやCERNの映像見れただけで
テンション上がりました。


ここから本

夜のフロスト (創元推理文庫)

R・D・ウィングフィールド / 東京創元社

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R・D・ウィングフィールド著『夜のフロスト』読了。
この第3話の「夜のフロスト」までは、以前読んだことがある筈なんですが。

まったく覚えていませんでした。

面白かった!
今度の新人部下は(どうやら、毎回他の署からの新人がフロストの下に付くのがお約束らしい)
奥さんとラブラブの若いフランク・ギルモア部長刑事。
今度こそ定時で帰って、夫の不在を嫌う奥さんを安心させてあげたいのに
折しもデントン署は悪質な風邪で署員の半数が欠勤、ただでさえ手が足りない上に
ワーカホリックなフロストの下になんか付けられちゃったせいで自宅滞在時間が一日数時間、なんてことに。
どうなるギルモアの夫婦生活!?
(その裏で、女子高生殺人事件の捜査、悪質ポルノヴィデオの取り締まり、
連続老女殺人事件の犯人割だし。、脅迫文書の謎、脅される若夫婦の警護その他諸々が
同時進行で発生しててんやわんやに)

今回は、人手が足りないのも相まって、所長のマレットのお荷物っぷりが際だつこと!
ほんま腹立つわ、あのクソ上司!本人は有能なつもりやけど、部下の足引っ張ることしかしてへんし!
もうお前が風邪引いてやすめ!(でもバカだから風邪引かない)
と、読者はマレットへの怒りを募らせること請け合いです。
でも、フロストがめげないおっさんで、事件がコメディタッチで進むのでマレットの無体も笑い話で済むし、
事件自体は陰惨なのに、そんな印象はさほど受けないので安心して下さい。
ものすごいテンポよく話が進みます。
今回も、危ない綱渡りを繰り返したあげく、なんやかんやで最後には全ての事件は
解決するので、これまたお見事と言うほかありません。
読むのにものすごい時間かかるけど、読んでる間一度も退屈しなかった
コストパフォーマンスの見本のような本ざます!


妖奇庵夜話 魔女の鳥籠 (角川ホラー文庫)

榎田 ユウリ / KADOKAWA/角川書店

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榎田 ユウリ著『妖奇庵夜話 魔女の鳥籠』
お借りした本。犯人に関しては、
「またお前か」を、通り越して、
「うん、分かってた」という、
ある種悟りのような気持ちになる本です。
いい加減登場人物は最初からあいつの仕業だと気付け。
普通の小説だと思うと、会話が冗長だしツッコミどころも多々あるのですが、
ホモ本だと思うと気になりません。
とりあえず、脇坂君が今回も可愛かったからいいや。
(ずっと脇田だと思ってたら、今回ようやく自分の勘違いに気づきました)


宇宙137億年の歴史 佐藤勝彦 最終講義 (角川選書)

佐藤 勝彦 / KADOKAWA / 角川学芸出版

スコア:


佐藤勝彦先生著『宇宙137億年の歴史』
オススメされたので読んでみました。
(理系の本は自分では何がいいのか分からないので助かります!)
おおお、すごい、インフレーション理論を提唱した方なのか!!
先生がこれまで研究をどのように進めていらっしゃったのかと、
その研究内容が交互に語られるスタイルです。
結構踏み込んだ内容になっているので、相変わらず理系の素養のないわたしは
視線が上滑りしそうになりますが、
いや、ここできちんと理解しておかねば、後のページがさっぱり分からんことになってしまう!
と己を戒めて、なるべくゆっくり読んでます。
これ、この感じはどこかで…!と思っていたら、そうそう、
『エピジェネティクス』読んだときもこんな感じだったわ~!
とりあえず、宇宙の4つの力とか、聞き覚えのある辺りは最近馴染んできたのでいいとして、
これまで「そういうものなのか」と読み飛ばしてきた、
ミクロ→インフレーション→ビッグ・バンの流れがなぜこうなのかとか、
対象性のくずれの例えとか、細かいところが
「ああ、そうやったんか!」と膝を打つ感じで分かって、ちょっと気持ちよかったです。
カミオカンデとニュートリノの話も最初の方で説明してあって、
ニュートリノ振動の発見がいかにすごいかが分かった(気になった)よ!
後、ヒッグス粒子!この御本を著された時点では未発見だったけど、
今は発見されてるし!これもまたいかにすごいことか!!
(とはいえ、記述の7割ほどは、まだ理解できてないけど。わたしのバカ…)
純粋に宇宙論の記述より、先生の研究過程のアレコレはさすがに大分読みやすく、
やっぱ論文は先に発表したもん勝ちなんだな~、とか、
京大すげー!とか、
宇宙の歴史とはあんまり関係ないところでいろいろ思ったりもしました。

毎日1ミリくらいずつしか読み進みませんが、ようやく5分の4くらいまで読めた。
後ちょっと頑張ります!


宰相の二番目の娘 (創元SF文庫)

ロバート・F・ヤング / 東京創元社

スコア:


ロバート・F・ヤング 著『宰相の二番目の娘』
いつもの、アメリカ人男性と少女の話。
ほんまこの作者少女好きやな。
で、男性が少女に好かれるねん。
いや、別に性的なにおいはしないし(終始すごい清々しい関係で終わる)
ええんやけどな。ええんやけどな。

…などと若干冷めたことを思いつつ読み進んだのですが、
最後でやられました。
ハッピーエンド好きですまんな!
またこのパターンかと思いつつ、予定調和ににやにやしてしまいました。

こう、なんでしょう、オズの魔法使い、的な雰囲気の、古き良きアメリカのおとぎ話、
という位置づけで読むとそういうものだと思えるので、ストレスフリーかも。
これから読む人はそう思って読んで下さい。


映画
『第9軍団のワシ』
通りすがりの親切な人に映画化してますよ、と教えていただいて以来気にはしてましたが、
さすがに日本で上映はしてなくて臍をかんでました。
それを、某N○KさんがBSで放送してくれてたので!
ここぞとばかりに見てみました。
とはいえ、レビューを読むとイマイチの反応なんかもあったのであまり期待はしてなかったんです。
それが良かったのか、思ったよりも面白かったです…!
確かに、原作とは違う部分も多々見られましたが
(隣のお家の女の子との淡いラブとかやりとりとか端折られてたし、
ワシがローマの象徴であり、それを失うとほんま面目を失うことがいまいち伝わりづらかったし、
ギリシャ人の医者に化けて北に潜入ってネタも不採用だったし(ローマ人のまんまやったら即バレやんけ)
ようやくワシを見つけた局面は、ああくるか、と思ったし、逃避行は短かったし)
まあ、主人公のローマ青年と、ブリガンテス氏族の青年の友情に絞ったつくりになってて
良かったんじゃねーかと。
最後の、なんか、バディもののエンディングみたいな終わり方は、
賛否両論あろうがわたしはなんか好きでした。
今から彼らは諸々冒険するんだろうな~みたいな期待を臭わせててさ。
後、当時の砦の様子とか、食卓風景とか、お家のつくりとか、非常に参考になりました!
エスカ役の子、かわいかったしね!

しっかし、主人公役の役者さん、首太かった…
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by mi-narai | 2015-10-25 20:53 | 2015年下半期の読書

TV、『古代文明アンデスと西アジア』『アステカ王国の生贄の祭祀』『フロスト日和』

最近のテレビ

『経世済民の男 小林一三』
期待に応えてくれました。面白かった!
コミカルで、ダメなところもたくさんあるけどなんとも憎めないチャーミングな
一三に仕上がってました。脚本と演出と役者の力ですね!
後半駆け足だったのが心残りですが。
作中の、「豊かな社会とはなんだね」的なことを尋ねられた主人公が
「みんながこの国に生まれて良かった、と思えるような社会」
と答えたのが印象的でした。
全くな。金持ちや偉い人だけじゃなく、どんな状況で生まれても、
なるべく多くの人が「日本に生まれてよかったー!」と思えるのが良いよな。


「世界入りにくい居酒屋」
ファーストシーズンの総集編を見ました。
(弱いくせに)酒好きの身としては、毎回楽しみに見てたんですよね。
この番組、まさしくタイトル通り世界の色々な町の、地元民でなければ大変に入りづらい
居酒屋に取材したものなのですが、
映像を見ながら大久保さんやいとうさんといった飲兵衛のお姉さん方が
感想とつっこみをいれてくれるのも楽しいポイントです。
セカンドシーズンが始まるようなので、嬉しいな~!
見てるとみんな楽しそうでやたら酒を飲みたくなるのは困ったもんですが。


『山賊の娘ローニャ』
楽しく見てたんですが、山賊団がまとまったところで終わっちゃった。寂しい。
あの主人公の子供たちの友情は「探しに行こうよ」みたいで一貫して好きだったなあ。
大きくなって男女の仲になるのが楽しみなような惜しいような。
それにしても、最後の辺りの数回は、主人公の子供たちよりも
お父さんたち二人のやりとりに目が釘付けになってたなんて言えやしない、言えやしないよママン…
マッティスがあまりに可愛らしくてさ…。


ここから最近読んだ本

古代文明アンデスと西アジア 神殿と権力の生成 (朝日選書)

朝日新聞出版

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『古代文明アンデスと西アジア 神殿と権力の生成』
ちょっと前に、
エジプトとか恐竜とかインカ・マヤ・アステカはものすごい面白そうで誘惑されるけど、
これ以上手を広げると大変だから断固として屈さない!

…と言った舌の根も乾かぬ内に買っちゃいました。アンデスもの。
読み終わってだいぶ経つのでうろ覚えなんですが、
大まかに言えば、経済偏重の歴史観を反省しつつ、神殿形成時期の社会の動きを
違った目で考えてみよう!という趣旨の論文集ではないかと思います。
メソポタミアは若干少な目でしたよ。
で、トルコのBC9000年期辺りの宗教施設がどう考えても狩猟・採集時期のものだったり
(これまで、神殿というのは農耕に移行してから建てられたと思われてた)
内っ側やら、上からどんどん神殿が更新されて大きくなっていったり
新しくなっていったりする様が語られたり、面白かったです。
メソポタミアって、都市国家系なのね。
でも、面白かったのに、何回も寝落ちしちゃった…。
発掘現場の報告書、みたいな淡々と事実を述べる記述が続くと、つい、眠気がね…


アステカ王国の生贄の祭祀: 血・花・笑・戦 (刀水歴史全書)

岩崎 賢 / 刀水書房

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岩崎賢著『アステカ王国の生贄の祭祀: 血・花・笑・戦』
アメリカ大陸づいてる時に本屋で見つけて買ってしまったもの。
主にアステカの神話について述べてあります。
正直な感想をまず一言。


血生臭SEEEE----!!!


いや、前々からマヤやインカに比べて生け贄儀式の規模と回数が多いよな、とは思ってましたが、
一月に一回必ず生け贄儀式があるんかい!!!
比喩でなくマジで心臓捧げちゃってますよ!(神に!)
しかし、話を聞いてみると、どうやらアステカ文明は、ちょうど南アメリカ全体が
好戦的になっていた時代の国家だったんだそうな。まあ、それなら分からんでもない。
ずーっと血生臭いわけじゃなく、その時期が特に戦国時代だったから好戦的だったんだよね。
生まれた男子はすべからく良い戦士になるよう、厳しい訓練が課された、てあるし、
往事のスパルタやローマのようなものだと思えばいいのでしょうか。
歴史を見ても、アステカ帝国の母胎となった部族は、もともともっと北に暮らしてたのが、
寒冷化のせいでメキシコ盆地に南下してきた一派で、
すでにその辺りで栄えてた他の大帝国の周辺でいいように使われる辺境民族だったっぽいし。
良くありますよね、大帝国の周辺国が実力を付けて侵略してくるパターン。
マケドニアとか。ゲルマン民族とか、オスマン・トルコとか、モンゴルとか清とかさ。
まさしくアステカもあのパターンです。
なので、大帝国になってからも軍事色が強かったっぽいよ。


それにしてもこの本、アステカの神々がものすごいよく分かります。
さすがちゃんと研究なさっておられる方の本だぜ。神さまの名前の意味もちょこちょこ載ってて楽しい。
これまでは、アステカの世界は機械仕掛けの時計みたいなもんで、
人間の血液を定期的に与えないと動力が枯渇しちゃって動かなくなる、みたいな理解だったらしいんだけど、
筆者は、もっと循環型の世界観だったんじゃないかと思っているようです。
神々の血もまた生命力や作物として地上にもたらされるんです。
それによって人々も他の神々も潤い、巡りめぐって人間も神々に血を返すと。
神々の血をいただいて、人間の血をあげて、こう、生命力がぐるぐる世界を回ってるイメージ。
なんか、その方がいいですよね。
多分、欧米の研究者よりは地理の近い日本人の方が絶対古代アメリカ人の気持ちは分かるはずですよ…!
アメリカ大陸へ渡った人々は東北アジア出の筈だし!
桃太郎の出生に激似の神話とか、天の岩屋戸の話にくりそつな神話とかあって
大変にシンパシーを感じました。
ギリシャ神話と日本神話の類似はさすがに偶然かな、と思うけど、
南米だったら、ひょっとすると神話の源流は一緒かもしれませんよね。


田中啓文著『イルカは笑う』
ブラックなネタが多くて、買って読んだことを後悔した。
いや、そこまで嫌いでもないが、手元に残しておくほどのものでもないので
売ると思います。


フロスト日和 (創元推理文庫)

R・D・ウィングフィールド / 東京創元社

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ウィングフィールド著『フロスト日和』
面白かった!
1作目を読んでから大分間が空いたので、今回フロスト警部の相棒役になってる
若いウェブスター刑事、前回からの出演だとばかり思ってたら

初登場だった…!

相変わらず次々と起こってはどんどんと積み重なっていくフロスト担当の諸事件に
働いても働いても終わりの見えない一日のことですよ。
章のタイトルが最初の頃延々「火曜日―夜勤」で(「火曜日―夜勤」の次の章も
「火曜日―夜勤」その次も「火曜日―夜勤)
「あああ、夜勤が終わらねぇ~~!!」という気になりました。
こういう小さな事件が畳みかけるように同時に起こるのって、モジュラー型と言うそうで。
なので、フロストシリーズはモジュラー型警察小説。なのかしら。
で、作中上司やウェブスターさんからさんざん小汚いだのだらしないだの行き当たりばったりだの
下ネタ好きの親父だの、頭が悪いだのこき下ろされる主人公フロストですが、
この人、でも、すごい良い人なんですよ。人の痛みの分かる人というか。
決して奢ったり人を見下したりしないのよね。自分を過信しない。
なので、読み進む内このどうしようもないグダグダのおっさんにいつのまにか肩入れしてしまうという。
上司にいたらほんとうにたいへんだけど、わたしは好きだなあこの人。
おまけに、読み進むにつれ、あんなに錯綜していた事件の数々は、全て解決し、
全ての複線は回収されるんです。お見事!
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by mi-narai | 2015-10-04 01:56 | 2015年下半期の読書