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『生物と無生物のあいだ』 『街場のアメリカ論』 『ユダヤ人を救え!』他

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

福岡 伸一 / 講談社

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福岡伸二著『生物と無生物のあいだ』読了。
さすが賞を取った本です、面白かった!
最初は、分子遺伝学の歴史、DNAがどうやって発見されるに至ったか、を書いてるだけかと思ったけど、
(それだけでも面白かったけど)
最後の、生命の不可逆性にどきっとさせられました。
生命のモデルを考える時、ロボットみたいに考えがちだけど、途中で止めたり、取り替えたりできる
ロボットと違って、生命は一度プログラムが組み込まれてしまうともう取り替えが効かず、
途中で止めるとやり直しも効かず、本当に一発勝負なのですヨ。
もし必要な遺伝子を最初から全部抜いたら、他のものでなんとか代用しようとするので
生まれてくる子供は通常どおりなのだけれども、
部分的に欠如した場合、ある程度は存在するのでうまく代用がすすまず、異常が現れてしまう、とか、
目から鱗でした。
命は大切だ、とは良く見る字面ですが、誰がそれを実感できているのでしょうか、
わたしも普段はそうだなあとは思いつつも本当に実感は出来ていなかったように思うのですが、
今回この本を読んで、実感のほんの端っこをかじるくらいは出来た気がします。


街場のアメリカ論 (文春文庫)

内田 樹 / 文藝春秋

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内田樹著『街場のアメリカ論』読了。
仏文学者の著者が門外漢の立場から、アメリカについて書いた本。
ていうか、アメリカに対する日本人の意識に着いて書いた本。
毎回この人の話を読むと、胡散臭いなあとは思うんですが、面白いんですよね~。
今回も、「そうかなあ」と思う部分もたくさんあったけど、概ねはにやにやしながら楽しく読めました。
日記を書かない間に読んだのが大分前になってしまったので記憶が朧なのですが、
その中でかろうじて印象に残っている事と言えば

・親幕府フランス人
 幕末、維新側にはイギリスが、幕府側にはフランスが、主に援助していたのですが
(ざっくりした説明だなオイ)
フランス人には結構親身に幕府の人と仲良くなった人も居たみたいで
最後幕府が敗れてからも、幕府の残党と共に戦ったりしたんだって(へー、知らなかった)。
なんか、ちょっとキュンと来た。

・アメリカ人の自己イメージ
 結構「どうせ嫌われてるし」と思ってるみたいで、これにも若干キュンと来た。

・アメリカの政治の仕組み
 人間は権力につくと腐敗するものだ、ということをよく分かっていて
その上で、一般国民にトップが無能な事で引き起こされるダメージがなるべく行かないように
設計してあるらしい。
クールです(C/内田)。
そもそもイギリスから独立した経緯があるから、自国民のトップに対する不信と言うよりも、
英国に対する不信から、そんなことになってるような一面はあるようなんだけど、
それでもやっぱ政治の仕組みはそうして作るべきだよなあ、とわたしも常々思ってたので
思わぬところで同意してしまいました。
政治家の皆さんが皆が皆腐ってるとは思いませんが、皆人間なんだから誘惑は少ない方がイイですよね!

なんだか、読み終わると前よりアメリカがちょっぴり愛しくなりました。


飢えたピラニアと泳いでみた へんであぶない生きもの紀行

リチャード・コニフ / 青土社

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リチャード・コニフ著『飢えたピラニアと泳いでみた』途中まで。
自然専門のジャーナリストが、取材中などにぶち当たった出来事や感じた物事を書いたエッセイ、的なもの。
もっと生物的な内容を踏み込んで書いてあるのかと思ってたんですが、
どちらかというと、もっと叙情的な感じだった。
なんというか、動物や自然を取材して、筆者が感じた事もあますところなく書いてある感じ。
カブトガニの項目では、環境政策に絡めて書いてあってなんか考えさせられました。
思ってたのと違ったけど、面白かったです。
でも、次の本が溜まってたので3分の1ほどで返してしまいました。


ユダヤ人を救え!―デンマークからスウェーデンへ

エミー・E. ワーナー / 水声社

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エミー・E. ワーナー著『ユダヤ人を救え!』読了。
第二次世界大戦中、デンマークに在住していたユダヤ人の9割は助かったらしい。
それは、デンマークが国中で、全国民が一緒になってドイツをだまくらかして
ユダヤ人を対岸のスウェーデンに逃がしたから。
そんな史実について、関係者の証言を中心に書かれた本。

予め大体のユダヤ人が助かると分かっているので安心して読みました。
それでも、デンマークの港町から逃れる部分にはハラハラしたし、
スウェーデン側の受け入れには涙しました(ズビバー)。
結構、分かってて見ない振りをしてくれたドイツの軍人さんもいたようですよ。



現在黒田龍之介著『ロシア語の余白』読み進み中。
ロシア語の発音はなんか綺麗だなあ。



映画『ナルニア』3見に行きました。
3Dに意外に違和感が無かった。
なんか、原作を読んだのが昔過ぎてどういう話がベースだったのか全く思い出せない…
(エンディングはあんな感じだった気がしますが。あとユースチスの不幸と)
とりあえず、ペベンシー家の下の二人はいい感じに育ったなと思いました。
カスピアンは優しい顔立ちなのであまり髭が似合わないけど(もうちょっと年をとったら
いい感じに似合ってくると思う)。

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ご連絡くださった皆様、ありがとうございます(ご無事でよかったっス!安心しました)!!
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by mi-narai | 2011-03-21 22:23 | 2011年3月の読書

zakki

妹の無事は確認したんですが、東の方の知り合いの方々がどうなってるのか安否が気になって落ち着きません。
こっちは全く!なんともないんですけどね。
そのまったく何とも無さとテレビの画面の惨状のギャップが落ち着かない…
なんかできることがあればいいんだけど(今のところ募金くらいかしら)
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by mi-narai | 2011-03-12 18:06 | その他

『木馬と石牛』 『プラトンに関する十一章』

新編 木馬と石牛 (岩波文庫)

金関 丈夫 / 岩波書店

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『木馬と石牛』読了。
様々な物語の源流について考えたエッセイ風の本。
色々とネタ満載の本です。
表題の「木馬」からして、トロイの木馬の事ですから!
ギリシア関連のことは、またサイトのコンテンツの方で述べるとして、その他のコボレネタを。
わきがのこととか、シモい話題も満載で、不肖ワタクシ、大分笑いをこらえつつ読んでしまいました。
欧米人の100人に99人は体臭がするって、マジっスか!?
(でも確かに、ロマンス小説なんか読んでると必ずといっていいほど相手の匂いについて言及が
あるんですよね)

後、「杜子春」の話って、初めて知った。



プラトンに関する十一章 (ちくま学芸文庫)

アラン / 筑摩書房

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『プラトンに関する十一章』アラン著。森進一訳
このアランさんって、『幸福論』とか書いた方でしょうか。
読んでませんが。
ほんとはこの本、買うつもりはなかったのですが、一章目の『ソクラテス』の項を読んで

ものすごい共感してしまったもので…!

アランさんがソクラテスに対して思うことにはいちいち頷いてしまうっス!
ていうか、アンタも相当のソクラテスファンっスね!?
師匠!!

真面目な哲学についての話には、時々ついていけないこともあるのですが
(理解するまでゆっくり読めばいいんですが、そんなきっちり読み下すつもりはもともと
ないからなあ…。だって、楽しみのために読んでるもん)
アランさんのプラトンとソクラテスに寄せるまなざしがものすごく好意的で
読んでてニマニマしてしまうのです。
うひひ。

あとちょっとで読み終えちゃうので、ゆっくり読みます!



数日後、読了。
「国家論」は、政治について書いてあるのではなく、正義について書いてあるのだ、
とあって、「国家論」を読む勇気をもらいました。
(あんまり難しい話はよう読まん、と思っていたので)
解説も詳しくて良かったです。
そうじゃないかとは思ってたけど、アランさんのプラトン解釈は
もっとシビアな人から見ると、独自解釈過ぎて役に立たん、と思われることもあるとか。
別にいいじゃない、わたしは研究者じゃないしアランさんの解釈もイイと思いますよ~。
でもアランさんの解釈だと、プラトンってものすごく純粋で峻厳だよなあ。
多分アランさんはプラトンがお好きなんだろうけど、わたしはその脇で語られる
アランさんのソクラテス解釈がとても好きです。

訳者の森先生は、新潮版のわたしが一番読みやすいプラトンの『饗宴』の訳をされた方なんですが
アランを訳した経緯のくだりに、これまた訳が好きな田中美知太郎先生が出てきて、
ひとりニヤニヤしてしまいました。



『月のたまご』3巻まで。
いや、面白いんだけど、ダマーニナ(三郎さんに横恋慕するまゆみのライバル)が
後々振られるのを見るのが忍びなくて、とりあえず、ここまで読んで良しとしときました。
どうしても、振られるほうに過剰に同情してしまうのよ~~~



後、『生物と無生物のあいだ』読み終えて、今『街場のアメリカ論』読み進み中。
感想は後日!



多読
『Sherlock Holmes and the mystery of Boscombe Pool』(レベル3)読了。
いわゆるボスコム渓谷の謎.
シャーロック・ホームズシリーズは全部読んだはずだけども、
NH●でやってたドラマも見たはずだけども

さっぱり覚えてませんでした。

推理モノなので、「…えっと、この登場人物がなんだっけ??」と
混乱する事もありましたが、おおむね楽しく読みました。
ワトスン君はええ人や~


『The young king and other stories』(レベル3)読了。
オスカー・ワイルドの童話たち。
幸せな王子とか、わがままな巨人とか、有名な話も含まれてます。
…なんか、ものすごく面白くて、苦痛も読まされてる感もなくさらさら読めました。
嘘みたい!
これが名ストーリーテラーの実力か!?

いや、話の内容は、ハッピー・エンドよりは、悲しい結末の方が多いんですけどね。
大体最後、登場人物あまりの悲しみに心臓が「ぱきっ」って割れちゃうし。
ああ悲しい。


『The return of Sherlock Holmes』(レベル3)
「シャーロック・ホームズの帰還」のなかから、「6つのナポレオン」を含む3篇。
ちょっと読みづらい、かな。
しかも、『ナポレオン』の他は、タイトルから内容が全く推測できん!(ダメダメです)


『O・ヘンリー傑作集』(レベル3)
英文だけど、講談社から出てる多読用の本なので、日本語タイトルなのだ!
なんか、皮肉な結末のものが多くて(そうなのは承知で読み始めたんだけども)
辛くなってきて、3分の2ほどで返却した。
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by mi-narai | 2011-03-06 22:30 | 2011年3月の読書