カテゴリ:2009年11月の読書( 2 )

『遊女の対話』 『魔王』 『ギリシア悲劇全集Ⅰ』

ルキアノス『遊女の対話』読了。
これまたえっらい前に読み終わりすぎてほぼ忘れてますが、
なんとか思い返してみると、
途中の、似非魔法使いを語った段だったかに、
有名な『魔法使いの弟子』の原型があることにビックリしたことが記憶に残ってます。
(※わたしがぱっと思い出すのはポール・デュカスの交響的スケルツォですが、
ディズニーの方が有名かも。
これって、ゲーテがもとなんだ、ふーん(Wikiを見つつ))
この話ってこの昔からあったんだなあ!

楽しみにしてた解説も期待通りでした。
ペラい上に、当時にしては風刺と娯楽色の強い内容のこの本書にして
この解説の分厚さ。さすが高津先生です(惚れ惚れ)。


世界文学全集 (1)

ホメロス / 講談社


講談社のオデュッセイアとアルゴーナウティカが載ってる分を図書館で借りてみました。
オデュッセイアの本文の方は松平先生の訳だし、それなら岩波で読んだ事あるので
そこではなく巻末の解説を目当てに借りて読んだんけど、
読んでみたらこれまでどこかで読んだ事あるような内容だった…。

アルゴーナウティカのほうの解説は、岡道男先生でした。
作者のアポロニオスがたいした知識人で、師匠のカリマコスと対立して長編叙事詩を書いた事やら、
(※師匠は短い文章の中に技術の粋を集めた詩の形式を至上とする文学者だった)
吟唱詩人であり、当然耳でそれを聞く聴衆を対象として語り、
それまでの吟唱上の積み上げられた経験や素材、形式を使えた(その分制約も受けた)ホメロスと違って、
アポロニオスの場合は、他人が読む事前提に、アポロニオス個人の資質による工夫を凝らした
(=作品にアポロニオスの個性が強い)事やらがのっててこれは面白かったです。
主人公のイアソンに対しても好意的で、読んでて楽しかった。

アルゴーナウティカ(の元にあるアルゴー船の航海)の冒険譚とオデュッセイアの冒険譚は
どっちが先かというのはほんと読む本によって違うのですが、

どっちでもいいよ、別に。

でも、話を構成する成分が似てる事は確かなんですよね。航海民話の要素盛り沢山!


魔王 (講談社文庫)

伊坂 幸太郎 / 講談社


井坂幸太郎『魔王』
貸されたから読みました。
貸してくれた子が「おもんなかったで、これ」と言いながら貸してくれた一冊(笑)。
最初にそう言われていたので心構えが出来ており、さくっと読み始めて読み終わりました。
(字もでかいし、ロマンス小説以上に短時間で読み終わる井坂本)

…結局、だからどないやねん。

というのが読後の第一の感想。
個人的には前半の主人公の「うわ、この政治家うっさんくさッ!
なんで皆コイツの事そんな信じてんねん!!怖すぎ!!!」
という危機感には非常に共感でき、
そこまで言うほどつまらなくもなくそこそこ楽しかったのですが
なんというか、この作者の本を読んでいると
自分の陥りそうな悪い場所をこれでもかと見せ付けられてる気になって
ものすごい読んでて複雑な気持ちになります…。
妙にかっこつけてみたりとか、賢しげな事書いてみたりとか…嗚呼あああ
恥ずかしい!!!
(いやもちろん、相手はそれで食ってるプロですもの、そんなこと思うなんて
その方がおこがましいってのは重々承知ですヨ。)

…と反省しつつも、読後、アンチ井坂派の妹とのダメ出し大会が
超絶に盛り上がった事は追記しておきます。
井坂ファンの人、ほんとごめんなさい!
でも、周囲のアンチ井坂派の人よりは、わたし、素直に読んでると思うの!
貸された本、後2冊残ってるので、頑張って読みたいと思います。


アイスキュロス I ギリシア悲劇全集(1)

アイスキュロス / 岩波書店

スコア:


『ギリシア悲劇全集Ⅰ』
図書館で借りてみました。
岩波のハードカバーのアレです。
読んだ事のない断片集から借りようと思ったのですが、
一冊手にとってみたら巻末にそれぞれの訳者による解説があるではありませんか!
解説好きのわたくし、それに惹かれて1巻から借りるなどという暴挙に出ました。

1巻目はアイスキュロスのオレステイア三部作
『アガメムノーン』『コエーポロイ』『エウメニデス』
…ふふふ、解説、超絶楽しかったですわ…。
カッサンドラーとピュラデスをだんまり役だと観客に思い込ませておいて
不意に語り出させたときの衝撃を、うまく利用するアイスキュロスの手法
などがこれでもかと説明されてて、ものすごい面白かった。
つい本編も読みたくなってしまって、今遡って悲劇本編読んでるとこです。
まあ、もう一度くらいは通しで読んどくべきかなと思ってたからいいか。
(この後、朗読大会の場所指定、不参加者でもリクエストはOKらしいと聞き及び、
俄然読む気が湧いてきた見習い。現在コエーポロイの最後の辺り読み中です)


ところで、挟まってた小冊子に(こういう西洋古典系のハードカバーって
関連小冊子がよく挟まってますよね。)
「色んな人に尋ねてみました、あなたの好きなのはどの悲劇?」
てなアンケートも載ってて、それも楽しかった。
ソポクレスの『オイディプス王』と『アンティゴネー』は予想通り(?)根強い人気でしたが、
アイスキュロスの壮大さに惹かれる方も、
エウリピデスを強く推す方もいて、一言コメントにニマニマしてしまいました。
いやあ、この辺りは好みで分かれますよね~!
(かくいうわたしはきちんと読み込んでないのでコレが好き!と言い切るところまで到達してない)

そのコメントの中で
「トルコ語由来の単語にきりりと引き締まった現代ギリシア語に慣れた私には
古代ギリシア語は間延びして聞こえる。」
というのがあって


そうなのか!


と目から鱗が落ちました。
古代ギリシア語と現代ギリシア語とは連続したものとして考えてましたが
トルコ語とギリシア語については関連性を考えてなかったー!!
そりゃオスマン支配が長かったんだから影響受けてるはずですよね!
そっかー!(考えたらあたりまえです)
ちょっと現代ギリシア語に興味が湧きました(現金)。



DVD
ガキの使いやあらへんで、罰篇『笑ってはいけない高校』
ちょっと何も考えずに笑いたくなってさ。
まだ米沢守の事件簿もスーパーナチュラルシーズン4もスラムドッグミリオネアも
1週間貸し出しになってないし、急に思い立って借りてみました。
くちびる西高校ってネーミングからして既におかしい(笑)。
今回はまっちゃんが叩かれる回だったので、個人的に非常に楽しかった一作でした。
だんかーん!
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by mi-narai | 2009-11-16 21:55 | 2009年11月の読書

『セクシィ古文!』 『遊女の対話』

高橋哲雄著『アイルランド歴史紀行』読了。
作中に出てくる、昔の日本人が描いたアイルランドへ行こう、という詩が
可愛かった。


セクシィ古文! (ナレッジエンタ読本 8)

田中貴子×田中圭一 / メディアファクトリー


田中貴子、田中圭一共著『セクシィ古文!』読了。
これまた職場の同僚に貸してもらった本。
面白かったよー!

電車の中では読めない感じでしたが。

古文の中のものすっごいくだらない下ネタなんかがからっと明るく紹介してあって、
個人的には健康的でいいなあと思いながら楽しく読んだのですが、
別の同僚(井坂好きでむらかみはるきファンの人)に面白かったというと
「…あの本、どうかと思う。わたしは読まない。好きではない」と全否定されてしまいました。
ああなるほど、こういう反応する人もいるんだなあ
(※どっちかというとこういう反応の方が一般女性のテンプレートな気も)
と、目から鱗が落ちる気持ちでした。
その子の反応が興味深くて内心ニマニマしてしまったのですが(悪趣味)、
BLがダメな人とかもこんな感じで嫌悪感を示すのだろうなあと思うと、
自分が平気だからとあまりおおっぴらにするのも良くないのかなと
(や、もちろん実生活でわざわざ吹聴して回ったりはしませんが)若干反省もした一件でした。
若干だけだけどな。


遊女の対話 他三篇 (岩波文庫 赤 111-2)

ルーキアーノス / 岩波書店

スコア:


ルキアノス『遊女の対話』途中。
神々の対話も買ってるはずなんだけど、昔に買いすぎて積読本の山に埋もれちゃってます。
というわけで、比較的上のほうに積んであるこちらから読み始めました。
対話編だから読みやすいな~。
庶民の生活が仄見えてちょっと楽しい。

後、嘘吐きを非難する対話のところで、オデュッセウスの嘘は肯定されてて
「それはええんや」とちょっと吃驚しました。
(ルキアノスは、神話や迷信が我慢ならない人だったのね。
だから『神々の対話』がああなっとるのか、と妙に納得。風刺や批判なのか)
ぺらい本なのでひと息に読み終わる予定です。
巻末の解説が今から楽しみで楽しみで!
(楽しみなので先に読んだりせずに最後にとっておきます)


土曜にいきなりヅカ好きの友達に宝塚に誘われて、
行って来ました『ラストプレイ』。
ポスターとか話のあらすじを読んでものすごいシリアスな話を
そうぞうしてたら、意外にコミカルな筋立てで、面白かった!
いい意味で裏切られました。


『相棒』
新シリーズ、…なんか、みっちーも意外といいんじゃない…?
亀山君の時は、亀山君の方が右京さんを嫌ってる風でしたが、
今回は、積極的な神戸君に、右京さんがどん引きしてる風なのが
なんか面白い(笑)。
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by mi-narai | 2009-11-03 20:57 | 2009年11月の読書