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『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』 『英国人一家、日本を食べる』

恐竜はなぜ鳥に進化したのか―絶滅も進化も酸素濃度が決めた (文春文庫)

ピーター・D. ウォード / 文藝春秋

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ピーター・D・ウォード著『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』
最近の研究で、生物が誕生してから6億年、各時代の酸素濃度は思いのほかばらつきがあった
ということが分かってきたようなのですが、
この作者は、その酸素濃度こそが進化の方向に大いに影響を与えたのではないか、
という仮説を立て、それに則して進化を説明しようとしています。
なかなか面白そうだったので買いました。

今、呼吸のしくみについて読んでいるところです。
文系脳のわたしは既にしてくじけそう…。
けど、なんで酸素を使って呼吸するのか、という根本的なところはよく分かった気がする。
取り出せるエネルギーが大きいからですよ…!
でも、酸素って、基本生物にとっては毒なんじゃなかったかなあ…。


数日後。引き続き読み続けてます。
ものすごい面白いし内容に興味もあるのですが、内容が理系のため理解するのが難しく
こないだ数えたら行きの電車の中で14ページしか進んでなかった…。
でも、そのおかげで、リアルタイムにじりっじり時代を体感してる気になるというか、
タイムスリップしてのんびり各時代を眺めてるような気分になります。
タイトルは『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』ですが、
恐竜のことだけ書いているのではなく、発生した生命が変化し、環境に適応していく様子を
酸素濃度をからめて順に追っている感じなので。
(低酸素時代=低酸素に対応できない動物が軒並み滅びる。で、一部の動物が体制を変化させ、
逞しく適応、のちの高酸素時代に多様化する。次の低酸素時代に対応できない種は滅びる)
各時代の一番最初に、その時代の風景をのびのびと描き出してくれるんだけど、
それがほんと、ワクワクするんですよ!
今の地球と全然違う風景がわーっと広がってるんですよ!
最初の頃なんて、植物がほとんどなかったから、地面はうすーく藻っぽいものが水辺にあるくらいで、
地上には生命はなく、木の根がないから川も蛇行せずに網状に流れ、
海の中は節足動物(ムシっぽいアレ)天国だったりするんですよ。
海底を埋め尽くすごとくムシっぽいアレがカサカサ動いてるんよ。いやあああああ!!!
下手なSFやファンタジーなんかよりよっぽど異色だよ。事実は小説より奇なりなのですよ。


更に数日後。
ちびちびながら、カンブリア紀大爆発のくだりを読んで、
ペルム紀絶滅を読んで、今やっと三畳紀に入った。

・これまでに、すでにものすごい数の生物が絶滅してるんだなあ、ということに改めて驚いた。
大体、数多の生物が発生し、枝分かれした上で、生き残った者たちのさらに一握りが
今生きてんだよなあ。絶滅危惧種は守らなもったいないとは思うけど、
滅びるもんは滅びるんや、などとちょっと思ってしまいました。

・スパンが長い。1000万年の間、とか、そんな言葉が文中に何度も出てきて、
読者の方もまるで1000日みたいな感覚で読んじゃってますが、
よくよく考えたらいっせんまんねんて!!

・あたりまえだけど、哺乳類は爬虫類から派生したんですよねえ。
作中で「哺乳類型爬虫類」とか書かれててちょっと不思議な感じ。

・三畳紀に入ってようやく恐竜っぽいものが出始めた。
もともとワニみたいに足が横に向けてついてたのが、胚が圧迫されて呼吸がしづらいので
そうならないよう下向きに足を伸ばし始め、さらに2足歩行型になった、という
説明が面白いです。

・三畳紀の初期は低酸素、高温だった。

・現生の鳥類の胚機能(気嚢)の調査と、恐竜の化石の骨の調査から、
恐竜も気嚢を持ってて、鳥と同じような、効率のいい呼吸をしてたんじゃないかと
現在大方思われているそうですよ。
(低酸素時代を乗り切るため)
すごいですね!やっぱ恐竜は鳥の祖先なんや!

・で、高温だったから、恒温動物じゃなくて、変温動物だったんじゃないかって。
これはまあ、そうだろうなあ。変温動物は低気温だと不利だけど、
二酸化炭素の温室効果で年中暑かった当時だとなんの心配もないし、
恒温動物って、変温動物の何倍かの酸素が必要なんだってね。
こっちは高温だと不利。


・恐竜の種類が多くて混乱しそう。
竜盤類と鳥盤類といて、海には魚竜と海生爬虫類がいるのね。
で、鳥盤類は気嚢式胚を持ってなかったっぽいと…。
恐竜のあたりは、夢があっていいよなあ。ちょっと楽しい。
恐竜の時代って1億年以上続いたわけですが、
人類の歴史が、紀源後はまだ2000年、トルコの遺跡が紀元前9000年くらい、
大地の子エイラの時代が4万年くらい前としても、
1万年が1000こ集まって1千万年、さらにそれが10こ集まって1億年、だもんなあ…。
あかん、気が遠くなってきた…

更に数日後…


ようやく読み終えましたーーー!!!

長かった…。

昨年末からずーっとこの本に掛りっきりだったもんな。
でも、おかげで長い間進化にどっぷり浸れて、
恐竜のこととかしつこく妄想出来て、ワクワクしましたよ。
繁殖方法のこととか(卵の形状と酸素濃度の関係とか)
鳥の飛翔はいつからかとか、
はっきりした答えはまだ見つかってないものの、いろんな人の推論がまた面白い。

ちなみに哺乳類についての記述なんて、全体の10分の1くらいしかない!
(歴史、浅ッ)

最後の方には、これからのプレートの変動と予測される酸素濃度とか書いてあったけど、
(5億年周期で超大陸が出来るらしい。大陸がくっつくと酸素濃度が上がり、
離れると下がるそうな。鉱石の二酸化炭素含有率とか、
なんか色々関わってるらしいよう分からん)
そんな2億年も先に人類が生存してるかしてへんか分からんしな。
してたとしたら凄いよなあ…。

著者は最初に宣言している通り酸素濃度に着目して仮説を展開しているので
偏り過ぎっちゃ偏り過ぎなんですが、意外と説得力あって、
ちょっと洗脳されそうになりました。
進化にはもっといろんな要素が混ざり合ってんだろうけど、
確かに、呼吸は大事だもんね。

それにしても、あー、楽しかった!
十分堪能致しました♪



英国一家、日本を食べる

マイケル・ブース / 亜紀書房

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マイケル・ブース著『英国人一家、日本を食べる』読了。
正月、妹夫婦が帰省してたんですが、
妹の旦那に定番の「最近何か面白い本読んだ?」という質問をぶつけたときに
帰ってきたのが「なんか、イギリス人家族がひと月くらい日本食べ歩きの旅する本読みました。
それが結構面白かったです。本屋で立ち読んだ程度ですけど」という答えでした。
「どうよ、イギリス人の反応は」
「大体褒めてましたよ」
「そりゃな~(イギリス人に褒められても、当たり前、という気がする)。でも、気持ち良くなるよね、それ系の本」
「ですよね~。いい気持ちになりますね~」
「時々読みたくなるよね~。それで変に誤解して傲慢になるんは良くないけど」
などと婿と会話し、その後忘れてたんですが、正月明けにふと思い出して
読みたくなったのです。
買うのはもったいなかったので図書館で借りました。
一気読み!
フードジャーナリストで、ご自身もものすごい食いしん坊のマークさんが、
パリで日本料理のことを知人にに焚きつけられたのがきっかけで
奥さんと小さい息子さんたち連れて食べ歩きの旅をするという。
本人は英国人ですが、奥さんとか息子さんの名前はどうもフランス語っぽい。
活動の拠点も巴里っぽいし、飯マズ出身なのに舌は確かなようです。
旅程は、東京→北海道→京都→大阪→博多→東京で、
どこの食べ物も割と絶賛してあります。ありがたいこっちゃ。
しかも、和食の細かい味とかまでちゃんと分かって味わってらっしゃる…!
(日本人でも馬鹿舌のわたしには、分からんかも)
面白かったですよ。
後、珍しく大阪が褒められてたのがちょっと嬉しかった。
崇拝するほどではないけど、そんな悪印象もない他県民としては、
一部の人のひどい叩きようには胸を痛めていたので…
(多分、府民のみなさんはそんな叩きなど気にもせずに流してらっしゃると思うけど)
いや、大阪だけじゃなく、どこの土地のことも楽しそうに書いてらっしゃいましたけどね。
一部端折られてるそうなので、これは原書を読むしかないのか…?
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by mi-narai | 2014-01-25 01:11 | 2014年上半期の読書
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