<< 私信というか 『世界神話事典 創世神話と英雄... >>

『ミレニアム3』 『はじめての民俗学』 『アーティスト』 『ヒューゴの不思議な発明』

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

スティーグ・ラーソン / 早川書房

スコア:


『ミレニアム3 狂卓の騎士(上)』読み始める。
とんでもない2巻のラストからの続き。
続き、といっても、やはり2巻のメインテーマだった事件は一応ケリが着いており、
3巻はまた目先を変えた展開になりそうな予感です。
最初の辺りはリスベットがほぼ動けなかったり、
新登場人物の紹介があったり、相変わらずのスロースタートですが、
今回は思いがけない展開が割と早目に起こって、ちょっとびっくりさせられます。
上巻の最後の辺りの今現在は、リスベットがいつもよりはひどい目に遭ってない感じなので、
このままあまり不幸に出会わずに下巻を乗り切って欲しいと、もう、願いはそれだけです。
ちなみに3巻上下はスパイ大作戦な感じ。
シリーズ通じて、出てくる男性は半分は普通の善人だけど、半分はろくでなしのカスです。
そんなアホは早急に滅ぶべき。
登場女性は大体が個性的で素敵な方ばかりなんですけどねえ。
アホどもが3巻の下巻の最後でちゃんとギャフンと言ってくれたらいいなあ。


ミレニアム3  眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

スティーグ・ラーソン / 早川書房

スコア:


『ミレニアム3 狂卓の騎士(下)』読了。
今回も一気読みしてしまいました。
今更言うまでもないことを言っても良いでしょうか。

面白かったです!

1巻が古典的本格ミステリー調だったのに対し、
2巻は警察小説、3巻はスパイ大作戦でもって法廷もの。
2巻はハラハラしながら読んで、
3巻はワクワクしながら読みました!

3巻で2巻からひっぱってきた事件はきれいに片がついたんだけど、
主人公二人の関係とか、リスベットの成長とか、
これからまだまだ発展しそうだったのに、
本当に、本気で、作者の急死が悔やまれます。
続き読みたかったよー!!


はじめての民俗学: 怖さはどこからくるのか (ちくま学芸文庫)

宮田 登 / 筑摩書房

スコア:


宮田登著『はじめての民俗学 怖さはどこからくるのか』読了。
まずは、日本の民俗学がどのように発展してきたかという、流れからスタート。
定石どおりです。
で、柳田國男が『遠野物語』を書いたのは明治時代だったと知ってちょっとびっくりしました。
よくよく考えたら、そのくらいの時期の方が民間伝承もたくさん残ってただろうし、
作者の生年月日から言っても全くおかしくは無いんだけども、
未だに『遠野物語』って各出版社が夏になったらやり始める
販売促進イベントの一環としての夏向けの読書用文庫100冊とかのラインナップに入ってるからさ。
そんなに古いイメージが無かったんですよね。

続いて、田舎の伝承から都市伝説まで、主に怖い話中心に語られてました。
口裂け女とか、久しぶりに聞いたわ~!

最後のあたりで、新来の神が伝播する時には、歌舞音曲が伴う事が多い、
みたいに書いてあって、もちろんそれは日本の明治ごろの流行神に関する叙述だったのですが、
それを聞いて真っ先に連想したのは

ディオニュソス

でした。
そういやローマ時代のキュベレーとかイシスとかも楽器かき鳴らして伝道してたんだっけか??
うろ覚え。
新しく入った神がそんな感じに派手派手しいのはいつの時代もどの土地でも
似たようなもんなのかしら、と思いました。



映画

見てない方にはネタバレになるかしら、とも思ったんですが、
結末が分かって駄目な類いの映画でもないし、一般上映も大分前だしで、
もう、畳まない事にしました。
でも、ちょっとだけ下げとくなー。














久々に映画に行ってきました。
『アーティスト』と『ヒューゴの不思議な発明』の二本立て。
この映画館に来たの、前回の『ジェイン・オースティン』と『ある晴れた日に』の二本立て以来です。
この映画館安いんだけど、必ず二本立てだからどちらも見たいってのに
なかなか当たんないんだよな~。
しかも、おじちゃん(多分経営者)の趣味でチョイス&カップリングされてるからしっとり系が多いしね。
(ちなみに次回のラインナップは『おとなのけんか』と『ヘルプ』。
これもちょっと面白そうではあるんだけど。)


『アーティスト』
結論から申しますと、

ジャン・デュジャルダンの笑顔にノックアウトされました。

この人、写真だけ見たら、別にさほどハンサムでもないし、
ふっつーーーーの顔なんです。
でも、笑顔が超好みだったの!
まず、ちょっと可笑しそうな顔になって、
その後、楽しくてたまらないみたいに、顔中に笑顔が広がるんだけど、
それが本心からだと観客に信じさせるような、
見てる方まで楽しくなりそうな笑顔なんですよ。
(例えば、K川景子さんとか、ああいう顔なんだろうけど笑顔が作り笑いにしか
見えない人っているじゃないですか。そういうのと真逆なんです。
スポーツ選手が、力を出し切って勝ったときの、
体の中から喜びがあふれ出た!!みたいな笑顔なの。)
役柄も、大御所のサイレント役者のはずなのに、茶目っ気があってカワユらしい。
後半に入ると大分落ちぶれるんですが、不遇な境遇にあってもどこかお育ちの良さを感じさせる
坊ちゃんキャラで、そのキャラクター設定も意外とツボでした。
相手役のぺピー(役名)がまた可愛いの!
元気で陽気で善良で、投げキッスは全速力!
二人のカワユらしさにハァハァしながら見たので個人的にはとても楽しかったんだけど、
他の人がどう思うかにはまったく確信が持てません(キッパリ)。

サイレントだからそんなに複雑な筋は立てられないし、色々と制約があるんだけど、
その制約があるからこそ為し得ている表現などが大変鮮やかで
おお、こういうのならサイレントもいいなあ、などと思いました。
しぐさとか、視線一つでその人物の感情がこうも表現できるものかと感心したヨ。
後、サイレント役者が落ちぶれる一方、彼が目をかけた若手女優が
トーキー役者として駆け上る、というあらすじから
ド・暗い展開を想像してたら、そこまででもなかった。
(確かに後半、これでもか、というくらい落ちぶれるけどね。)
キュートな映画でした。

しかし、見てる間はすっかり忘れてたけど、これってフランス映画なんだよな。
うむむ、そんなにフランス映画見慣れてるわけじゃないけど、
大体見た映画には毒があって、あるいはけっこうコテコテで、
好き嫌いが分かれそうな感じだったんだけど、
これはいい意味で古き良き時代のハリウッド映画って感じだった。
なんか、そのあたりもよくよく考えるとすごいなと思いました。



『ヒューゴと不思議な発明』
時計塔に住んでる少年がオートマータの秘密をめぐって冒険する、
みたいなあらすじを読んで、ファンタジーかと勝手に思っていたら
そうではなかった。
普通に古き良き時代の話だった。
時代的には、『アーティスト』のちょっと前のサイレント中興時代かな。
途中中だるみしたように感じたし、
このシーンはもっと巻いていかれへんもんかとも思ったし、
しかも予想と違う方向へどんどん突っ走っていき始めたので、
どうしようかと思ってましたが、

最後は老人が報われたので良かった(なにその結論)。

わたしは善良な老人の味方です。ええ。
[PR]
by mi-narai | 2012-09-08 23:27 | 2012年8月の読書
<< 私信というか 『世界神話事典 創世神話と英雄... >>