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『時の娘』 『地中海の記憶』 『哲学者とオオカミ』他


『QED』シリーズ更に2冊読了。
岡山に行って桃太郎伝説が絡むやつと、鎌倉の闇がどうたらいうやつの2冊です。
相変わらず、民俗的なアレコレは胡散臭いけど(主人公の女の子はあっさり納得しすぎ)
殺人事件はオーソドックスなゴシックサスペンス調でとても楽しかった。


時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)

ジョセフィン・テイ / 早川書房

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ジョセフィン・テイの『時の娘』読了。
歴史ミステリーの白眉。
この話、大好きなんですが、また読んでしまいました。
推理もの、というか、考古学や歴史学の、断片的な文物から、分かった事実を繋ぎ合わせて
史実を探り当てていくという、学問的な醍醐味が面白い1冊。
その歴史の謎に刑事の視点で挑む主人公がまた素敵。
毎回これを読んで、リチャード三世に惚れ直してしまうのですよね!
後、リチャード三世の肖像画がロレンツォ・ディ・メディチに似てるというのは
私も思ってました!!


地中海の記憶―先史時代と古代

フェルナン・ブローデル / 藤原書店

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フェルナン・ブローデル著『地中海の記憶』
この人、名前の感じから、ラテンっぽいなあ、イタリア人かスペイン人か?などと思っていたら
フランス人でした。

『地中海』という著書が有名らしく、いろんなところで名前はよく聞くので気にはなってました。
でも、大著『地中海』は古代史の記述がそんなになさそうだし(もともとこの人中世あたりが
専門らしいし)読むのを躊躇してたのです。
しかーし!このたび図書館で『地中海の記憶』という、そのものずばり古代地中海について書いた本を
みつけてしまったのでした、ドンドンパフパフ―。もうこれは読むしか。
目標はほんの3分の2ほどのところに有る、フェニキアとエトルリアについての記述です。

では、以下、読みながら思った事メモ。

・冒頭に、ご本人が「わし、古代史専門じゃないけど、専門家じゃない方が分かりやすくかけるかもしんないし。
いいよね?」みたいに言ってる序文があって、ちょっとカワユイ。

・訳者曰く、ブローデルさんは歴史の学者であるけども、その文体と筆致は文学作品のように
薫り高く、このように楽しみながら歴史を読めて読者は大変幸運である。らしい。
確かに、なんか、読みやすいです。でもって、楽しい。
薄い紙に端から端までぎっしり字が書いてあるから、読んでも読んでも終わらないけどな…。

・先史時代、てか、類人猿の時代あたりから書いてありますよ。
一体どこからスタートする気なんだい、フェルナン…?
(でも、それもまためっちゃ面白かった!
あんまりこの時代の地中海なんて学校じゃ勉強しないもんなあ)

・まず、クレタの記述にときめく。
最近ほんと印欧語族以外の方が楽しくって。
エトルリアも、他の文化の借用が多くって、わりと節操ない辺りが日本人として
共感するなあと思ってましたが、クレタの記述にも
『発見されるものはすべて外からの借用でありながら、同時に全てが独創的だからである。
これは島に特有の文化とはいえないだろうか?』
などとあって、やはりちょっぴり共感する。

・その後、メソポタミアとエジプトと、シリアと、青銅器時代のギリシアの記述なんかがありました。
うろ覚え。

・フェニキアの記述でちょう興奮しました。

フェニキア人かっけーー!!!

奴ら、最強の商人ですヨ!!!商人国家、ってのがかっこイイ!しかも海洋国家だし!!
カルタゴには商業用の長方形の港に、円形の軍港があったのは、前にカルタゴ展に行ったときに
模型で見ましたが、
テュロスにもやはり南の港と北の港と二つ合ったんですね。
うああああ、フェニキアー!!
いや、でも若い子供を生贄にしてたらしいと訊くとちょっぴりビビるんです、ですが、…そんなん、
ギリシャ・ローマ人ましてやキリスト教徒に非難される謂れはないよなあ。

あと、読みながらふと思ったけど、イーノーとパライモン(だっけか?)が海に飛び込んで
レウコテア―とメリケルテースになったという伝説、あれのメリケルテースって、
メルカルト(町の主という意味の名をもつカナン人の神)からきてんのかしらん。
あれ?でも、メルカルトってヘラクレスの事だと思われてたっけ???

・つづくエトルリア記述も面白かったけど、こっちはほとんど知ってることばっかりでした。
ブローデルさんは、最近のエトルリア人形成説を知ってはいたけど、リディアから移民したという説を
推し気味で、それがどうも鼻につく、というか。
後、並行しておさらいに以前読んだエトルリア本を読み返したので記述がどれのものかごっちゃになって
しまった、というのもあります。

この後に、ギリシャ部分とローマ部分が続くんですが、とりあえず、興味のある部分は読み終えたので
いったん、読了と言う事にします。
他にもたくさん本を借りてしまったので、早く読まねば…


哲学者とオオカミ―愛・死・幸福についてのレッスン

マーク ローランズ / 白水社

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借りたその2
マーク ローランズ 著『哲学者とオオカミ』
オオカミ好きなので、借りてみました。
著者は西欧人なので、ところどころ西欧人的なものの見方を脱却できていないなと
感じるところがあるのですが(上から目線で語ってみた)
(無意識のうちに善悪に分けてものを見ていたり、人を騙す事は悪であるという基点に立ってたり。
それが悪だということになってるのは全くもって人間の勝手じゃないの。
もっと大きなところから見たら、単にそういう特徴なだけであって、悪ではないっスよ、多分。
悪であるのはあくまで騙された人間が蒙る被害が問題になってくる場合であって、
人間同士の枠組みの中でこそ最も顕著なんじゃないのかなあ。
まあ、この場合、作者は、『人間が動物の中で最上の者で、他の動物に比べて特に精神活動において
優れている』と思っている周囲の人々の意見を反駁するために、
あえてそういうきつい言い方をチョイスしているんでしょうけども。
ていうか、そもそも人間が動物のうちで一番えらい、などと強烈に思えるのも
西欧人ならではだよなあ…。そんなことない?)
そういうところを差っ引いても面白いよ!
ブレニン(作者の飼っていたオオカミの名前)との出会いから、彼との生活を通じていろいろと
深められた思想などが、読んでてとってもワクワクします。
なにより、作者の、ブレニンへの愛、もういない彼への哀悼の気持ちが滲み出てて、それがいとおしいです。
この人、めっちゃ犬好きやで。
今のところ、目から鱗が落ちたのは、
人間の知能は、集団生活を送るようになって、
自然と自分の関係だけでなく集団内の個々人の行動や順位を読まなければならなくなり、
そうすると、そのうちのいくらかの固体を利用する事を覚え、
自分が利用されないために利口になるようになり、
騙し騙されのスキルアップによって、向上した、のではないか?
みたいな意見。つまり、知能が高いから群れて暮らすようになったんじゃなく、
群れて暮らしてるうちに知能が高くなったと。面白いでしょう!
でも、サルの残忍性(仲間に対する悪意)にはちょっとぞっとする。
このぞっとする、という道徳観念も、そもそもその残忍性があるからこそそれを抑制するために
発達したのではないか、みたいな考察も ちょうおもしろい!

まだ半分くらいまでしか読んでないので、とりあえず後半を読んでしまおうと思います。


多読
『ギリシャ神話』
講談社かどこかから出てる、巻末に単語一覧が付いてる文庫サイズのヤツ。
好きなカテゴリーのものなら楽しんで読めるかと思ったけど、

…なんか、そうでもなかった……

当たり前だけど、知ってるエピソードばっかりだし、
そんな超定番なところをもってこられても…(※そういうものです)
神々の話を読んでもたいして楽しくなかった自分に一番ショックを受けました。
あ、ヘパイストス部分はちょっと楽しかった。


『The Adventures of Ulysses』(レベル4)
これまた、レベル4の棚に並んでたもの。
「ウリッセス?ちゃんとオデュッセウスって綴れよ」と思いましたが、
よく考えたら、これの発音はユリシーズ、か。スミマセン。英語でしたね。
こっちは、期待してなかったけど、面白かったですヨ!
上手に物語として面白く読めるように描いてありましたもの!
後、話の筋を知ってると言うのは強いなと。単語がほとんど分からなくても
情景は分かるからな…!(ダメジャン!)

所々ツッコミどころもありましたが。
・オデュッセウスがテレマコスに自分が父だと信用させるシーンで、ミドルネームを囁く
というのがあったんですが、

ミドルネームなんてねえよ!!

…え?ないよね…?

・アイアイエーかオーギュギエーかパイアケスのシーンで、オデュッセウスが絹の服を着てるという
叙述があったんですが、
絹も、この時代まだないですよね…?

まあ、なんていうか、ミドルネームはあるもんだと思ってるらしい、とか、絹といったら豪華なんだなとか、
欧米人のイメージを垣間見れるのは面白かったですが。


今は
『A tale of two cities』(レベル4)を読み中。
こっちは、話の筋を全く知らないので、ただいま絶賛ストーリーを脳内捏造中です。
今、5年前の親子の感動の再会を果たし終わって、5年後のロンドンでの裁判のシーン。
…ほんとにこの筋であってんのかしら…(読み終わったら答え合わせせねば)


映画
ハリーポッターの最後のヤツ、見に行きました。
これで恒例行事がなくなってしまうと思うとちょっと寂しい。
ええと、見てる間は楽しく没頭してたのですが、
見終わるとあんまり覚えてないという不思議。何故…!?
とりあえず、強烈に思った事をメモ。

・途中のマギー・スミスの、スリザリン生に対する処罰は酷すぎると思います。
・全てがハリーに集約しすぎじゃい!
・よく考えたらえっらいピンポイントにローカルな舞台の話だったよね…
・最後のあたりの夜明けのホグワーツ、どこかで見たことが、と思ったら、『ICO』でした。

あくまで強烈に思った事、だからね!ちゃんと見てる間は楽しみましたからね!!

今回も、あのお方を演じていらっしゃったレイフ・ファインズさんは名演技でした☆
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by mi-narai | 2011-08-19 00:17 | 2011年8月の読書
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