エイドリアン・ゴールズワーシー著『古代ローマ軍団大百科』
大判の本にありがちな字が小さいタイプ。 読んでも読んでも終わりません。 一月くらい返却期限延長しまくってますよ(ヒィ) フレイザーの『金枝篇』(上) 読みかけて寝る、を繰り返しとります。 まったくすすまーん! セイバイン・ベアリング=グールド著『人狼伝説―変身と人食いの迷信について』読了。 読み終わったのが昔過ぎてこれまた記憶が朧です。 現代の学者が書いたものじゃなくて、ちょっと昔の学者が書いた、“人狼伝説についての古典” てな感じの本でした。 けったいな名前の人ですが、イギリス人らしい。 このイギリス人が生きていた時代、まだオオカミ男が本当に出ると信じられていたらしい。 そんな伝承に触れたことがこの本を書こうと思ったきっかけなんだそうな。 てなわけで、人間が狼に変ずる西洋の伝承を作者の出来うる範囲で集めてます。 もともと最初の当たりの古代ギリシア・ローマから北欧の狼伝説が目当てで図書館で借りたのですが、 字も大きいし、最後まで楽しく読めました。 ただし、かなり血腥いです。 途中部分、フランスでは精神を病んで猟奇殺人を犯した犯人は全部狼憑きだと認定されていたようで、 そういった凄惨な事件が逐一書かれてるんです。 (その点、イギリスではかなり早くに狼が駆逐されたらしく、 猟奇殺人犯は単なる猟奇殺人犯でそれ以外ではない、と判ずる傾向が大きかったそうな) その事件内容があんたまあもうそりゃトンでもない感じなんですよ。 ごめん、日本人、ついてけない。草食系なの。許して。 という気持ちになりました。 でもまあ、最初は狼と人とが等価値だというところから始まる狼伝説が、 日本の場合だと山の神の使いになったり、仏教に取り込まれていったりするのに対して、 西洋の場合はキリスト教にアンチ・キリストのカテゴリーに入れられて なにやら怪しげな魔術諸々に結び付けられていく、という方向性が面白かったデス。 後、日本人なら狼は狼で、もし狼が人間に化けたとしても それはあくまで中味狼であって、逆方向はない、と思ってるのに対して、 ヨーロッパ中世の人狼伝説は、人間が何らかの方法で狼に変ずる、としている点が、印象深かったです。 ジル・ド・レの伝承も、初めてちゃんと読みました。 これまでジャンヌ・ダルク関連でしか知らなかったので、普通の人と思ってたけど、とんでもなかった。 これまた強烈な言い伝えの数々でした。 パトリック・オブライエン著『特命航海、嵐のインド洋(上)』読了。 ここから未読本に突入。 今回は、のっけから飛ばしてるのはスティーブン(軍医)の方でした。 やっと艦がもらえてうはうはしてたら、まさかの「軍医・拉致監禁され中」のビックリニュース。 ジャックだけじゃなく、読者もビックリです。 その後のジャックの電撃奪還作戦&姫扱いにも読者はビックリ。 なんか段々このあたりになると、この二人のズレっぷりが際立ってきて面白いです。 軍医はものすごく頭のいい人で、人の心を読むのに長けてて だからこそ、単純で善良なジャックのことをその単純さゆえに好ましいと思ってるし ジャックの恋路を応援したり、心配したりしてます。 その一方、ジャックは曲がりなりにも海軍将校、 毎日軍規に乗っ取って生活してて、身だしなみも生活態度もきちんとしてるのに対して、 軍医は学問馬鹿で、生活能力ゼロ。放置してたら研究に没頭して 一月くらい平気で食事疎かにしそうな感じ。完全なる理系馬鹿です。 なので、互いに別分野で 「こいつは俺がいないとダメだな」 と思ってるのが可笑しい。 多分、守備範囲がかぶらないから仲良いんですよねこの二人。 4角関係が、2×2に落ち着いたから、その点での二人のライバル関係は解消したしネ! 今、インド洋に大使を送り届ける任務を仰せつかって、 いったんブラジル沖に流されたりしつつ順調に航海中。 井坂幸太郎の『終末のフール』と『死神の精度』読了。 どっちもさらっと読み終え。 別段井坂好きというわけじゃないんですが友人に貸されたので読んでみました。 『終末』は、3年後には地球が滅亡する、という設定下のほのぼの話。 でも、3年後にみんな死ぬという未来は厳然としてなくならないので余りすっきりしません。 好き好んで萌えのない暗い設定の話なんか読みたくないんじゃい! (勿論、そこに萌えがあればなにも問題はない) ていうか、伏線がわかりやすすぎる… いちいち「あー、これ伏線やな。この先こうなるねんな~」と 予測しながら読んでしまってすじの方に集中できませんでした… 『死神』の方はそれより面白かったです。 主人公が突発死の成否を判断する調査員で、人間じゃないから 殴られても痛みを感じないし、死なないので安心して読みました。 ミステリー好きなんで、密室殺人事件のエピソードは面白かった。 なんというか、全くダメ!とも思わない代わりに ものすごく面白い、とも思わないんですよね、この作家… (ホント、ファンの人ごめんなさい!面白さの分からない凡人です) 『聖・おにいさん』1~3巻 借りて読んだ。 面白かったです!(笑い的な意味で) どうしましょう、わたし、ブッダがかわいくてかわいくて仕方ありません。 (あのちょっと薄幸そうなところがたまらん) なんかするブッダを見るたびにハァハァしそうになる自分を抑えるのが大変。 なので、イエス側の人々が出てくるよりブッダ側の人々が出てきたときのほうがなんとなくときめきます。 (梵天さんナイス過ぎる)。 でも、ウリエルさんはちょっと好き。 『20世紀少年』&『21世紀少年』 これまた借りて全巻読破。 これを全巻一気読み出来るなんて、なんという贅沢でしょう! (貸してくれた知人、ありがとう!) なんも考えずに、ワーッと読み終わってしまいましたが、 …意外とハッピーエンドじゃない? 周囲に既読の人が多くて、その人々が口々に 「わけ分からんかった」 「面白いけど暗い」 「よう人が死ぬ」 とわたしに散々なことを言うので、随分なイメージがあったのですが、 蓋を開けてみると、主人公たちは年をとるにつれかっこいいし (本来大人になるって、そうあるべきっスよね!ウス!頑張りまっす!) 作者のつきはなすでもかっこつけるでもない書き方の下に じんわり前向きさというか、人生や世界に対するプラスの視線を感じるんですが、 (自分で書いててくっさ!)穿ちすぎ? 勿論、よう人は死ぬし、楽しいだけの話でもないんですが。 さすがに自分で買おうとまでは思わないけど、読んでる最中、夢中になりました。面白かった。 どうやら最初だけ読んで途中で止まっているらしい妹に、 「20世紀少年借りて全部読んでん」というと 「オチ言わんといてよ!!」とものすごい形相で押しとどめられました。 もしチラとでも結末をにおわそうものなら、瞬・殺☆されそうなイキオイ。
by mi-narai
| 2009-08-10 20:00
| 2009年8月の読書
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